「デビスカップ」決勝ラウンド(スペイン・マドリード/11月18日~24日/室内ハードコート)において、オーストラリアチームのキャプテンであるレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が、批判の的…

「デビスカップ」決勝ラウンド(スペイン・マドリード/11月18日~24日/室内ハードコート)において、オーストラリアチームのキャプテンであるレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が、批判の的だったニック・キリオス(オーストラリア)をチーム内で最も協調性のあるチームメイトだと評したと、豪メディア7news.comが伝えている。

ヒューイットは、2月に行われた「デビスカップ」予選ラウンドのボスニア・ヘルツェゴビナ戦で「礼儀に欠ける」として気分屋のキリオスをチームから除外したが、アメリカで腹を割った話し合いをした後、今回は彼をチームに戻した。

キリオスは2018年2月以降オーストラリアチームでプレーをしていないが、この「デビスカップ」で世界ランキング18位のアレックス・デミノー(オーストラリア)、ジョン・ミルマン(オーストラリア)、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア)、ジョン・ピアース(オーストラリア)と強力なチームを組んだ。

ヒューイットは「デビスカップ」に万全の体調で臨めるように今シーズンを早めに切り上げたキリオスが、最高の活躍をすると確信している。「今年の初め頃、僕と彼の間にはいろいろなことがあった。その後、3月に“ATP1000 インディアンウェルズ”で再会した時、ニックが僕に言ったんだ。チームに戻るためにできることは何でもやるから戻してくれって」

「僕は、ニックが率先してチームメイト達を助けようと動いてくれていることを誇りに思っているよ。それは練習コートであったり、夕食を食べに行く時だったり。ATPツアーで戦うオーストラリア選手は、結構孤独なんだ。1年を通してかなりの月数を家から遠い場所で過ごさなければならない。彼はそこを上手にこなしていて、僕がチームをまとめるために頼んだこともきちんとやってくれている」

オーストラリア選手の中で世界ランキングトップのデミノーは、今年を素晴らしい成績で終えた。9月の「ATP250 珠海」で優勝、「ATP500 バーゼル」と「Next Gen ATPファイナルズ」で決勝に進出。世界ランキング64位のトンプソンも、ランキング100位外に落ちてしまった2018年から一気に盛り返した。「全米オープン」準々決勝に進出した事のあるミルマンと、2017年の「全豪オープン」で ヘンリー・コンティネン(フィンランド)と組んで優勝したダブルスのスペシャリスト、ピアースがチームを構成。2015年からキャプテンを務めてきたヒューイットは、これまでで最も才能豊かなメンバー構成だと確信している。

「紙の上では多分最強だ。でも“デビスカップ”では違った心の強さが必要で、ランキングでは語れないものがある。プレッシャーに打ち勝って、国のために戦う。そんなメンタルの強い選手が求められるんだ。僕はこの5人に強い信頼を抱いているよ。勝つ自信がある。彼らは決死の戦いを見せてくれると思うよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」でのヒューイット(左)とキリオス(右)

(Photo by Alex Pantling/Getty Images)