「Nitto ATPファイナルズ」で、ロジャー・フェデラー(スイス)は今年の「ウィンブルドン」で敗北を喫したノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利。フェデラーは、会場中の「行け!ロジャー!行け!」という大声援を受け、第1セットだけでセカンドサーブでのエースを含む、8本のサービスエースを叩きだした。一方、ジョコビッチは勝てば準決勝進出、負ければそれで終わりというこの状況に試合序盤から緊張した様子で、第1セット第3ゲームで2度のダブルフォルトを犯し、1ポイントも取れずにブレークされてしまった。

フェデラーが2015年3月以降11回あったジョコビッチとの対戦で、勝ったのは2回だけ。今回の勝利は、2015年の最終戦以来だった。しかし、この試合で一部の観客がジョコビッチに敬意を払わなかったと、元世界4位のグレッグ・ルゼツキー氏らが非難している。オーストラリアのnews.comが伝えた。

フェデラーとジョコビッチの対戦となると、観客の大多数がフェデラーの味方をする光景がよく見られる。今年の「ウィンブルドン」決勝でも、一部の観客からジョコビッチへのブーイングが起こっていた。

ルゼツキー氏は「ダブルフォルトした際に拍手するなど失礼極まりない行為だ。どちらか一方の選手を応援することが問題だとは言わない。しかし、最低限守るべきエチケットがある。ジョコビッチは、ダブルフォルトをした際の一部の観客の拍手によって、集中力を欠き後手に回ってしまい、そこからリカバーできなかった。彼は観客からあまりに酷い扱いを受けることがある」と指摘。

また元世界24位のアナベル・クロフト氏も「ジョコビッチは偉大なチャンピオンで、テニスに大きな貢献をしてきた人よ。なのに彼が素晴らしいプレーをしても、観客はお座なりに拍手するだけ。ダブルフォルトに対して観客が拍手をしたり、歓声を上げたりした後では、彼は自分の殻にこもってしまったように見えた。あの状況の中で自分を鼓舞することができなかったのよ。彼が一人ぼっちに見えて悲しかったわ。2万人の観客を相手に戦うのは簡単なことではないわ」と語っている。

元世界5位のダニエラ・ハンチュコバも、フェデラーファンに対して「観客の行為は非礼だったわ。ロジャーはロジャー、ノバクはノバクなのだから、観客は両者に対してもう少し公平であって欲しいと思う」とジョコビッチにも敬意を表するよう呼びかけた。

この試合に敗れたジョコビッチはグループリーグでの敗退が決まり、年末1位の座もラファエル・ナダル(スペイン)に譲ることとなった。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「Nitto ATP ファイナルズ」でのジョコビッチ(左)とフェデラー(右)

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