雲ひとつない晴天のなか西武園競輪場にて東京六大学対抗大会が開催された。同会場には各大学の応援部が駆けつけ独特な雰囲気で行われた今大会。早大としては新体制で臨む初めての大会であったが、安倍大成主将(スポ3=岩手・紫波総合)の男子スプリント優勝、小野寛斗(スポ3=神奈川・横浜)・片野陸(スポ3=長崎=鹿町工)・山本真寛(社3=青森・八戸工大第一)・河野翔輝(スポ2=奈良・榛生昇陽)の早大チームの4キロメートルチームパーシュート優勝をはじめ各種目で部員が優秀な成績を収め、東京六大学対抗トラックの大学対抗では早大が総合優勝を果たした。

★河野が2位入賞!(ポイントレース)

 レースの序盤から早大の三人が積極的に前に出ることが多く、小野寛や河野はポイント周回をトップで通過する場面も見られた。残り20週以降は、矢部駿斗(法政大)、河野、橘田和樹(立教大)、細田悠太(スポ1=鹿児島・南大隅)の四人が先行。残りのゴールも含めた4回のポイント周回をこの四人で争う展開になった。最終的に矢部が残り4回のポイント周回を全て1位で通過したため合計30ポイントで優勝を決め、河野は23ポイントで2位につける形となった。「満足のいく、みせる走りができた」と河野。来年の全日本大学対抗選手権(インカレ)まで着実に結果を積み重ねていきたい。

★片野が同大会自身初の表彰台に上る(スクラッチ)

 片野陸(スポ3=長崎・鹿町工)はスクラッチに出場し、2位入賞を果たした。「逃げられるほど脚がある方ではない」と自身の特徴を分析し、最後のスプリントに勝負を懸けるプランで臨んだ。狙い通り、集団のまま終盤までレースが進むと、最終周回で法大の風間竜太が逃げる。必死に前を追ったが、わずかに相手に先着を許した。「もう少し周りを見ていれば逃げられることもなかった」と反省点を挙げたものの、同大会で自身初となる表彰台に輝いた。また、山本もラストに前を猛追し、4位に食い込んだ。

★好タイムをたたき出し、見事優勝!(チームパーシュート)

 8月のインカレでは落車により記録なしに終わったチームパーシュート。インカレと同じメンバーで、4分30秒というタイムを設定して臨んだ。同組だった明大が棄権したものの、4分25秒21の好タイムで全体1位に。それほど練習を積めていなかったというが、対抗得点12点を獲得し、チームの総合優勝に大きく貢献した。


インカレ以来の出走となったチームパーシュート

★スプリント優勝も、さらに上を見据える

 安倍は昨年の同大会と同じく、1キロメートルタイムトライアルに出走。2位入賞を果たしたものの、昨年よりもタイムを落とす結果に終わり、12月に行われる早慶戦でのリベンジを誓った。また、スプリントでは順当に決勝まで駒を進めると、決勝でも落ち着いてスパートをかけ、2本先取。見事優勝を決めた。一方で、来年のインカレを見据え、「まだまだ持久力と力が足りない」と課題を口にした。


実力を発揮し、スプリントで優勝した安倍

 新体制下ではこれまでの中長距離と短距離の2つのグループをさらに細かく2、3人のグループに分けるなどの変革をすでに実行している。「昨年よりも組織的にもいい組織になって、全体の競技力も向上するのではないかと思っています」と安倍。今大会は安倍新体制とっては来年のインカレに向けて幸先の良いスタートとなったではないだろうか。

(記事、写真 菅沼恒輝、加藤千咲)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽総合

総合 1位

▽オープン女子200メートルフライング・タイムトライアル決勝

小泉夢菜(スポ3=埼玉・浦和工)
12秒91 1位
池上あかり(スポ1=福岡・祐誠)
12秒99 2位

▽男子チーム・スプリント決勝

川副雷斗(スポ2=熊本・九州学院)・佐藤威吹(スポ1=岩手・紫波総合)・小野豪太(スポ1=岐阜・鶯谷)
1分18秒96 3位

▽16キロメートルポイントレース決勝

河野翔輝
23点 2位
細田悠太
8点 4位
小野寛斗
7点 6位

▽オープン女子500メートルタイムトライアル決勝

小泉夢菜
39秒04 1位
池上あかり
39秒44 2位

▽男子1キロメートルタイムトライアル決勝

安倍大成
1分6秒87 2位
小野豪太
1分7秒87 3位

▽オープン男子1キロメートルタイムトライアル決勝

吉田武瑠(商1=神奈川・桐光学園)
1分12秒59 2位

▽男子10キロメートルスクラッチ決勝

片野陸 2位

山本真寛 4位

▽男子スプリント

安倍大成 1位

佐藤威吹 6位

▽4キロメートルチームパーシュート決勝

小野寛・片野・山本・河野
4分25秒21 1位

コメント

安倍大成主将(スポ3=岩手・紫波総合)

――今大会はどのような位置付けで臨まれましたか

僕としてはシーズンが終わって一発目の大会だったので、シーズンの疲れを落としてから一旦練習して、自分の実力が今どの位置にあるのかをタイムで勝負しようと考えていました。結果から言うと、1キロメートルタイムトライアルに関しては昨年のこの大会よりもタイムを落としてしまって、なんてこったという感じだったんですけど、スプリントは実力通りに走れたかなと思います。でも成長してるかと言われたら、あまり変わらないなと思うので、この結果を踏まえてこれからどう練習していったらいいか、自分の課題を発見できるいい大会だったと思います。

――今大会での課題や収穫は具体的にどのような部分ですか

まず自転車に関して言うと、今大会に入るまでにこの競輪場で練習できる機会があまりなくて、自転車のポジションがあまり合ってなかったのでそのあたりをまず直さなければいけないなと思います。あとは単純に来年のインカレ(全日本大学対抗選手権)に向けて、力と持久力がまだまだ足りないと思ったのでこれから頑張っていきたいと思います。

――応援部の方がいらっしゃっていました

応援に来てくださるのはこの大会しかないので、独特の雰囲気というか、応援を聞いて応えられるように頑張ろうと思えて、きょうは2種目出ていたので最後の方はきつかったんですけど頑張ることができました。

――安倍選手は新体制では主将を務めていらっしゃいますが、新体制になって変わったことはありますか

大きく変わったのは、今までは中長距離班と短距離班という二つのグループで分かれて練習していたんですけど、最近はそのグループの中でさらに2、3人くらいのグループに分かれて、そのグループごとにリーダーを1人ずつ置いて練習しています。そうすることによって、今までグループが大きくて目が行き届かなかった部分もリーダーが複数いるので見やすくなって、誰がどのくらいやっているのかというのも目でわかるようになりました。ノウハウのある人もいるので、その人が指導して弱点を克服していっています。昨年より組織的にもいい組織になって、全体の競技力も向上するんじゃないかと思っています。

――次戦の早慶戦への意気込みをお願いします

早慶戦では1キロメートルタイムトライアルに出るのですが、今回は昨年の自分を超えられなかったので、早慶戦は寒いんですけど、その中でも自分のベストを更新できるように頑張っていきたいと思います。

片野陸(スポ3=長崎・鹿町工)

――今大会はどのような位置付けで臨まれましたか

僕は今まで六大学(東京六大学対抗大会)で入賞したことがなかったので、スクラッチでは表彰台に上りたいと思っていました。

――スクラッチは2位となりましたが、どのように感じていらっしゃいますか

自分自身、練習が十分にできたわけではなかったので不安なところがあったんですけど、誰も追いかけてこないということで運が良かった部分もあったので、結果に満足はしてないですけど2位というのは良かったかなと思います。

――スクラッチはどのようなレースプランで臨まれましたか

僕はあまり逃げて勝てるほど脚がある方ではないので、最後のスプリントでしか戦えないなというのは考えていました。

――1位となったチームパーシュートはチームとしての戦略はありましたか

4分30秒を切ろうという設定タイムがあって、結果は(4分)25秒だったので良かったと思いますが、個人としては2回目が回ってくるときにペースを落としてしまったので、そこだけが後悔かなと思います。

――応援部の方もいらっしゃっていましたが、応援を受けていかがでしたか

応援は結構聞こえるもので、ここぞというときに心強いというか、うれしいなと思います。

――今大会を通して収穫や課題はありますか

収穫は団抜き(チームパーシュート)に関して、今年のインカレも出してもらったんですけど、結果は落車でタイムを残すことができなくて、今回初めて公式で25秒というタイムだったのですが、まだ自分が脚を引っ張っている立場なので、来年また団抜きを走れるように力を付けていかないといけないと思います。スクラッチに関してはもっと周りを見ていれば、最後に法政大学の選手に逃げられて優勝されることがなかったと思うので、もっと周りを見ることかなと思いました。

――次戦への意気込みをお願いします

六大学ロードはクリテリウムというレースで僕はあまり得意ではない方なので、まずは完走して部に貢献できる走りをしたいです。早慶戦は12月に入って寒くなって脚も動かなくなってくると思うので、その中でいかに練習して、万全の体調で臨むかというのが鍵になってくると思うので、体調面にもしっかり気を遣っていきたいなと思います。

河野翔輝(スポ2=奈良・榛生昇陽)

――今日のレースを振り返って

まずポイントレースに関しては、先日の新人戦(東日本新人トラック)で3位に入れたのに加え、きょうのメンバーを見て緊張せず気楽に走れました。その緊張がなかったおかげで満足のいく、みせる走りができたと思っています。団抜き(4キロメートルチームパーシュート)に関しては、4人で走るのがインカレ(全日本大学対抗選手権)以来でそのインカレでもこけてしまい悔いの残る結果になっていたので、きょうはそこそこのタイムが出たらいいなと考えていました。練習していない中でこのタイムが出たのは良かったと思います。

――ポイントレースのプランは

基本的に僕と小野さんが集団に待機して細田に頑張ってもらうという話をしていたのですが、レースの進む中で僕がいい位置にとれていたので臨機応変に対応し、そのなかでも出来る限り細田を勝たせるようにしました。

――団抜きのプランは

優勝を大前提に、去年のタイムが4分30秒とかであまり良くないタイムだったので、きょうは4分25秒を狙い結果その通りにできたので良かったと思います。

――結果を振り返って

個々の力がまだまだだと思います。インカレまで10ヶ月を切っているのでこのオフシーズンの練習を大事にインカレにつなげていけたらと思います。

――応援の声はいかがでしたか

団抜きのときに細田のラップタイムの声よりも応援の声が大きすぎて応援されているというのが体に伝わってきました。

――収穫と課題をお願いします

11月はあまり練習しない中でパフォーマンスが落ちてしまいがちですが、その中でも今年はいい感じに走れていたと思うので良かったと思います。ですが、まだ個々の力が足りない部分があるので後で皆で反省して改善していきたいです。