「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10日~17日/室内ハードコート)の大会最終日、男子シングルス決勝で世界6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)が世界5位のドミニク・ティーム(オーストリア)と対戦。6(6)-7、6-2、7-6(4)でチチパスが勝利し、同大会初出場で優勝を果たした。試合後の記者会見の内容は以下の通り(後編)

Q:ここイギリスではアンディ・マレー(イギリス)がテニス界を大きく引っ張っている方ですが、ギリシャでもあなたは同様に国中の期待等を背負って引っ張っていると思います。若くして同じことをしていると思いますが、お気持ちをお聞かせください。

「正直に言うと、ギリシャではあまりテニスがすごいとかは無い。ほとんど、サッカーとバスケットボールだよ。僕としてはATPツアーで言うと、他のギリシャ人が高い次元で戦っている状態ではないから、寂しい思いはある。今後もっと若いギリシャ出身の選手があがってくるといいな。僕よりもっといい結果を出してほしい。そうすると自分ももっと頑張ると思う。今年のデビスカップは最高だった。新しくなったし、僕にとってもすごく新鮮だった。弟とも一緒に経験ができたし、テニスの話がいっぱい出来た。僕がコートでいつもどの様な状況で戦っているかなども経験できたんじゃないかな」

Q:ティームによると、来年こそNext Gen世代の選手がグランドスラムを獲れるのではないかと言われております。自分も含めて言われておりますが、何をしなければならないと考えますか?

「え?Next Genの話?僕はもう出れないけど」

Q:違います。Next Gen世代の様な若い選手がグランドスラムタイトルを獲るというお話です。

「なるほどね」

Q:自分は優勝できると思いますか?ティームによると、来年こそそれが見られると言っております。あなたはどう思いますか?この数年間、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)やグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)など挑戦しておりますが、あなたが成功するには他に何が必要でしょうか?

「ビッグ3と言われている人たちがグランドスラムを独占している状況が非常につらい状態ではあるとは思う。もっと早いラウンドであたった選手達が頑張らないといけないとは思うよ。実際、大会が進むにつれ、過去の大会を見ればわかるけど、あの3人は本当にどんどん強くなって、気分ものってくるからね。多くの選手が課題に感じるだろうね。対戦となった際、5セットマッチ形式でとにかくチャンスをつかむしかない。もし、3セットマッチ形式 だったら状況は変わっていると思うな。グランドスラムの歴代チャンピンもだいぶ変わったと思うよ。とにかく大きな課題だよ。だって、3人が60回くらい優勝を共有しているんじゃない?若い人たちは時間の問題と思っているけど、とにかく勝つか相手が辞めるのを待つしかない」

Q:昨日、ティームはあなたと最初に会ったのは2016年のO2アリーナだったとのことでした。ヒッティングパートナーとしてお願いしていた模様です。その時の経験など覚えている範囲で教えてください。あと、実際にファイナルに出るまで何回くらい来たことがあるのでしょうか?

「そうなんだよ。信じられない。ティームと最初に会ったのは練習相手としてきた時だから、ジュニアでは世界1位という肩書があった。ITFに招待されたんだよ。練習相手として参加できるってね。練習の初球まで覚えているよ。それが今は対戦したんだからね。信じられない。最高だよ。ファンタスティックな気分さ。最初に会ったとき、あまり彼はいい結果が残せなかったけど、毎年、出られるほど彼がすごい1年を過ごしたことが、すごく尊敬できるよ」

Q:可能という言葉とありそうという言葉には違いがあると思います。去年Next Genを優勝して、今年の「全豪オープン」ではロジャー・フェデラー(スイス)に勝てるかも、勝つ可能性があるという認識があったと思います。今年はさらにこのファイナルズの大会で優勝しました。来年はグランドスラムを優勝できるかも、または優勝することが可能だとどちらのお気持ちでしょうか?

「答えられればいいとは思うけど、将来は誰もわからない。僕も分からない。誰も僕が取材で言ったようにグランドスラムの準決勝まで進めるかもと言って、2週間後にそれが実現できたことを予想できただろうか?僕自身もっと後かなとすら思っていたよ。誰に言ったかすら覚えていない。ドバイで準備していたときだよ。自分でも想定外のできことだった。僕としてはとにかくグランドスラムを今優勝しなければならないと思いこむんだけど、これが上手くいかない。ラファエル・ナダル(スペイン)も以前言っていたけど、優勝するためにプレーしているんじゃなくて、この試合に勝つためにプレーをしているってね。それが真実だと思っているよ。だから先の大会のことを考えたりはしない。結果が違ったりするかもしれないからね」

Q:SNSを9月から辞めていたと思います。辞めたことが選手としては良かったですか?コート上でもコート外でも?SNSはやはり雑音が多いと思いますか?

「コーチともその話していたよ。パトリック・モラトグルーとまさに今朝ね。彼がインスタグラムをチェックしていて、僕は他の人の投稿を見るというのがストレスだと伝えたんだ。もう長い間、そういうことしていないから彼が写真をスクロールして眺めているシーンですら嫌気を感じてしまう。一種の新しい恐怖症かもね。(笑)僕には一切必要ないと思うよ。やらないことによって、より自分にはいいと思う。集中もできるし、コート上で以前はSNS関連のこともいろいろ考えていたし、時間とエネルギーの無駄だって思うようになった」

(テニスデイリー編集部)

※写真はATPファイナルでのチチパス