「春高バレー」として開催される「第72回全日本バレーボール高校選手権」奈良県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は17日、桜井市の芝運動公園総合体育館で男女の決勝が行われた。男子は天理が添上をストレートで下して2年連続7度目の優…

 「春高バレー」として開催される「第72回全日本バレーボール高校選手権」奈良県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は17日、桜井市の芝運動公園総合体育館で男女の決勝が行われた。男子は天理が添上をストレートで下して2年連続7度目の優勝、女子は奈良文化が熱戦の末に奈良女子を破り、2年連続2度目の優勝を果たした。両校は来年1月5日から、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で開かれる全国大会に県代表として出場する。

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 【男子】        

 ▽決勝           

天  理 328-260 添  上

      25-13      

      25-11      

 【女子】        

 ▽決勝           

奈良文化 325-221 奈良女子

      19-25      

      25-19      

      25-14      

 ◇

 【男子】

 8年連続で同じ顔合わせとなった男子の決勝。第1セットは添上が粘りを発揮し、劣勢からジュースに持ち込んだが、第2、3セットは天理が地力の違いを見せつけた。

 天理は第1セット、エースの中西武琉が躍動。鋭いジャンプサーブと強打で得点を稼いだ。添上は一時6点差を付けられたが、ここから驚異的な粘りを見せ、終盤で同点に。中西は「受け身にならずに攻めろ」と仲間を鼓舞。激しく得点を奪い合った末、天理がこのセットを先取した。

 天理は第2セットを難なく奪うと、第3セットも序盤から8連続得点と波に乗る。セッターの杉本稜弥が「ミドルを使っていこうと思った」と絶妙なトスを散らし、岡本伊武己と藤川佳大、中西を使った時間差攻撃も相次いで決まった。攻めの姿勢を貫いた天理が3セットを連取し、全国大会の切符をつかみ取った。

 中西武琉・天理主将「今年も優勝できて、ほっとしている。守りに入らず、しっかり攻め続けられたことが勝因だと思う」

 山下貴弘・天理監督「第1セットを我慢して勝ちきったのが大きかった。全国に向け、もう一度気を引き締め直して頑張りたい」

 【女子】

女子は奈良文化が苦しみながらも奈良女子を下し、大会2連覇を飾った。

 先に流れをつかんだのは奈良女子だった。エースの蓮井美咲が次々にスパイクを決め、試合の主導権を握る。だが、奈良文化はここから反撃。エドックポロかれんが随所にスパイクを決めれば、奥出望未はサーブで相手の守備を崩す。逆転で第1セットを奪った。

 第2セットは終始、奈良女子のペース。粘り強いレシーブから蓮井を中心に攻撃に転じ、このセットを奪い返した。

 第3セット、奈良文化はエドックポロが「積極的に狙っていった」とブロックアウトを誘い、4連続得点を奪う。一方で、前田ひまわり主将が「ブロックのタイミングを修正した」と話したように守備も改善。25-19で制すと、第4セットはエドックポロと松田響の2年生コンビが躍動し、そのまま押し切った。

前田ひまわり・奈良文化主将「絶対に勝てると思って臨んだ。ラリーが続いたときも、落ち着いてプレーすることを心がけた」

 山川真史・奈良文化監督「想定していた通り、苦しい試合だった。我慢強く耐えられたことが結果につながったと思う」