米移籍情報サイトの「トレード・ルーマーズ」では、出来高が多く盛り込まれた岩隈の契約について詳細に記しており、2018年の契約を確かなものにするためにも、今季の残りの登板が重要になると伝えている。■開幕からローテ死守、162イニング超えで17…

米移籍情報サイトの「トレード・ルーマーズ」では、出来高が多く盛り込まれた岩隈の契約について詳細に記しており、2018年の契約を確かなものにするためにも、今季の残りの登板が重要になると伝えている。

■開幕からローテ死守、162イニング超えで17年契約の自動更新は決定的に

 マリナーズの岩隈久志投手は今季、開幕から先発ローテーションを守り、27試合に登板して14勝10敗、防御率4.01の成績を残している。田中将大、ダルビッシュ有との日本人対決に連敗するなど現在3連敗中だが、すでに166イニングに到達。契約に盛り込まれていた条件を満たし、来季契約の自動更新が決定的となった。

 米移籍情報サイトの「トレード・ルーマーズ」では、出来高が多く盛り込まれた岩隈の契約について詳細に記しており、2018年の契約を確かなものにするためにも、今季の残りの登板が重要になると伝えている。

 記事では「マリナーズの右腕ヒサシ・イワクマは先週のヤンキース戦に登板し162イニングを上回った」と紹介。岩隈は田中に投げ負ける形となったヤンキース戦で6回を投げ、シーズン163イニングに到達。自動更新の条件となっていた162イニングを超え、2017年シーズンは1年1400万ドル(約14億4000万円)で残留することが決定的となった。

 一方で、岩隈の契約には自動更新の条件として「特定の怪我がなければ」との条項が盛り込まれており、記事では「しかしながら、イワクマの契約では、特定の怪我をすることなくシーズンを終えなければいけない。現在、彼は更新できそうに思えるが、2017年にもらえる金額は確かなものではない。イワクマが避けなければならない怪我については明かされていない」とも指摘。順調にシーズンを終えることが重要となる。

■残り1か月の結果次第で18年の契約も近づく?

 ただ、記事では「この35歳はシーズンを通じてDL入りを回避してきた。彼はDL(故障者リスト)入りを免れただけでなく、シアトルでのローテーションを守り続けてきた」としており、ローテの一角を担い続けた岩隈の貢献度を称えている。

 また、岩隈の契約には、2017年だけでなく2018年の契約延長オプションも付いている。その条件は、来季も162イニング以上に登板するか、2016年と2017年を合わせて324イニングを投げるというもの。その場合は、17年シーズンよりも100万ドル多い1500万ドル(約15億5000万円)で契約が更新される。

 岩隈は今季、シーズン終了まで先発として役割を全うすれば、大台の200イニング到達も可能。その場合、来季は124イニングに登板すれば2018年の契約を勝ち取れることになる。

 さらに、岩隈の今季の契約(年俸1200万ドル=約12億4000万円)には出来高が含まれており、投げるほど報酬が高くなる。記事では「2016年シーズンの岩隈の契約には多くのインセンティブが含まれている。そして、彼は到達し始めている。150イニングを投げて50万ドル(約5160万円)に到達し、それ以降は190イニングまで、10イニング毎に50万ドル受け取ることができる」と紹介。最大で250万ドル(約2億5800万円)まで上積みが可能だが、そこも着実に見えている。

 逆転でのプレーオフ進出へ向けて、岩隈の力は必要不可欠。その力を発揮することで、再来年の契約、そして出来高の獲得も見えてくる。