ロジャー・フェデラー(スイス)は「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10日~17日/室内ハードコート)のグループステージ初戦でドミニク・ティーム(オーストリア)に7-5、7-5で敗れたが、第2戦ではマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)に勝利、準決勝進出のかかった第3戦では4年間勝っていなかったノバク・ジョコビッチ(セルビア)から6-4、6-3のストレート勝ちを収めた。

ところでティームとの初戦、第1セットでフェデラーが出した平均サーブ速度は180kmだった。少し不調だったのかもしれないが、この数字はフェデラーとは思えないほど遅いと、英The Sun紙が伝えている。

これについてTwitterでは「フェデラーのファーストサーブの平均速度が、この速いハードコートで普段より8km遅いって?あのセットでそんな数字は何か怪しい」などの意見が。同じセットで、ティームの平均速度は198km。彼がジョコビッチと対戦した時と比較すると30km近く遅いことになる。

確かにティームは前日ジョコビッチを逆転で倒した時、超人的な冴えを見せていた。第2セット以後はほぼ全てのグランドストローク、全ての球を渾身の力で打っていた。だが彼のサーブはもちろん速いとはいえ、身長185cmとトップ選手としては平均的サイズの彼のサーブが、何度か225kmと表示されたのは驚きだった。

これに対し、他のファンからも「これは僕だけの思い過ごし?それともATPファイナルズのスピードガンがちょっとおかしい?」「ATPファイナルズのサーブ速度が何だか変だ…ティームのサーブが225km???月曜にはズべレフが232kmとか237kmのサーブを打った‼︎このスピードガン、本当に合ってるの⁈」と疑問視する声が上がった。

もちろん、そのスピード表示が不正確だったかどうかを確認する方法はないし、この器機を管理するInfosys社は正式なコメントではないが数字は正しいと主張している。

今年のO2アリーナのコートは、例年の「Nitto ATPファイナルズ」よりも速く、バウンドは低くなっているようだ。そういったコートではリターンはより難しくなるので、ビッグサーバーには有利になるが、それがスピード計測に影響するはずはない。スピードガンはラケットから球が離れた時の速度を測っているのだから。

さらに目を疑ったのは、月曜にアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)が連続して232kmと237kmのサーブを放った時のこと。その2球目は外側へ弾むスライスサーブでフォールトにはなったが、237kmというのは驚くほど速く思われた。記録破りのサーブは通常、選手が一か八かで、ネットの真ん中の一番低いところを通る、センターを狙ったサーブで出る。角度をつけてワイドに打つサーブは、より狙いをつけるために少しスピードを落とすのが普通だ。

2016年の「デビスカップ」で身長208cmのジョン・イズナー(アメリカ)によって達成された公式の世界記録は253km。ズベレフがナダルに勝った試合でのファーストサーブの平均速度は219kmであった。特にズベレフが得意とする室内コートでは、230km前後のサーブを打つことは珍しくはないが、それでも237kmというのはいささか真実味に欠けているように思われる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「Nitto ATPファイナルズ」でのフェデラー

(Photo by TPN/Getty Images)