写真:水谷隼(木下グループ)/提供:ittfworld

<ITTFワールドツアー・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>

大会3日目の14日、男子シングルス決勝トーナメント1回戦に水谷隼(木下グループ)が登場し、T.T彩たまでも活躍するリアム・ピッチフォード(イングランド)と対戦した。国際大会では水谷が2016年世界選手権で勝利した後、2018年世界選手権で敗れて1勝1敗。Tリーグでも敗れ、通算では負け越している相手だ。今回の対戦では4-3でピッチフォードが接戦を制した。

満身創痍の全日本王者、わずかに及ばず初戦敗退

オーストリアオープンの直前に行われたチームワールドカップでは、練習場には姿を見せていたが、腰の故障により出場しなかった水谷。今大会の出場も危ぶまれたが、伊藤美誠(スターツ)と組んだ混合ダブルスでは調子を確かめるようなプレーで危なげなく勝利している。

この試合では、ドライブの威力よりもテンポやコース取りを意識した立ち上がりで、1ゲーム目を6ー0で大量リードを奪う。そこからはピッチフォードに少しずつ追い上げられるも巧みなサーブや、そこからの3球目攻撃で水谷が1ゲーム目を先制した。

しかし2ゲーム目からは、ギアを上げたピッチフォードの強烈なバックドライブに圧される。水谷の攻撃もカウンターを浴び、一方的に攻め込まれて為すすべなくあっさりと2,3ゲーム目を落とした。




写真:満身創痍で奮闘した水谷隼(木下グループ)/提供:ittfworld

ここを取られると後がなくなる4ゲーム目、水谷はロングサーブやストップ・ツッツキがしづらい横上回転系のサーブを多用し、早いラリーの展開に持ち込む。ピッチフォードに十分に溜める時間を与えない作戦により、相手の強打のミスを誘うと終盤では一転してストップでリズムを大きく変える。競り合いになった4ゲーム目は水谷に軍配。

その後の5ゲーム目は2-8と大きく引き離された場面から、思い切った3球目攻撃や変化が多いサーブで崩しながら食らいつく。8-9まで追いついた場面でピッチフォードがたまらずタイムアウトを取り、タイムアウト明け再びピッチフォードが2連続得点でゲームを奪い、勝利に王手をかける。

後一本取れきれない状況で迎えた6ゲーム目は、水谷は徹底してピッチフォードのフォア前へ様々な回転のサーブを出し、絶妙なタイミングでのロングサーブで相手のレシーブを乱す。デュースまでもつれ込み、相手にマッチポイントを握られても慌てず多彩な引き出しで点を取った水谷がゲームを奪い、勝負の行方は最終ゲームへ。

しかし最終ゲームでは、キレのある動きを見せていた水谷のプレーが精彩を欠く。フォア側への打球に気迫で食らいつくも、高い集中力を持ったピッチフォードの豪打の前に沈んだ。

詳細スコア




写真:チームワールドカップでのリアム・ピッチフォード(イングランド)/提供:ittfworld

水谷隼 3–4 〇リアム・ピッチフォード(イングランド)
11-8/1-11/2-11/11-9/8-11/15-13/3-11

文:ラリーズ編集部