写真:チェコオープンでの水谷隼(木下グループ・写真左)と伊藤美誠(スターツ・写真右)/提供:ittfworld<ITTFワールドツアー・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>14日、大会3日目を迎えたオーストリアオープ…

写真:チェコオープンでの水谷隼(木下グループ・写真左)と伊藤美誠(スターツ・写真右)/提供:ittfworld

<ITTFワールドツアー・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>

14日、大会3日目を迎えたオーストリアオープンでは、混合ダブルス決勝トーナメント1回戦が行われた。日本からは、予選から勝ち上がった張本智和(木下グループ)/早田ひな(日本生命)ペアと、水谷隼(木下グループ)/伊藤美誠(スターツ)ペアが登場し、それぞれ中国香港ペア、ルーマニアペアと対戦。それぞれゲームカウント3-2、3-0で勝利し、15日の準々決勝で相見えることとなった。

水谷/伊藤、‟技”で翻弄して圧勝

本戦からの登場になる水谷/伊藤。初戦の相手は、ルーマニアのオビディウ・イオネスク/ベルナデッタ・スッチという強打を武器とする選手のペアだ。

試合は日本ペアが普段通り台上から先手を取り、厳しいコースを狙って相手を揺さぶる。ラリー戦では相手が得意の強打で得点を重ねるも、水谷の中陣でのしのぎと伊藤のバック表ソフトのブロックで終盤ミスを誘い、1ゲーム目を先取。

続く2ゲーム目も甘いボールを見逃さず積極的に攻め、序盤で4-0のリード。その後もリードを広げ7-1と大きく相手を突き放した。その後は日本ペアのミスがやや目立ち追い上げられるも、最後は早い打点でフォアドライブを連打した伊藤が得点し、2ゲーム目も奪う。

試合の主導権を完全に握った水谷/伊藤は3ゲーム目も、相手を圧倒しながらも調子を確かめるようなプレーで危なげなく勝ち切り、準々決勝へと進んだ。

張本/早田、難敵相手に値千金の一勝




写真:ドイツオープンでの張本智和(木下グループ・写真奥)と早田ひな(日本生命・写真手前)/提供:ittfworld

一方張本/早田は、中国香港の何鈞傑(フージュンジェ)/李皓晴(リホチン)と対戦。何鈞傑は同じ中国香港の黄鎮廷(ウォンチュンティン)と組んで、ワールドツアーでも数々の実績を残してきたダブルス巧者。序盤から張本は声を出して積極的に攻めるも、容易に得点させてくれない中国香港ペアに1ゲームを先取される。

2ゲーム目を返して、迎えた3ゲーム目も終始リードされる展開に。終盤で追い上げ、相手にタイムアウトを取らせるも、タイムアウト明けの張本のフリックがオーバーミスで、後がなくなる。

苦しい流れで迎えた4ゲーム目、序盤は3ゲーム目の流れのまま大きくリードを広げられる。しかし、中盤からミスが減り、思い切った攻めで相手をじわじわと追い上げる。6-6まで追いつくとそこからは一進一退の攻防になり、最後はネット際の攻防でミスが少なかった日本ペアが何とか4ゲーム目を返す。勝負の行方は5ゲーム目へと預けられた。

緊張の最終ゲーム。好プレーを随所で見せるも、先手をなかなか取れず、後手に回った日本ペアは2-5でチェンジコートを迎える。その後は一転、中国香港ペアのバックを狙う作戦で一気に追い上げ、10-9と先にマッチポイントを握る。追いすがる相手を振り切り、最後は張本のバックプッシュを何が飛びつききれずにミス。最後まで苦しい展開の中で値千金の勝利となった。

詳細スコア

〇水谷隼/伊藤美誠 3–0 オビディウ・イオネスク/ベルナデッタ・スッチ(ルーマニア)
11-7/11-7/11-6

〇張本智和/早田ひな 3–2 何鈞傑/李皓晴(中国香港)
7-11/11-8/9-11/13-11/12-10

文:ラリーズ編集部