アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の大会初日の女子シングルス1回戦。 もっとも遅い時間の試合になると知っていたマディソン・キーズ(アメリカ)はその日、午前11時まで眠り、18時…
アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の大会初日の女子シングルス1回戦。
もっとも遅い時間の試合になると知っていたマディソン・キーズ(アメリカ)はその日、午前11時まで眠り、18時半までアーサー・アッシュ・スタジアムには行かなかった。
それでもキーズと対戦相手のアリソン・リスク(アメリカ)は、こうも遅くなるとは想像していなかったという。
彼女たちの1回戦は、日付が変わって30日の午前1時48分まで終わらなかった。これは大会史上もっとも遅い女子の試合となった。
通常は女子がナイトセッションの第1試合を戦い、男子が第2試合であるため、これより遅く男子の試合が終わったことは6度ほどある。
全米オープン初日のナイトマッチは、開会式があるためにいつも遅めに始まるものだ。しかし、トッププレーヤーがノーシードの選手と当たり、あっという間に勝利することが多い。
ところがこの日はナイトマッチの第1試合に登場した世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)がジャージー・ヤノビッチ(ポーランド)に4セットの戦いを強いられ、その後、キーズとリスクも3セットをフルに戦った。
第8シードのキーズは1セットダウンから挽回し、2時間26分の戦いの末、4-6 7-6(5) 6-2でリスクを破った。双方の選手がコート上で、こうも遅くなっていたことを特に意識していなかったと言った。
「今、私は記録を生んだのよね」とキーズ。「この記録を破らないようにしましょうよ」。
夜型か、と聞かれたリスクは、「いいえ」と答えた。一方のキーズは、間違いなく朝型ではないと言う。
彼女は午前2時少し前となったオンコート・インタビューで、「今みたいな“朝”ならOKだけど、朝6時、7時は得意じゃない」と言った。
世界60位のリスクは第2セットのタイブレークで5-4リードから自分のサービスを迎え、試合を終えるまであと2ポイントというチャンスを擁していたはずだった。だがキーズがその双方を奪うと次のポイントも取り、セットをものにした。
リスクはグランドスラム大会で10連敗している。とはいえ、彼女のトップ10に対する戦績は2勝16敗で、4回戦に進出した2013年全米オープンではペトラ・クビトバ(チェコ)を倒していた。
「今に事は私にとっていい方向に向かい始める。それは時間の問題だわ」とリスクは言った。
キーズは右肩の治療を受けるため、第2セットにメディカル・タイムアウトをとっている。ただ痛かっただけで、あとを引くような故障ではないと彼女は説明した。
キーズは2014年の全仏オープン以来、グランドスラム大会の1回戦で負けていない。21歳の彼女はリオ五輪の準決勝を経験したばかりだが、全米の前哨戦のニューヘブンでは首を痛めて棄権していた。(C)AP