シーズンの節目となる全日本団体選手権がはや今年もやって来た。今大会は南亜蘭(スポ4=大阪・太成学院大)率いる、原田脩(スポ3=東京・帝京)、竹端健太郎(スポ2=京都・洛南)、武井優介(スポ1=東京・松陰)、藤尾拓海(スポ1=岡山・関西)の若い5名の顔ぶれで戦う事となった。チーム早稲田は福岡大学と共にしたローテーションの中、人員不足ながらも健闘を見せた。

 大会スタートとなった種目はつり輪だった。ここではチームを指揮する南がさすがの演技を披露する。着地をピタリと止めたミスの無い演技は14.100。渾身の演技にガッツポーズを見せた。続く跳馬でも大きなミスなく大技ヨ―2を決めた南は14.600点でチームを引っ張る。竹端も着地が乱れるミスはあったもののそれについていくような実施を見せ、ここまで好調さをアピールする滑り出しとなった。3種目目は平行棒の演技を披露した。これまでケガに大きく苦しめられてきた原田は、1度の落下や着地の乱れが響き11.100となる。彼の得意種目だけに「凄くパニックになってしまった」(原田)とショックを隠せない様子で演技を終えた。


つり輪の演技にガッツポーズの南

 後半種目は鉄棒からスタートした。チェコ式回転を演技に盛り込む1年生藤尾は着地までを乱れることなく見事に通した。「あまり緊張せずに出来た」(藤尾)と藤尾はほっとした表情を浮かべていた。最終演技者の原田はチーム最高得点の演技を披露し、落ち着いた様子で次々に技を決めていった原田は、控えめな笑顔を見せた。続く種目はゆか。ダイナミックな演技が持ち味の武井は、力余ってか尻もちを搗きかけるミスがあるなど、体をコントロールしきれていない様子。この演技に南は「1年生らしい調子が良すぎたミス」(南)と冷静に分析した。残す最終種目はワセダが苦手意識を持つあん馬。藤尾は3度も落下をしてしまい、10.533と点数が伸びなかった。ところが最終演技者の原田は大きなミスなく演技を行い、良い締めくくりを見せる。落下なく全てを通しきった演技後は原田らしい控えめなポーズで喜びを露わにした。


鉄棒の演技をする原田

 成績は236.296で全チーム最下位の15位。大会初優勝を飾ったセントラルスポーツとは約20点近い差を見せられた結果となった。しかし今大会は個々の活躍で光るものがたくさん見受けられる大会となった。ケガや引退などで戦力が不足する中、唯一の4年生南は力強くチームを牽引した。卒業後も体操を続けるという南は「早稲田で残りできることをして、後輩に教えていきたい」(南)と話し、次に待つ新たな体操生活への意気込みを語る。山田元大(スポ3=千葉・市船橋)が新主将となり、新制早稲田はどう舵をきるのか。今後の成長に目が離せない。

結果
男子団体
選手名ゆかあん馬つり輪跳馬平行棒鉄棒合計点
南亜蘭(スポ4)13.86612.10014.10014.60013.533
原田脩(スポ3)13.80011.10013.433
竹端健太郎(スポ2)13.50013.23314.000
武井優介(スポ1)13.06613.63313.200
藤尾拓海(スポ1)10.53313.266
団体40.432(13)36.433(15)40.533(9)42.233(11)37.833(14)38.832(13)236.296(15位)

(記事 脇田真悠子、写真 青柳香穂)

コメント

南亜蘭(スポ4=大阪・太成学院大)

――今日のコンディションはいかがでしたか

 コンディション自体は悪く無かったですが、不安はとてもありました。まぁここまできたらやるしか無かったのでそんなに考えないようにしていました。結果はそれなりに良い出来だったのでまぁ良かったと思います。

――4年生が1人という中での試合にはどのようなお気持ちで臨まれたのでしょうか

 つり輪と跳馬はミスをしない種目なのでそこはしっかり点数を取っていって、平行棒から頑張ろうという感じでしたが、思いの外武井がちょっと力が余りすぎて、調子が良すぎて失敗を繰り返してしまっていたのでそこが1年生らしいなと思っていました。そこを修正させていかないと次の東インカレではダメだと思ってます。自分から見ていて気持ちがちょっと弱いですね。

――出場全5種目を振り返っていかがですか

 思っていたよりは良かったかなと思います。練習は結構酷くて全然通しが出来てなかったので通る保証が無くて…

――1番良かった種目について教えてください

 つり輪ですかね。鉄棒は失敗しちゃったんですけど練習でも出来てなかったのである意味練習通りですが、平行棒はもったいないミスをしてしまったのでそこが悔しいです。

原田脩(スポ3=東京・帝京)

――今日のコンディションはいかがでしたか

 体の調子はいつもどおりで悪くは無かったです。

――今日は3種目での演技でした

 本当はゆかも出たかったんですけどケガで出られませんでした。この舞台でやりたかったですが…

――平行棒の演技では悔しそうな表情もされていました

 平行棒はいつもは失敗しないので、すごくパニックになってしまって反省しています。

――あん馬の演技についてはいかがですか

 あん馬はケガが良くなってきてやっと去年と同じ構成で演技できるようになりました。今回はそれが最後まで通し切れてよかったです。

――今ケガの状態はいかがですか

 今はそこまで出来ないってほどのケガはないです。

――これからの目標と課題をお聞かせください

 気付いたら1番上の学年なので自分が動じない演技をしないといけないと思っています。練習から失敗しないところを見せて行きたいです。

竹端健太郎(スポ2=京都・洛南)

――今年最後の試合でしたがどういう気持ちで臨みましたか

6種目全てはやらなかったので思い切ってやりたいなと考えて臨みました。

――演技を振り返ってみて、上手くいったところはありますか

最初に出た前半の3種目が結構まとめられたのは良かったんですが、最後のあん馬でミスをしてしまったのでそこは反省点かなと思います。

――南さんと出場する最後の試合でしたがどういう大会になりましたか

結果的にはあまり良くなかったんですが、チームの雰囲気としては楽しくできたのでそこは良かったなと思います。

武井優介(スポ1=東京・松陰)

――今年最後の試合でしたがどういう気持ちで臨みましたか

全日本団体自体が初めてだったので緊張したんですが、とりあえず楽しもうと。まだ一年生なのでそんなに気負う必要もないかな、失敗を恐れて諦めるのは違うかなと考えて思い切って臨みました。最初の3種目はすごく楽しんで演技ができたので良かったなと思います。

――演技を振り返ってみて、いかがでしたか

まずつり輪は力技などを見せられて自分でも満足のいくものだったんですけど、降りがやっぱり上手くいかなったので悔しかったです。でもそれなりに評価されたので自信になったところはあります。跳馬も着地が上手くいかなかったのですが思ったより点数が出たなと。平行棒は最初に入れた新しい技がうまくいって、詰まってしまったところもあったんですがEスコアが7.2でたのでそこは評価されているんだなと思いました。ゆかは本当に悔しいですね、最後を任されたのでしっかりやらないとなと思って臨んだんですが転んでしまいました。

――この大会で南さんと一緒に試合に出るのも最後になりますが、どんな大会になりましたか

試合前は亜蘭さんが最後だということはあんまり意識していなくて、とりあえず楽しもうと思っていたんですが、終わってみると最後なのかーっていう感じはすごくありますね。何年も一緒にやってきたわけではないんですけど、毎日一緒に練習してきたのでいなくなったら寂しいなと思いますね。

藤尾拓海(スポ1=岡山・関西)

――今年最後の試合でしたがどういう気持ちで臨みましたか

いつもやっていることを出そうと思って臨みました。鉄棒は良かったんですがあん馬で今までやったことのない失敗がでてしまってちょっと慌ててしまって、あんまり良い結果にはならなかったです。

――鉄棒の演技はどのあたりが上手くいったと思いますか

あまり緊張せずにできたことが大きかったなと思います。

――あまり良い終わり方にはならなかったかと思いますが、どのような大会になりましたか

成長は感じられたかなと思います。今回新しい失敗ができたとプラスに捉えて、また練習を積んでいきたいです。