「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10日~17日/室内ハードコート)のグループ「アンドレ・アガシ」第1戦で、世界4位のダニール・メドベージェフ(ロシア)を破った世界6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)。そのチチパスが試合後の会見で、メドベージェフとの初対戦となった2018年の「ATP1000 マイアミ」での因縁のシーンについて語った。

両者は2018年の「ATP1000 マイアミ」の1回戦で初めて対戦。この時の試合はフルセットの末、メドベージェフが勝利していた。しかしチチパスが「ふざけたロシア人」と言うと、メドベージェフはいったんはベンチに戻ったものの立ち上がり、チチパスに向かって怒りをぶつけ、詰め寄ろうとした。主審がそれを止めたものの、メドベージェフは「突然5分もトイレにも行って」「レットも謝らないだと」「こっちを見ろ」などと叫び、それに対してチチパスは足早にコートを去っていくという後味の悪いシーンがあった。

ASAPsportsは試合後の記者会見の様子を公開しており、チチパスは当時のことについてこう語っている。

「僕は自分のプレーに集中していたんだ。第3セットの3‐2か4‐2だったかな。ラリー中にネットインになって、その後さらに3回ショットが続いた。彼がネットにアプローチして、僕はパッシングで抜いた。そうしたら何故か分からないけれど彼が謝るように言ったんだ。僕は自分のプレーに集中していてポイントを取ろうとしていたから、ラリー中にネットインがあったことを完全に忘れていた」

「彼は僕のしていることはスポーツマンシップに欠けるから謝るべきだと詰め寄った。僕は気にしないようにしたんだ。なぜなら彼は勝つために意図的に言っていると分かっていたからね。何故か影響されてしまったけれど」

「僕は怒ってああ言ってしまった。後悔しているよ。でもあの時はとてもイライラしていたんだ。過去のことは完全に忘れたよ。僕らの相性は確かにベストではない」「彼を嫌っているということではないよ。彼が言う通り、僕らは一緒にディナーには行かないだろうけどね」「もちろん彼を尊敬している。長い道のりを経てここまで来た。グランドスラムの準優勝者だ。だから彼のことはとても尊敬しているよ」

そのチチパスはこれまで0勝5敗だったメドベージェフに、この大舞台で初めて勝利を飾った。

試合後のオンコートインタビューでチチパスは「今日の勝利は最もタフで最も重要なものだったが、自分を信じて戦い続けた。5連敗している相手は簡単ではなかったが、スタンドのみんなからパワーをもらった」と振り返っている。

また、同大会に初出場したことについては「鳥肌が立った。僕もいつか出てみたいと思っていたが、ここに来るまで長かった。ここでプレーできることを誇りに思っている」と、その喜びを語っている。

チチパスとメドベージェフは、この後に世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)と、世界7位で同大会前年優勝者のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)との対戦が控えている。初参戦となる同大会で、若き2人がこの先にどのような活躍を見せてくれるのか注目される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「Nitto ATPファイナルズ」でのチチパス(右)とメドベージェフ(左)

(Photo by Justin Setterfield/Getty Images)