写真:2019ドイツOPの水谷/伊藤ペア/提供:ittfworld

<ITTFワールドツアープラチナ・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>

先月20日に終了したドイツオープン以来、約1ヶ月ぶりとなるワールドツアーが12日に開幕する。今大会はドイツオープンと同じく、獲得ポイントの多いプラチナ大会のため、世界ランキング上位の選手も軒並みエントリーしている。今回は、そんなオーストリアオープンの男女ダブルスと混合ダブルスの見どころを紹介する。

男子ダブルス見どころ




写真:2019チームワールドカップの丹羽孝希/提供:ittfworld

日本勢は、張本智和(木下グループ)/丹羽孝希(スヴェンソン)ペアと森薗政崇(BOBSON)/吉村真晴(名古屋ダイハツ)ペアがエントリー。両ペアとも予選からの出場となる。

張本/丹羽のペアリングは7月のオーストラリアオープン以来。韓国オープンではベスト8まで進んでいる。お互いが前陣でのプレーを得意とする。1回戦の相手はディヤス・ヤコブ(ポーランド)/セドリック・ヌイティンク(ベルギー)の国際ペアだ。

森薗/吉村ペアは、コンスタントにワールドツアーの本戦に勝ち進んでおり最高成績は韓国オープンベスト4。お互いダブルスの上手さに定評があり、特に吉村はチームワールドカップでもダブルス、シングルス含めて全試合に出場し、ドイツ戦では世界ランキング8位のティモ・ボルを3-0で倒すなど、コンディションは良い。1回戦の相手は、パラグアイとアルゼンチンの国際ペア。実力を発揮して本戦進出、ならびに本戦での勝ち上がりが期待される。

今大会の主なシード選手としては、韓国の鄭栄植(チョンヨンシク)/李尚洙(イサンス)ペア、中国の樊振東(ファンジェンドン)/王楚欽(ワンチューチン)ペア、ドイツのティモ・ボル/パトリック・フランチスカペアが挙げられる。

特に、鄭栄植/李尚洙ペアには注目だ。チームワールドカップ決勝の中国戦では、梁靖崑(リャンジンクン)/許昕(シュシン)のダブルスに2ゲームを先取されながらも3ゲームを取り返して大逆転勝利を収め、大会を通して唯一中国に土をつけた選手になった。今大会も堂々の第1シード。日本勢が本戦に進んだならば、間違いなく大きな壁となるだろう。

女子ダブルス見どころ

日本勢は、木原美悠(JOCエリートアカデミー)/長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)ペアと平野美宇(日本生命)/石川佳純(全農)ペアがエントリー。木原/長﨑ペアは本戦から、平野/石川ペアは予選から出場する。

木原/長﨑ペアは今シーズンのワールドツアーではコンスタントに好成績を残しており、10月のドイツオープンでは準決勝で中国の陳夢(チェンムン)/顧玉婷(グーユーティン)ペアを倒す金星を挙げ、準優勝に輝いた。今大会は第1シードを獲得しており、悲願のワールドツアー初優勝も十分に狙える。

2018年全日本ジュニア女王の長﨑と2019年全日本選手権準優勝の木原。「期待の若手ペア」から「実力確かな常勝ペア」へステップアップするためにも、是が非でも勝ち進みたいところだ。




写真:2019チームワールドカップの平野美宇(写真右)と石川佳純(写真左)/提供:ittfworld

平野/石川ペアは予選からのスタートだが、そこはシングルスの世界ランキング1桁同士のペア。順当にいけば本戦進出は固いだろう。先日のチームワールドカップでも全試合に出場し、日本の準優勝に大きく貢献した、平野/石川ペア。木原/長﨑ペアと同じく要注目だ。

今大会で日本勢のライバルとなるのは、杜凱琹(ドゥーホイキン・中国香港)/李皓晴(リホチン・中国香港)ペア、バラボラ・バラージョバー(スロバキア)/ハナ・マテロワ(チェコ)ペア、崔孝珠(チェヒョジョ・韓国)/梁夏銀(ヤンハウン・韓国)ペアあたりか。

中でも、崔孝珠/梁夏銀ペアは要注意だ。梁夏銀は、田志希(チョンジヒ・韓国)とのペアでドイツオープン優勝、チームワールドカップでは申裕斌(シェンユービン・韓国)とのペアで平野/石川ペアを3-1で破った、ダブルスの名手だ。パートナーの崔孝珠も、チームワールドカップの日本戦で伊藤美誠とフルゲームの熱戦を演じるなど、成長著しい期待の若手選手だ。

勝ち進むのは容易ではないだろうが、1つでも上の順位を勝ち取ることが期待される。

混合ダブルス見どころ

日本勢は、水谷隼(木下グループ)/伊藤美誠(スターツ)ペアと張本智和/早田ひな(日本生命)ペアがエントリー。水谷/伊藤ペアは本戦から、張本/早田ペアは予選から出場する。

今やすっかりお馴染みのダブルスになった水谷/伊藤ペア。今シーズンのワールドツアーでは優勝1回(ブルガリアオープン)、準優勝3回(オーストラリア、チェコ、スウェーデンオープン)と、日本勢の混合ダブルスでは圧倒的な成績を残している。10日まで行われていたチームワールドカップに参加していた伊藤にとっては、休む間もない連戦になるが、好成績を残せるか注目だ。




写真:2019ドイツOPの張本/早田ペア/提供:ittfworld

予選から出場する張本/早田ペアも、ジャパンオープン準優勝の実力を持つ。1回戦の相手はアメリカのカナック・ジャー/ウー・ユエペア。共にチームワールドカップのアメリカ代表で、特にカナック・ジャーは予選リーグのスウェーデン戦でクリスチャン・カールソンを倒してアメリカの決勝トーナメント進出に大きく貢献した、勢いのある若手選手だ。要注意の相手と言える。

日本勢のライバルとなるのは、中国香港の黃鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹ペア、中国の王楚欽/劉詩雯(リュウスーウェン)ペア、チャイニーズ・タイペイの林昀儒(リンインジュ)/鄭怡静(チェンイーチン)ペアあたりか。

中でも、第1シードの黃鎮廷/杜凱琹ペアには要注意だ。韓国オープン優勝、ドイツオープンベスト4と、今シーズンもワールドツアーで安定して好成績を残している。特に、杜凱琹はまだ22歳だが、10代の頃から国際大会で戦ってきており、プレーには円熟味すら感じられる。

上位進出のためには、彼らを攻略することが必須となるだろう。

文:ラリーズ編集部