破産宣告を受けていたボリス・ベッカー(ドイツ)に対する調査が終了。その結果、450万ポンド(約6億3,045万円)の資産を隠していたことがわかり、同氏への罰則が2031年まで延長されることとなったと、英Daily Mirror紙が報じている。

3度の「ウィンブルドン」優勝を含むグランドスラム男子シングルス6冠を保持するベッカーは、2017年6月21日にロンドンの最高裁判所で破産宣告を受けた。これにより、ベッカーは管財人に対して全資産の公開を義務付けられ、500ポンド(約7万円)以上の借り入れをする際には、借り入れ先の金融業者に対し破産状態であることの報告義務が発生。さらには会社の取締役になることを禁じられ、会社運営に対して発言する際には裁判所の許可が必要となっていた。

こうした制限は通常1年が経過した時点で失効するが、イギリスの債務整理機関であるInsolvency Serviceは「今回のベッカー氏の行動の悪質さを考え、破産管財人は一連の制限を延長し、氏による債権者への更なる損害を防ぐ意向です。ベッカー氏は2019年10月17日から2031年10月16日までの間自身に課せられる一連の制限を承諾しました」と声明を発表した。

7月に行われたベッカーの所持品のオークションでは、トロフィーなどのコレクターズアイテムの売上げが68万ポンド(約9,524万円)以上にのぼった。中でも、1989年「全米オープン」優勝時のトロフィーは15万ポンド(約2,100万円)以上の値がついた。出品された82品ものアイテムの中には、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)から贈られた腕時計も含まれていた。

当初オークションは2018年に開催される予定であったが、ベッカーは中央アフリカ共和国のスポーツ大使就任を受諾したので外交特権により破産の手続きを免除されるべきだと言って、先延ばしにしていた。しかし同国の外務大臣は、ベッカーは正式な大使ではなく、主張しているポジションも存在していないと発表しており、ベッカーの所持する中央アフリカ共和国のパスポートの番号は盗難にあったものであるとも伝えている。このパスポートを調達した人物は、今年に入り詐欺の容疑で身柄を拘束されている。

※為替レートは2019年11月8日時点

(テニスデイリー編集部)

※写真は正装姿のボリス・ベッカー

(Photo by Gisela Schober/Getty Images)