第33回関東大学女子リーグ戦
早大0-1
0-1
神奈川大
【得点】
(早大)なし
(神奈川大)28’、69’平田ひなの

 台風の影響で延期されていた関東大学女子リーグ戦(関カレ)第6節が早大東伏見サッカー場で行われた。4年ぶりの関カレ優勝を狙うア式蹴球部女子(ア女)は、前節終了時点で首位・帝京平成大と勝ち点差2の2位。優勝のためにも勝ち点を積み上げたい今節は、苦手としている神奈川大との対戦となった。前半決定機を逃すと、28分に先制点を献上。後半は選手を入れ替えながら攻撃を仕掛けるも、相手のディフェンスに苦戦。ペースをつかめないでいると、64分にも追加点を許してしまった。自慢の攻撃陣は最後まで影を潜め、完封負け。ア女は優勝のためには、最終節である首位・帝京平成大との直接対決に勝つしかなくなり、正念場を迎えた。

 4-4-2を基本とした可変的なシステムを採用した今節。トップにはFW土居明日香(スポ4=ちふれASエルフェン埼玉)とMF松本茉奈加(スポ3=東京・十文字)、左センターバックには公式戦初スタメンとなったDF井上萌(スポ1=東京・十文字)、左サイドハーフにはMF並木千夏(スポ2=静岡・藤枝順心)が起用された。
 ア女の最初のチャンスは6分、土居のスルーパスに反応した松本がエリア内にクロスを入れるも、MF阪本未周(スポ3=大阪・大商学園)には合わず。10分にはGK近澤澪菜(スポ1=JFAアカデミー福島)のキックをうまく収めた松本が右へ展開し、阪本が仕掛るも相手DFにブロックされた。すると、神奈川大に立て続けにチャンスが訪れる。13分に、自陣右サイドからのクロスをニアで合わせられると、15分にはパスカットからシュートを許す。しかし、ここは近澤がセーブし流れを渡さない。ア女は直後の16分、土居の縦パスを受けた松本がドリブルからシュートを放つも相手GK正面。18分には、またも松本がDF源関清花(スポ4=ちふれASエルフェン埼玉)のロブパスを頭で合わせる。シュートは飛び出した相手GKの頭上を越えたものの、これはポストに嫌われ得点とはならず。さらに松本は19分にも土居のスルーパスに抜け出しシュートを放ったが、ゴール右へと外れた。連続で決定機を迎えたものの、得点を奪うことができなったア女。その後もボールを保持するもシュートまで持ち込めずにいると、28分MF佐竹杏奈(4年)にオフサイドギリギリのところを抜け出されシュートを許す。これは近澤がセーブするも、直後に自陣左サイドからクロスを許し、これをFW平田ひなの(1年)にニアサイドで合わせられ先制点を献上した。反撃したいア女は失点直後の30分、DF小林菜々子(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)の展開から左サイドを崩し、DF中田有紀(スポ4=兵庫・日ノ本学園)がボックス内に侵入するもクロスはブロックされる。36分には中央でFKを獲得し、MF村上真帆(スポ3=東京・十文字)が左足で直接狙うも相手GKがキャッチ。チャンスを生かし切れず、ア女は1点ビハインドで前半を終えた。


ドリブルを仕掛ける松本

 後半、まず同点に追いつきたいア女だったが、インカレ出場権を狙う神奈川大の引いたディフェンスに苦戦を強いられる。すると徐々に重心が下がり目となり、攻撃が停滞。後半の始めからの出場となったMF蔵田あかり(スポ2=東京・十文字)のスピードを生かしたドリブル突破も影を潜めた。流れを変えたいア女は64分に、MF中條結衣副将(スポ4=JFAアカデミー福島)とFW高橋雛(社1=兵庫・日ノ本学園)を投入。22分には中條のキックからチャンスが生まれたが、ものにできずにいると、69分に自陣左サイドを抜かれクロスを許す。近澤が飛び出したもののキャッチし切れず、こぼれ球を再び平田に押し込まれリードを2点に広げられた。嫌な時間帯に追加点を奪われ、さらに苦しい試合運びを強いられたア女。失点後はチームに焦りの雰囲気が漂い始め、攻撃のかみ合わない場面が続いた。なんとか得点を奪うべく、82分にFW山田仁衣奈(スポ4=大阪・大商学園)とMF桝田花蓮(スポ2=ちふれASエルフェン埼玉マリ)を投入し攻撃のギアを上げにかかったものの、試合はそのままタイムアップ。ア女は苦手な神奈川大に完封負けを喫し、勝ち点を積み上げることはできなかった。


パスを狙う井上。公式戦初スタメンを飾った

 「情けない試合だった」とMF高瀬はな主将(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)。スタメンを入れ替えた中、「ちょっとしたズレが失点につながった」と小林が振り返るように、連係面に課題を残した。加えて「サイドを起点にもう少し自分たちも効率良く攻められたらよかったのですが、前に攻めたいという気持ちが強くて、シンプルに前に蹴るだけになってしまった」と高瀬が語るように、後半は単調な攻撃が続き、流れを変えることはできず。終始ア女らしいサッカーをさせてもらえなかった上、勝てば首位として最終節を迎えられていただけに、試合後選手たちからは悔しさがにじみ出ていた。しかし、まだ優勝の可能性は残されているア女。10日に控える帝京平成大との直接対決を前に、チームの課題を再確認できたことをプラスに捉え、その課題をどこまで修正できるかが鍵となるはずだ。「勝ち切る力はこれまでにつけてきた」と松本。ア女は運命の最終節を制し、4年ぶりの『頂』をつかむ。

(記事 永池隼人、写真 稲葉侑也、手代木慶)

※掲載が遅れ申し訳ございません


スターティングイレブン






早大メンバー
ポジション背番号名前学部学年前所属
GK33近澤 澪菜スポ1JFAアカデミー福島
DF源関 清花スポ4ちふれASエルフェン埼玉
DF小林 菜々子スポ4ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF31井上 萌スポ1東京・十文字
DF中田 有紀スポ4兵庫・日ノ本学園
MF17阪本 未周スポ3大阪・大商学園
→HT13蔵田 あかりスポ2東京・十文字
MF10村上 真帆スポ3東京・十文字
→82分19桝田 花蓮スポ2ちふれASエルフェン埼玉マリ
MF◎8高瀬 はなスポ4ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18
→64分中條 結衣スポ4JFAアカデミー福島
MF12並木 千夏スポ2静岡・藤枝順心
→82分山田 仁衣奈スポ4大阪・大商学園
FW30土居 明日香スポ4ちふれASエルフェン埼玉
→64分32高橋 雛社1兵庫・日ノ本学園
FW11松本 茉奈加スポ3東京・十文字
リザーブ:GK16川端涼朱(スポ3)、DF6佐々木呼子(スポ3)、DF27黒柳美裕(スポ2)、DF36ブラフシャーン(スポ1)
◎=ゲームキャプテン
監督:川上嘉郎(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘)

コメント

MF高瀬はな主将(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)

――きょうの試合を振り返って

勝たないといけない試合だったので、結果を見ても情けない試合だったと思います。

――きょうはシステムが少し前の試合とは違った印象です

システムというよりはメンバーが変わって、システム自体は大きく変わってはないです。

――FW土居明日香(スポ4=ちふれASエンフェン埼玉)選手が落ちてきて、流動的に動いている印象でしたが

そうですね、相手のスペースがそこで、そこをうまく使いたいという話をしていたので、土居ちゃんのポジショニングは悪くなかったと思います。

――前半は押し込む時間帯もありましたが、失点してしまいました。前半を振り返って

失点の部分以外はネガティブに捉える部分は少なかったと思いますが、結局ゴール前の球際だったりプレー強度が足りていなかったですし、失点で流れを悪くしてしまったと思います。

――後半はどんどん前に行きたかったと思いますが、全体的に重心が下がり目で攻め切れませんでした

そうですね、相手もけっこうベタ引きで全員ゴール前までいく感じで。サイドを起点にもう少し自分たちも効率良く攻められたらよかったのですが、前に攻めたいという気持ちが強くて、シンプルに前に蹴るだけになってしまったので、そこは見直していかないといけないと感じます。

――後半も失点してしまいましたが、きょうの失点は共にサイドからの失点となりました

いつも有紀(DF中田、スポ4=兵庫・日ノ本学園)のところで取り切れると周りが変に信頼してしまっている部分もあって。有紀が抜かれた時のカバーリングだったりが足りないことがきょう目に見えたわかったと思うので、カバーリングの意識も含めてゴール前での強度を高めていきたいなと思います。

――なかなか攻撃のスイッチが入り切らなかった原因についてどう考えていますか

全体を見れば悪くない部分もあるのですが、やっぱり単純な球際だったり球離れの早さだったり、そういうところが一個一個遅かったりすると、小さなことでも積み重なってだんだん流れをつかめなくなることが多かったので、皇后杯もそうですし、筑波大戦もそうですし、流れをつかみにくい部分がチームとして波が出てきていると感じるので、ここからまたもう一度いい流れをつかめるようにこれからも取り組んでいきたいと思います。

――皇后杯から短い期間での試合でした。コンディション面はいかがでしたか

交代もけっこう使っているので、そこまで一人ひとりの負担が大きいわけではないですが、連戦でも勝ち切らないといけないので、疲れを言い訳にしたくないです。

――優勝に向けて勝つしかなくなりました。日曜日までどのような調整をしていきたいですか

きょうは負けてしまいましたが、まだ優勝の可能性は十分残っています。勝ちにいくしかないので、疲れとかを言い訳にせず、きょうの試合含めここ最近の課題をしっかり数日間ではありますが、チームとして取り組んで改善していければなと思います。

DF小林菜々子(スポ4=ジェフユナイテッドレディース市原・千葉レディース)

――試合を振り返って

神奈川大は今年まだ一度も勝っていない相手で、関カレでは絶対に勝たなければいけない試合だったので、全員が結果にこだわるという意味では、入りはとても良かったのですが、結果0-2でとてももやもやした試合だったかなと思います。

――システムの変更でビルドアップなどに難しさはありましたか

3連戦ということで、メンバーも若干変わりつつ、センターバックの萌(DF井上、スポ1=東京・十文字)も今季初公式戦だったのですが、固さやちょっとしたミスなどが多かったなと思って、そこはもっといい声がけが出来れば良かったかなと思います。

――前半は押し込んでいた時間帯の直後に失点がありました

結構左サイドが崩されていて、自分たち右サイドはクロス対応という感じだったのですが、サイドハーフのちな(MF並木千夏、スポ2=静岡・藤枝順心)も下に落ちて守ってくれていたのですが、最後キーパーとの連係だったり、キーパー(GK近澤澪菜、スポ1=JFAアカデミー福島)も初の関カレだったので、そういうちょっとしたズレが失点につながったと思います。もう少し練習で合わせられれば良かったかなと思います。あとは出ている4年生がもうちょっと力強いプレーができればよかったかなと思います。

――後半は重心が下がり目でしたが、最終ラインからの視点としてはどうでしたか

ボールを持っている時間は長かったのですが、シュートまで行けていないというのが課題なのと、CKが取れていないというのはサイドからの攻撃もうまくハマっていなかったのかなと思います。自分たちが得意なのはサイドなので、そこを封じ込められた時にどう対処するかということは、インカレに向けて頑張らなきゃいけないところなのかなと思います。

――日曜日の大事な最終戦に向けて意気込みをお願いします

もちろん結果にはこだわりつつ、今出たメンバーもそうでないメンバーも含めて全員がその試合に懸けることができるように、あと3日あるので合わせていきたいなと思います。

MF松本茉奈加(スポ3=東京・十文字)

――試合を振り返って

この試合に勝利していれば、関カレの優勝につながったと思うのですが、負けてしまったのは変わらないので、次の帝京平成大戦に向けて、直していかなければいけないところから目を背けずに直していきたいと思います。

――前節からフォーメーション変更がありましたが、どのような狙いがあったのですか

相手が4-3-3ということで、3枚の部分で収めて、前向いてシュートだったり、サイドが上がってきたりするので、そこを対応するための変更だったと思います。

――狙いはうまくいきましたか

フォーメーションを変えたことで良くなったかというとそうではなくて、相手のやり方に対して試合中に対応できなかったのが課題だと思います。相手がどうくるかは試合が始まるまでわからないので、試合中に改善しないといけなかったと思います。

――前半はチームとしてチャンスが多く、松本選手自身にも決定機がありました

自分がそこで点を決めていれば苦しい状況にはならなかったと思うし、チャンスをつくることができている中で決め切る力が自分には足りなかったので、そこを少しでも修正できるように、残り3日間やっていきたいと思います。

――後半、得点が欲しい中でも重心が低くなってしまいました

前半に比べて前にスペースはあったのですが、そこにボールが入った時の距離感だったり、スライドが間に合っていないように感じました。スイッチに対して周りのサポートが遅れてしまっていたのが、前半に比べて後半うまくいかなかった原因だと思います。

――日曜日に向けての意気込みをお願いします

この結果で自分たちは苦しい状況になったのですが、その中でも勝ち切る力はこれまでにつけてきたので、最近多い失点を減らして、前が点を取って勝てればいいなと思います。