ウッズのこれまでの生涯獲得賞金額は1億2000万ドル(約130億円)。これに対し、フェデラーの生涯獲得賞金額は1億2700万ドル(約138億円)を超える。この2人のレジェンドの勝利を目の当たり…

ウッズのこれまでの生涯獲得賞金額は1億2000万ドル(約130億円)。これに対し、フェデラーの生涯獲得賞金額は1億2700万ドル(約138億円)を超える。この2人のレジェンドの勝利を目の当たりにして思うことは、フェデラーは果たしてウッズが成し遂げたようにテニス史上最多タイトルホルダーになり得るのか。今後も彼らが優勝数を伸ばしていくとして、いくつのタイトルを獲得できるだろうか。そして、彼らは2020年の東京オリンピックに出場するのだろうか。米経済誌Forbesが伝えている。

獲得タイトル数に関しては、ここ2シーズンでそれぞれ4勝を上げているフェデラー。38歳とはいえまだ引退する兆しは見えず、来年以降も数を伸ばしていくことだろう。今季のフェデラーはグランドスラムのタイトル獲得には至らなかったが、「ウィンブルドン」決勝ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対し2つのマッチポイントを握る健闘を見せた。

ウッズは4月にマスターズで優勝し、15個目のメジャータイトルを獲得している。43歳のウッズは、ジャック・ニクラウスの持つメジャー大会優勝記録にあと3つと近づいている。ゴルフは選手生命が長いため、ウッズがニクラウスの記録を塗り替える機会は十分にあると言えるだろう。彼があと5年現役を続ければ、メジャー大会でタイトルを獲得するチャンスはあと20回あることになる。

「ZOZOチャンピオンシップ」での優勝後、ウッズは3度に渡る腰の手術を振り返りながら「もうグリーンに戻っては来られないかもしれないと考えたこともありました。ただ、とにかくもう一度、普通に歩けるようになればいいと願っていたんです。その時期を乗り越えて、今ここに居られることを、とてもありがたいと感じています。思うようにプレーができず、出場することさえままならないと思っていた試合に出ることができて、ただただ本当に幸せです」と語った。

一方、すでに引退へのカウントダウンが始まっていると言えるフェデラーが、40歳を過ぎて四大大会で優勝するのはかなり難しいだろう。そう考えると、彼がグランドスラムのタイトルを狙える回数は、あと7〜8回といったところ。彼にとって一番相性のいい「ウィンブルドン」がもっとも優勝できる可能性が高いだろうが、40歳までに出場できる回数はあと2回しかない。

フェデラーのライバルであり、彼よりだいぶ若いラファエル・ナダル(スペイン)とジョコビッチがそれぞれ彼の記録にじわじわと近づいてきているため、グランドスラムタイトル獲得数では、フェデラーは歴代3位になるかもしれない。2020年には、あと1タイトルにまで追いついているナダルが、フェデラーの記録に並び、そして塗り替える可能性もある。

東京オリンピックに関しては、ウッズとフェデラーの両者が出場する可能性は十分にある。シングルスでまだ金メダルを獲得したことがないフェデラーは、すでにオリンピックへの出場の意向を表明している。一方ウッズも「私はオリンピックに出場したことがなく、この先、出場できる機会も多くはないでしょう」と米紙New York Timesに語っている。もし2人のスター選手たちが東京オリンピックへ参戦するとなったら、ファンには大きな「おもてなし」となることだろう。

※為替レートは2019年11月5日時点

(テニスデイリー編集部)

※写真はタイガー・ウッズ(左)とロジャー・フェデラー(右)

(Photo by David Cannon/Getty Images)