■「ATP1000 パリ」(フランス・パリ/10月28日~11月3日/室内ハードコート)

現地3日、大会7日目最終日の男子シングルス決勝。第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が世界28位のデニス・シャポバロフ(カナダ)に6-3、6-4で勝利し、同大会5回目の優勝を決めた。マスターズ1000クラス通算34回優勝を飾ったジョコビッチが試合後記者会見は以下の通り語った。(前編)

Q:スコア的にはジョコビッチがロジカル的で結果的にも余裕の勝利と見えますが、内容的には苦しんだ部分があったと思われます。この大会に出るまでに苦しんだ所と優勝した実感を教えてください。

「そうだね。シャポバロフも僕もお互いサーブの調子はよかったんじゃないかな。彼のサーブを予測するのは非常に苦しんだ。とにかく、いいサーブを打ってきたからね。今大会中、この決勝がサーブは最もよかったと思う。だから試合時間も短かったし、1時間ちょっとで2セットをやったからね。スコアで見ると、6-3、6-4は選手間では大きな違いがないよ。各セットで1回ブレークをしただけの話で、それで試合に勝てた」

「スタートはよかった。堅いテニスができた。第2セットに関しては彼のファーストサーブの確率が落ちるのを辛抱していた感があるね。リターンする時の表情とか立っている位置を変えたりしてね。それがうまくいった。彼に対してセカンドサーブに対するプレッシャーを与える結果となってベースラインから安定したプレーを維持することができて、彼にはあまりチャンスを与えなかった。今日の試合内容は今大会ではベストな内容だったと思う。特に後半がテニスの調子があがっていく感じだった。優勝できたことは本当にうれしい」

Q:サーブする時に10ポイントくらいはサーブだけで取ったと思います。そのような時は気持ち的にはイボ・カルロビッチ(クロアチア)のようなビッグサーバーの気持ちになるのでしょうか?

「今日みたいな日は珍しいよね。カルロビッチになったような気分だね。彼みたいな選手とやるのは結構イライラするよ。サーブがすごいからね。でも、サーブだけでポイントを取れるのは気分がいいよ。今日だけじゃなくて今大会その気持ちがあったね。1セットも落としていないから。サーブがよかったからベースラインで安定して落ち着いてプレーができたと思う」

Q:5回目の優勝おめでとうございます。ご存知かわかりませんが、今回の優勝でビッグタイトルの数ではロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)を超えました。キャリアを終える時にどの記録を保持したいと思いますか?

「選ぶのは難しいよね。まずテニスはずっとやりたい。どのくらいかは分からないけど、ずっとやりたい。あと何年か僕の顔をみなさんに見せられたらいいね」

Q:長い間プレーを続けたいと言われました。でも今日の対戦相手はあなたより12歳も若い選手でした。

「いや、そういう質問には答えられないです。(笑)」

Q:次世代がグランドスラムではなく、マスターズ1000クラスを優勝するのはいつごろと予想されますか?まだ大きな差があると感じております。

「見方によるんじゃないかな。テニスというゲームの中では大きな差はないよ。すでに次世代はマスターズ1000クラス優勝しているしね。アレクサンダー・ズベレフも数年前にやっているよね。だから、すでに次世代が優勝しているし、これからも優勝するよ」

「我々はそれを少しでも遅らせようと頑張っているよ。我々というのは具体的には3人(ビッグ3)という意味だね。でも次世代はもう辿り着いている。ロシア勢としてはダニール・メドベージェフ、カレン・ハチャノフ、アンドレイ・ルブレフ。それとステファノス・チチパス(ギリシャ)、ズべレフ、ドミニク・ティーム(オーストリア)。今回対戦しているシャポバロフ、フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は全員20位圏内の選手達でしょ?」

「これらの選手達は自分がビッグタイトルを獲れると信じているし、どんどん実感が湧いているんじゃないかな。時間の問題だよ。経験やその日の調子とか全てがうまく重なったとき、それは起こるよ。これらの選手より安定して毎年いい結果を出し続けるには疑問があるよ。それができるというのは別の次元のレベルだと思う。いい1週間を過ごせればタイトルもグランドスラムも夢じゃない。それを毎年、毎回やるというのがすごいことで数人はそれが実践できているよね。それをやるにはテニス選手としてだけではなく、人間としてさらに大きな課題やあらゆる献身が必要だと思う」

(後編へ続く)

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000パリ」決勝後のジョコビッチ