対抗戦後半が幕を開けた。W杯休止期間中のテーマであった〝ユニティー〟と〝コリジョン〟の成果を前半から遺憾なく発揮し、35-7で折り返す。後半は要所でのペナルティーが響き、アタックのテンポを出せず。63―12で勝利を挙げたものの多…

 対抗戦後半が幕を開けた。W杯休止期間中のテーマであった〝ユニティー〟と〝コリジョン〟の成果を前半から遺憾なく発揮し、35-7で折り返す。後半は要所でのペナルティーが響き、アタックのテンポを出せず。63―12で勝利を挙げたものの多くの課題を残した。

11・4 関東大学対抗戦(上柚木公園陸上競技場

▼対青学大戦

 〇明大63 {35―7、28―5}12青学大

 前半3分、スタンドオフ齊藤誉哉(文1=桐生一)から右センター森勇登(政経3=東福岡)がラストパスを受けると、ディフェンスの間をすり抜けトライ。幸先よく先制する。1トライを追加し、迎えた16分。ゲームキャプテン・左センター射場大輔(政経4=常翔学園)から左ウイング山﨑洋之(法4=筑紫)がロングパスを受けると相手ディフェンス2人をはねのけ左端へ。山﨑は軽快なステップで3トライを奪取。「4年目で初めて取ることができたので嬉しい」(山﨑)。自身初のMOM(マンオブザマッチ)を獲得し、対抗戦優勝のカギを握るフィニッシャーが格の違いを見せつけた。一方で31分にはナンバーエイトでスタメン入りの箸本龍雅(商3=東福岡)が持ち前の推進力でビックゲイン。相手ディフェンスを1人でなぎ倒しそのまま左端へグラウディング。多彩なアタックで相手を翻弄(ほんろう)し、計9トライを奪った。

 後半戦初戦は課題も浮き彫りに。今試合は〝ディティール〟と〝ディシプリン〟をテーマに掲げた。しかし「ミスから相手にペースを渡してしまった」(射場)。前半28分にはキックオフボールのサインミスから相手にボールが渡ると、タックルを全てかわされトライを献上。ディフェンスでも出足の速い相手のアタックに対し、ディフェンスラインで規律を守れず、オフサイドを連発。流れを完全に呼び込むことはできなかった。ペナルティー数は青学大の10に対し、明大は倍の20。格下相手に苦しい試合展開を強いられた。

 次戦は夏合宿での練習試合で敗戦を喫した慶大。 対抗戦でも2年連続で後塵を拝する強敵だ。「やるしかない。我慢強く攻めるだけ」(田中澄憲監督)。粘り強さを伝統とするライバルに対し、泥臭さで上回れるか。勝負の季節がいよいよ到来する。

[中村奈々]

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