28日に行われた埼玉西武ライオンズ×北海道日本ハムファイターズ(西武プリンスドーム)。3番DHとして3試合ぶりにスタメンに復帰した日本ハムの大谷翔平は、3打数1安打(1四球)の成績だった。試合は4-3で西武が勝利。福岡ソフトバンクホークスと…

28日に行われた埼玉西武ライオンズ×北海道日本ハムファイターズ(西武プリンスドーム)。3番DHとして3試合ぶりにスタメンに復帰した日本ハムの大谷翔平は、3打数1安打(1四球)の成績だった。試合は4-3で西武が勝利。福岡ソフトバンクホークスと激しい首位争いを繰り広げる日本ハムにとって痛い敗戦となった。

TBS系『S☆1』に出演する野村克也元監督は、この試合をテレビ観戦。まず、体調を崩して2試合先発メンバーから外れた大谷に苦言を呈した。
「ミスター(長嶋茂雄氏)は、シーズンフル出場して、シーズン終わりに日米野球があってもフル出場していた。そのとき『ミスター休んだら?』と声をかけたんだけど、返ってきた一言を聞いて、そんな質問をした自分が恥ずかしくなったことがある。ミスターは、『ノムさん、休めないよ。だって、俺を見に来ているファンがいるからさ』と。まさにプロ野球だよね」

投手としては、後半戦で未登板の大谷だが、打者としては大活躍している。28日現在の成績は、打率.340、20本塁打、52打点。驚異的なペースでソフトバンクを追い上げたチームの原動力となった。しかし、そんな絶好調の打者・大谷に対してノムさんは、「どんな素晴らしい選手でも弱点はある」と言い切る。「彼のバッティングをみていると、「天才型」のバッター。ストレートと変化球。外角と内角。この4つの要素で捕手は配球を組みたてる。でも、大谷は、そういうことを考えて打席に立っているように見えない。実は、こういうタイプへの取り組みはあまり難しくないんだよ。内角を突くボールと、外角を攻めるボールの間に、ポンと落ちるボールを混ぜれば、ひっかけて凡退すると思う。いわゆる『ゴロゾーン』と言われるコース。4打席とも抑えられる自信がある」

かつてノムさんは、ヤクルトの山田哲人を「弱点のない打者」と評したことがあるが、大谷は「山田とは全く違うバッター」だという。「山田は、あらかじめ打つ方向を決めてくるバッター。捕手としては、そういうタイプとは対戦するのが嫌だった。大谷にはそういう傾向はない。ただ大谷は、逆方向へ長打を量産する珍しいタイプのホームランバッター。その点にも、天才的な要素が隠れている。良いバッターであることには違いない。こういう逸材は、日本ハムの財産ではなく、プロ野球の財産。栗山監督には、きちんと正しい方向に育ててもらいたいね」


※野村元監督のコメントの詳細は、今夜0:00から放映の『S☆1』(TBS系)「ノムさんのぼやき解説」コーナーをご覧ください。