◆2019年度東京六大学野球秋季リーグ戦◆

10月30日 対明大 明治神宮球場


打者成績

守備位置選手名・学年・出身校打数安打打点
[9]8金川 (社2=立教新座)
[6]宮 慎 (コ3=市立船橋)
[5]柴田 (社1=札幌第一)
R5林中 (コ3=敦賀気比)
[3]山田 (コ1=大阪桐蔭)
[4]江藤 (済4=東海大菅生)
[2]藤野 (営4=川越東)
[7]三井 (コ3=大阪桐蔭)
上野(コ4=市立船橋)
[8]宮崎 仁 (コ1=大阪桐蔭)
佐藤 揮(済4=清水東)
小野 大(文4=横浜)
[1]手塚 (コ4=福島)
中川 (コ3=桐光学園)
小松 (済4=習志野)
田中 誠 (コ4=大阪桐蔭)

投手成績

選手名・学年・出身校投球回球数被安打奪三振与四死球自責点
手塚 (コ4=福島)3 2/350
中川 (コ3=桐光学園) 4 1/356
田中 誠 (コ4=大阪桐蔭)16

3カード連続で勝ち点を奪い取った!7回、柴田(社1=札幌第一)の安打からチャンスを作り、三井(コ3=大阪桐蔭)の中前適時打で1点を奪う。先発の手塚(コ4=福島)は毎回走者を許すも、粘りの投球で得点を与えない。その後は、中川(コ3=桐光学園)、田中誠(コ4=大阪桐蔭)の継投リレーで1点を守り抜いた。今季最終戦を白星で締め、4年生は笑顔で引退を迎えた。


最終戦の先発マウンドを任された手塚

“右のエース“が最後まで吠えた。最終戦の先発マウンドを任されたのは本格派右腕・手塚。毎回先頭打者を許す苦しい展開にも、味方の好守や注文通りの併殺でピンチを何度も切り抜ける。「四球を出すと大量失点に繋がるから絶対に勝負しろ」。溝口監督(90年度卒=湘南)の助言通り、四球で逃げることなく打者と対峙(たいじ)し続けた。バットを折らせるなど、芯を外して打たせる投球でゴロの山を築く。4回途中での無念の降板に、「簡単にいかないのが最終戦だな」と悔しさをにじませた。しかし、試合後のインタビューでは「うれしいです。もう、それだけです」とチームの勝利に喜びを見せた。

投手陣の粘投に応えたのはチームの主砲・三井。2死1、2塁の好機で打席に立ち、「狙い球だけを打とう」と腹をくくっていた。カウント1-2から変化球を捉える。打球は中堅手の前に落ち、2塁走者が一気に生還。勝利を大きく引き寄せる一打となった。これには、思わずベンチとスタンドに向かってガッツポーズ。「絶対に負けられないと思って臨んだ試合だったので、本当に勝てて良かった」と試合後も興奮をにじませた。


試合終了後、グラブタッチする田中誠(写真左)と藤野(営4=川越東)

最終回には、2年次からRIKKIOのマウンドを守り続けた背番号18の姿。背中でチームを引っ張り続けた田中誠が登場する。内野陣全員とグータッチをしながらマウンドに向かった。ストライクやアウトになるたびに沸き上がる歓声や拍手に、「今まで投げ続けて良かったと思える瞬間でした」と喜びをかみしめた。27個目のアウトを藤野の盗塁阻止で奪うと、真っ先に女房役と抱き合った。「藤野が今までの中で一番いいバッテリー」と3年間組み続けた相棒に感謝した。そして、「最後の最後まで立大のエースで良かった」と充実感をにじませながら、笑顔で大学野球を振り返った。


主将としてスタンドに最後のあいさつをする藤野(写真中央)

秋季リーグ戦は波乱の展開だった。開幕2カードはまさかの4連敗。それでも、どんな時も状況に流されないでプレーで強みの“明るい野球”を取り戻した。その結果、3季ぶりの単独3位に浮上。「本当に満足している」と主将・藤野はすっきりとした顔で答えた。そして、「自分たちができなかった優勝をして欲しい」と背番号10は後輩に夢を託した。4年生の思いを胸に、下級生は来春6季ぶりの優勝を目指す。
(10月30日・川崎翔海)
♦コメント♦
#30溝口監督

「この秋季リーグの1番の収穫は、4連敗から勝ち点3を取れたことです。(4年生は)力もあるしやろうとする気持ちもすごくありました。後半になって本来持っている良さが出てきたと思います。チームとして勢いよく行ける時も出てきたし、苦しい時に明るくできるようなところも出てきたので粘り強くなったと思います。」

1年間チームを引っ張り続けた#10主将・藤野

「 (主将としての1年間は)勝てないことの方が多く、個人としても成績が出ず悩むことも多い中で色々な人に支えられてやってきた1年だったと思います。(次年度以降の立大野球部について)3年生自身も、自分たち4年生が抜けてもしっかりできるということを自覚できたと思うので、それをつなげて自分たちができなかった優勝というものをやってほしいなと思います。」

2年次からエースとしてマウンドに立ち続けた#18 田中誠

「1年生、2年生、3年生と全部負けで引退を見送ってきたので、最後に自分たちが勝ち点を取って引退することができたということが一番うれしいです。(2年前の全日本メンバーでの継投について)こみ上げるものがたくさんありましたね。みんなが投げ終わってブルペンに来て、「次頼むぞ」「次頼むぞ」ってバトンをつないできてくれて。最終回、マウンドに上がるときはわざわざマウンドに向かっていく道までみんな来て、ハイタッチして。みんなも泣いていますし。最後の最後まで、このチームのエースでよかったなと思いました。」

副将としてチームを引っ張り続けた#5江藤(済4=東海大菅生)

「勝っても負けても泣くとは思っていたのですが、勝って終われたのでうれしい方の涙です。みんなも泣いていたし、もうこれで最後だなという実感はあります。(今季は)優勝を目標にして練習や試合を行ってきたので、開幕週から4連敗をした時に落ち込んで、引退というくらいの気持ちでした。その後の空き週を挟んだ東大戦で、『最後は全員で勝って良い思い出で終わろう』という気持ちに切り替えました。最後良い形で終わったので良かったと思います。」

同じく副将としてチームをけん引し続けた#6笠井(済4=桐蔭学園)

「 (今までで1番印象に残っている試合は)2年生のときのリーグ優勝の瞬間です。そのシーズンで自分が初めて試合に出て、チームの力になれたというのがすごくうれしくて後々の自信にもなりました。(後輩は)すごく良い選手が多いので、良いチームを作ってぜひ優勝してほしいです。」

先発し、4回途中無失点の#19手塚

「うれしいです。ただそれだけです。中川と交代した時は申し訳ない気持ちと情けない気持ちだったのですが、一方で抑えてくれるとも思って安心して見ていました。(9回登板の田中誠からは)自分が先発に決まった時に『思い切って楽しんで投げてくれ』と声を掛けてもらったので、自分も同じ言葉をかけました。野球以外でも1番時間を過ごしたと思います。本当に仲間でよかったなと思います。」

4回途中から登板し、好投した#17中川

「優勝したときに、誠也さん(=田中誠)と周さん(=手塚)と先発3人で投げていてという想いがあったので、その2人が抜けてしまってすごく寂しいです。 (普段と気持ちが)あまり変わるのも良くないですが、やはり特別な想いがありました。(4年生には)迷惑をかけて申し訳ないという気持ちもあるのですが、最後にこういう形で勝って終わることができて。素晴らしい先輩ばかりで学んだことばかりなので、一番は感謝の気持ちを伝えたいなと思います。」

7回に決勝打を放った#9三井

「打った球だけ狙おうと思って打席に立ちました。声援が後押ししてくれたような気がします。思わずベンチとスタンドにガッツポーズしていたくらい、相当うれしかったですね。(4年生は)一番年齢が近い先輩たちなので、それだけ思い入れもあった学年ですし、寂しい気持ちは大きいです。 (来年は)優勝することが先輩たちに対しての恩返しだと思うので、来年の春は絶対(優勝を)取りに行きたいと思います。」

今日マルチ安打の#31柴田

「最後は勝てて終わって良かったと思います。今日はチャンスで回ってくるというわけではなかったのですが、先頭や2死で回ってきたのでチャンスメイクをしようと頑張りました。自分が春からずっと出ていたので、4年生には声をかけていただいたり気にかけていただいたりして。そのおかげで自分もここまで来ることができたと思います。」

遊撃手として今季フル出場した#2宮慎(コ3=市立船橋)

「4年生と試合をやることは最後だと分かっていたので、『3年生以下を自分がしっかり引っ張って最後に良い形で終われるように』というのを意識して、雰囲気作りから大事にやりました。 来年の秋季リーグは優勝して、この時ではまだ引退せずに明治神宮にむけてという気持ちでいれたらと思います。」