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「ずっと自信はあった。チャンスが必要だっただけ」

ヒートはホークスとの連戦にいずれも勝利し、これで4勝1敗とスタートダッシュに成功した。対戦相手に恵まれた感はあるものの、開幕からの5試合で4勝を挙げたのは実に7年ぶり。つまりはレブロン・ジェームズが在籍していた2012-13シーズン以来のスタートダッシュとなる。

新たなチームでエースとなるジミー・バトラーは最初の3試合を欠場。それでも若手が奮起して3試合で2勝を挙げ、バトラーが復帰してからチームはさらに勢いに乗っている。バトラーはヒートのデビュー戦で21得点を挙げたが、11月1日の試合では5得点に留まった一方で9リバウンド6スティール3ブロックとディフェンスで貢献。さらに11アシストを記録し、自分以外のスターターとタイラー・ヒーローの計5選手が2桁得点と、バランスの良いオフェンスを演出した。

指揮官のエリック・スポールストラは、「これはバトラーの素晴らしい一面だね」と称賛する。「彼は仲間が良いプレーをすることを望んでいる。スター選手がパスの出し手に回り、若い選手に思い切り攻めさせて自信を与えているんだ。そうやって支えてもらえば、若い選手たちは世界征服だって可能だと感じるだろう」

そのバトラーのサポートを受けて躍動する若手の筆頭がケンドリック・ナンだ。フィールドゴール15本中10本成功、うち3ポイントシュート6本中4本と高確率で沈め、ゲームハイの28得点を記録した。2018年のドラフトでどこからも指名されず、プロ1年目の昨シーズンにはGリーグのサンタ・クルス・ウォリアーズでプレーしていたナンは、今年4月にヒートと契約を結び、プレシーズンに結果を出して、今シーズン開幕戦でNBAデビューを飾った。

3ポイントシュート成功率は48.4%。またペイントエリアにも積極的に仕掛けて、どこからでも得点を奪っている。ルーキーがNBAデビューからの5試合で挙げた得点が100を超えるのは2007年のケビン・デュラント以来のこと。ヒートでNBAデビューを果たした選手による最初の5試合での得点ではレブロンの102やドウェイン・ウェイドの57を上回って歴代トップの数字となっている。

1年間の辛抱の末にNBAデビューを果たし、そこから十分すぎるほどの結果を出しているが、ヌン自身は「別に僕は驚いていない」と語る。「ずっと自信はあった。チャンスが必要だっただけなんだ。結果を出すために一番確実な方法は、一生懸命バスケに打ち込むこと。神への信仰とハードワーク、自分の持てるすべてをコートで出しているつもりだ」

ナン以外にも、バム・アデバヨ、ダンカン・ロビンソン、タイラー・ヒーローと若手がアグレッシブなプレーで活躍している。彼らの勢いが本物の実力へと進化した時、ヒートはもう一つ上のレベルへと飛躍することになりそうだ。