東京2020五輪、マラソンと競歩の競技が北海道・札幌で開催されることが正式に決定した。11月1日、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、東京五輪・パラリンピック組織委員会、政府の4者協議が開かれ、アスリートの暑さ対策を目的として会場の変…

東京2020五輪、マラソンと競歩の競技が北海道・札幌で開催されることが正式に決定した。

11月1日、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、東京五輪・パラリンピック組織委員会、政府の4者協議が開かれ、アスリートの暑さ対策を目的として会場の変更が決まった。

加えてIOCのコーツ調整委員長は、議論を行い4つの事が決まったと発表した。

1、会場変更の権限はIOCにある
2、マラソン・競歩の会場が札幌に変更された際に発生する新たな経費は東京都に負担させない
3、既に東京都・組織委員会が支出したマラソン・競歩に関する経費については、精査・検証の上、東京都において別の目的に活用できないものは、東京都に負担させない
4、マラソン・競歩以外の競技については、今後会場を変更しない

東京都の小池百合子知事は、

「東京での開催を成功させるために多くの方が準備に携わってきた中で、この決定は非常に残念。しかし最終決定はIOCにありますので、仕方ありません。ただ、IOCバッハ会長から連絡をいただき、使用されなかった都内のマラソンコースを活用し、五輪・パラリンピック閉幕後に成功を祝し『セレブレーションマラソン』を開催したらどうかという提案をいただきました。このことについては、大変嬉しく思います」

開幕まで9カ月を切った段階での異例の開催地変更が決まったことで、次は北海道知事・札幌市長とコストについて協議。それと同時に、東京都で掛かった経費の分析を行う。

アスリートファーストという枠の中で考えるのであれば、コース、開催時期、時間帯なども早急に決定していく必要がある。その他にもテストイベントの実施や警備、宿泊、ボランティアなど課題をあげればきりがない。

会場変更がIOCの権限であること、そしてアスリートの体調面を考慮しての変更は理解できるが、6年間という長い歳月の中、多くの人が心血を注いで東京で準備をしてきたということを忘れないでほしい。