第67回全日本学生剣道優勝大会10月27日(日)千葉ポートアリーナ1回戦  〇東洋大 5ー0日経大2回戦  ●東洋大 0ー3筑波大主将としての意地を見せた井田板原監督(右)とともにチーム一丸となって仲間を応援する選手たち※掲載が遅れ、誠に申…

第67回全日本学生剣道優勝大会

10月27日(日)千葉ポートアリーナ


1回戦  〇東洋大 5ー0日経大

2回戦  ●東洋大 0ー3筑波大



主将としての意地を見せた井田

板原監督(右)とともにチーム一丸となって仲間を応援する選手たち


※掲載が遅れ、誠に申し訳ありません


主将の井田(ラ4=本庄第一)をはじめ4年生にとって引退試合となる第67回全日本学生剣道優勝大会が開催(以下、全日本)。東洋大は初戦を4ー0で突破するも、続く2回戦で関東王者・筑波大に0ー3で敗れ4年生最後の試合に幕を下ろした。

 初戦の相手は日経大。次鋒の真野(法2=九州学院)が気迫のこもった試合で相手に勝利すると、続く五将・三輪(ラ4=麗澤瑞浪)、中堅・児玉(ラ4=新潟商業)も激しい攻めを展開し勝利を収める。大将の井田も盤石な戦いぶりを見せ快勝。5ー0と相手に一本も与えることなく2回戦へと駒を進めた。

 続く2回戦の相手は第67回全日本学生剣道選手権大会の王者・星子を擁(よう)する筑波大。先鋒の大野(文3=東海大付浦安)が幸先よく面を先取するが、相手に取り返されて引き分けに。その後は相手の激しい攻撃に必死に食らいつくもあと一歩及ばず、大将までに0ー3とされてしまう。この時点でチームの敗退が確定したが、大将の井田は「思いっきりやるということだけ決めてやった」と自身でも振り返るよう果敢な攻めで星子を相手に善戦。そして、相手の一瞬の隙を突き面を奪い取った。その後、相手に取り返されるもそのまま引き分けに抑え主将としての意地を見せた。

 井田は4年間の大学生活を「本当に4年間濃い剣道生活を送ることができた」と振り返った。そして「仲間、監督、スタッフに感謝しかない」と感謝の言葉を口にした上で「来年絶対に日本一を取ってほしい」と後輩たちへ思いを託した。4年生にとって引退試合となった今大会。ベスト16だった昨年の記録を越えることを目標としていただけに悔しさが残る結果となった。しかし、「このチームでよかった」と選手が語るように強い団結力を築き上げた東洋大。4年生が築いてきた強い結束力は今後大きな武器となり、東洋大剣道部のさらなる快挙の鍵となるだろう。強い結束力を武器に強豪を打ち破るその姿に期待だ。


◼︎コメント

・井田主将(ラ4=本庄第一)

(試合前は)関東では思いきった試合ができなかったので、思いっきり攻めて相手を圧倒する勢いで行けと助言をもらった。1試合目はチームの雰囲気が良くて、どんどん勢いに乗っていけるという感じでできた。2試合目はやはり自分たちの力がほんの少し足りなかった。そこを磨けば後輩たちは必ず筑波大に勝てると思う。大将というポジションで2試合終えたが、最後の試合だったのでもう思いっきりやるということだけ決めてやった。チームワークは何よりも良かった。課題点としては、やはり相手のペースに乗せられてしまうところ。(4年間振り返って)本当に4年間濃い剣道生活を送ることができたと思っている。仲間、監督、スタッフに感謝しかない。同期は自分が悩んでいる時相談に乗ってくれた。とても同期の大切さを知ることができた。来年絶対に日本一を取ってほしいと思う。


・児玉(ラ4=新潟商業)

自分の中では途中に厳しい期間もあったなかでこの試合は思い切ってできたと思う。ただ負けてしまったので悔いは残る。(最後の筑波大戦)相手がどこであっても最後は自分たちの気持ち次第だと思っているので、チームで戦おうっていう団結感があった。(井田が筑波大戦で取った面は)やっぱり井田は大将という立場で信頼感が厚い。その信頼感があるからこそ前の選手がしっかりと戦えたのかなと思う。(大学4年間を振り返って)1年生の時から試合に出させてもらっていて、今日で最後だったが自分がコーチの方や監督に支えられてきたので試合終わってから改めて感謝を伝えたい。同期に対しては、今日の試合に出た4年生3人はまだまだこれからも剣道を続けるので「これからもお互いに切磋琢磨(せっさたくま)して頑張ろう」というのを伝える。(後輩へ)今年このチームで全日本まで経験できた。来年はもっと上まで行けると思っているので応援している。(監督には)1年生の時から自分を使ってもらえて、結果を残せたり、残せなかったりと色々あったが最後まで温かいアドバイスをいただいたので本当に4年間感謝しかない。


・三輪(ラ4=麗澤瑞浪)

今日の試合の調子は良かった。気分いい感じで行きたかったのでチームワークを高めるために事前に飲み会などを開いてチームの仲を深めていった。昨年の主将の代からしっかりとそういったところを引き継いだ。今日の試合で良かったのはやっぱり終わった後に「このチームでよかった」と思えたのが良かった。(筑波大戦は)やっぱりまだ自分たちでは勝てないと思ったので持ち前のチームワークという武器をさらに高めていくべきだと思った。大学4年間は超楽しかった。今までで一番楽しかった。今後も剣道を続けていくので頑張る。同期は本当にいい人ばかりですごく楽しかった。気分はつらつで試合に臨むことができた。後輩にはさらに仲を深めていってほしいと思う。そのためには練習外でも飲み会や食事会なども開いていくといいと思う。監督には一番にお世話になっているのでこれからも自分の活躍を見ていてほしい。


TEXT=加藤勇大 PHOTO=森美香子