アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネチカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス準決勝で、第1シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)が今大会で2連覇中…

 アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネチカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス準決勝で、第1シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)が今大会で2連覇中の第6シード、ペトラ・クビトバ(チェコ)に6-1 6-1で圧勝した。

 来週の月曜日に始まる全米オープンで第4シードとなるラドバンスカは、この日、難題を課されることはまったくなかった。彼女は今週を通して風邪と戦っていたクビトバに対して、第1セットの最初の5ゲームと、第2セットの最初の4ゲームを連取した。

 ラドバンスカは、1月に優勝した中国での深圳オープンに次ぐ、今年2つ目のタイトルを狙っている。

  「特にグランドスラム大会の前に、私のベストテニスを出せるレベルに戻ることができて本当によかったわ」とラドバンスカ。彼女は決勝で、第10シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)と対戦する。

 21歳のスビトリーナは準決勝でヨハンナ・ラーション(スウェーデン)を6-4 6-2で退けた。スビトリーナは先のリオ五輪で世界1位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を倒し、現在の世界ランキングは23位。彼女はこれまでのWTAツアーでの決勝で4戦4勝の記録を誇るが、WTAプレミア大会での決勝に進出したのはこれが初めてだ。

 「もちろんプレミア大会だから、より特別な感じがするわ」とスビトリーナ。「でもそれ以外に関しては、そんなふうには考えていない。これはただの決勝よ。私の目標はグランドスラム大会で優勝すること。これは正しい方向への、もうひとつのステップにすぎないわ」。

 27歳のラドバンスカもまた、グランドスラム大会でまだ優勝していないが、この決勝で19度目のWTAシングルス・タイトルを狙っている。彼女が獲得したタイトルのうち「15」は、ハードコートで獲得したものだ。

 ラドバンスカはこれまで、今大会の準々決勝を超えたことがなかったが、今年はエレナ・オスタペンコ(ラトビア)、キルステン・フリプケンス(ベルギー)らにストレート勝ちし、比較的楽に勝ち上がった。

 一方、ラドバンスカに敗れたクビトバは、自分は疲労しており、また少し具合が悪かったことに言及し、ラドバンスカにコート上を走り回らされたことも敗因のひとつに挙げた。

 「彼女は激しく強打はしないけど、スピードを使い、すべてのボールを返してくる」とクビトバ。「ウィナーを打ち込めたと思ったときでさえ、彼女は追いついて返球し、ラリーに持ち込むのよ」。

 決勝を戦うスビトリーナは、リオ五輪以来、多くの賛辞を受け取ってきたが、結局はメダルを獲れなかったことにがっかりしたと告白した。そして、来週の全米オープンでは、より大きな結果をつかむことを望んでいる、と心中を明かした。

 「達成することができると思わなければ、夢見たりはしないわ」とスビトリーナ。グランドスラム大会での優勝についてこう言った。

 「トッププレーヤーと張り合うよう努めるため、私のテニスを適応させる時間が少し必要なのだと思う」

 ラドバンスカは今、いつも以上に勝つ励みとなる動機を手にしている。土曜日の決勝で勝つことができれば、全米オープン・シリーズのボーナス・チャレンジで総合優勝者になるに十分なポイントを手にしており、また、全米オープンの結果次第では100万ドルのボーナスを手にするチャンスを得ることができるのだ。

 「間違いなく、勝つ価値はあるわね」とラドバンスカ。「私は勝つために、自分ができるすべてをやるつもりよ」。(C)AP