痔は男性がかかりやすいというイメージがありますが、実は女性にもよくみられる病気です。症状により「いぼ痔」・「切れ痔」・…

 痔は男性がかかりやすいというイメージがありますが、実は女性にもよくみられる病気です。症状により「いぼ痔」・「切れ痔」・「痔ろう」の3種類に分けられ、その中でも若い女性に多く見られるのが「切れ痔」。恥ずかしくて病院に行けないという人も多いかもしれませんが、慢性化する前に、異常を感じたらすぐに対処する必要があります。

切れ痔とは

肛門の出口付近が裂けてしまう痔。肛門の皮膚には痛覚があり、強い痛みを伴います。

排便時の出血で切れ痔になったと気付く人が多いですが、出血がなくても痛みを感じるか、排便に時間がかかるなら切れ痔予備軍になっている可能性があります。

切れ痔の原因


便秘
切れ痔の原因の20%は便秘によるもの。便が硬くなると排泄されづらくなり、無理に出そうとするときに肛門を覆う皮膚が裂けて切れ痔になります。特に若い女性のなかには便秘に悩む人が多く、注意が必要です。

下痢
発生原因の5%は下痢とされており、切れ痔と便の状態には深い関わりがあることが分かります。

ポリープや湿疹など
ポリープなどによる刺激、湿疹や性器カンジダ症のかゆみによって無意識に肛門周囲を掻いて傷つけている場合があります。

一度切れ痔になってしまうと、強い痛みを避けるために排便を我慢し、さらに便秘になり、排便時にまた切れ痔を引き起こすという悪循環に陥ります。

切れ痔が慢性化してしまうと、肛門周囲の皮膚のたるみである「見張りいぼ」やポリープができたり、肛門が狭くなって便を出しにくくなったりするケースもあり、症状の軽いうちに治療することが大切です。

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便秘解消に効果的!2つの行動(https://cocokara-next.com/lifestyle/effective-action-to-eliminate-constipation/)

食事と生活習慣の改善が役立つ!切れ痔予防のポイント

切れ痔予防に役立つ食事のポイント

1.極端な食事制限をしない
無理なダイエットは便秘の原因のひとつになります。食事制限により食事量が減ることで便のカサも減り、便秘になりやすくなります。ダイエットは、運動を併用しながら、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

2.水分や食物繊維をしっかり摂る
適切な水分補給を心がけましょう。水分が不足すると、カラダが水分を溜め込もうとして便の水分量が減り、硬い便になりがちです。また、食物繊維は、腸のぜん動運動を促進し、水分を吸収して便のカサを増やして便通を改善します。食物繊維の多い野菜やきのこ・海藻類をしっかりとり入れましょう。

3.下痢を繰り返さないようにする
下痢は乱れた食生活が原因で起こることがあります。アルコールの過剰摂取、香辛料や脂っこい食べ物のとり過ぎには気を付けましょう。また、下剤の乱用は止めましょう。下痢を引き起こすだけではなく、腸の機能を低下させる原因にもなります。便通を整えるためには、発酵食品や食物繊維を十分摂って腸内環境の改善を図るのが近道です。

切れ痔予防に役立つ生活習慣のポイント

1.我慢したり、無理やりいきんだりしない
便秘で便意がないのに無理やり出そうとするのはNGです。強くいきむと、硬い便によって肛門の皮膚が裂け、切れ痔の原因になります。また、強くいきむことで肛門周辺の血流が悪くなり、いぼ痔になってしまうことも。トイレタイムは、便意があるときに、3~5分を目安に済ませるのがベストです。

2.排便後のお尻を清潔にする
お尻を清潔に保つことで、切れた肛門の回復を早め、切れ痔が慢性化するのを防止できます。しかし、トイレットペーパーで何度も拭くと切れ痔を悪化させる可能性もあり得ます。あれば、ウォシュレットを利用した後、優しく水分をふき取ってお尻を乾燥させましょう。でも、ウォシュレットの使い過ぎは、肛門を傷つけてしまうこともあります。軽く洗い流すくらいで十分です。

便秘は切れ痔を引き起こす大きな原因となります。食事や生活習慣を見直して便秘を予防・改善すると、切れ痔になるリスクを下げることができますよ。

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[監修:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。