アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネティカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、ディフェンディング・チャンピオンで第6シードのペトラ・クビトバ(…

 アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネティカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、ディフェンディング・チャンピオンで第6シードのペトラ・クビトバ(チェコ)が、風邪に苦しめられていたにもかかわらず、エカテリーナ・マカロワ(ロシア)を6-3 6-1で下し、準決勝に駒を進めた。  過去に4度、今大会を制しているビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)らに加わることを目指すクビトバは、リオ五輪の女子ダブルス・チャンピオンのマカロワを圧倒し、4度のサービスブレークに成功。そのうち3度は、わずか25分で終わった第2セットに果たしたものだった。  「ときどき私は、自分がどう感じているかにあまり注意を払えないところがあると思う」とクビトバ。「ただコートに出て行って、精神的に強くあり続け、次のポイントについて考える。ただテニスについて考えているのよ」。  リオ五輪の女子シングルス・銅メダリストで、ウィンブルドン優勝2回のクビトバは、キャリアを通してプレーの不安定さを批判されてきた。しかし、彼女は今、今大会で5回連続となる決勝進出を目指しており、もし優勝すれば3連覇ということになる。彼女は2012年、2015年に優勝している。  「(成績の一貫性のなさを)批判する人たちは、私のニューヘブンでの成績を見るべきよ」とクビトバ。「アットホームな感じを覚え、いいプレーができるとわかっている場所に来るというのは、常によいものだわ。通常よりも少し余計に自信を感じられるものなのよ」。  クビトバは準決勝で第1シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)と対戦する。ラドバンスカは、ラッキールーザーのキルステン・フルプケンス(ベルギー)を6-1 6-4で倒して勝ち上がった。  世界4位のラドバンスカは、第1セットこそ楽に取ったものの、左手の故障に苦しんでいた30歳のフリプケンスに勝つには、第2セット第9ゲームのブレークをもぎ取る必要があった。

 リオ五輪でビーナス・ウイリアムズを倒したフリプケンスは、ここニューヘブンの予選2回戦で敗れたが、レシヤ・ツレンコ(ウクライナ)が右膝の故障で棄権したため、ラッキールーザーで本戦入りし、ベリンダ・ベンチッチ(スイス)、カロリーヌ・ガルシア(フランス)を倒して勝ち上がってきた。  第10シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)は、リオ五輪の女子ダブルスでマカロワのダブルスパートナーだったエレナ・ベスニナ(ロシア)を6-3 6-1で下した。スビトリーナは、ベスニナの33本ものアンフォーストエラーから勝利を手繰り寄せた。

 「私が、彼女がそのエラーをおかすように仕向けたのよ」とスビトリーナ。「結局のところ、彼女は無理に決めようと強打しすぎていたのだと思うわ」。  21歳のスビトリーナは、準決勝でヨハンナ・ラーション(スウェーデン)と対戦する。28歳のラーションは、第2シードのロベルタ・ビンチ(イタリア)を7-6(9) 6-1で下すという番狂わせを演じていた。

 ラーションは当初、予選で敗退したが、スベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)が肩の故障で棄権したあと、ラッキールーザーで本戦に入ることができた。その結果、ラーションは今大会で準決勝に進出した史上3人目のラッキールーザーとなった。過去にはサマンサ・ストーサー(2006年)とツレンコ(2015年)が同じ殊勲を果たしている。  ビンチは、リオ五輪以来、彼女を苦しめている左足の腱の故障に煩わされたと明かした。 「試合中、常に痛みのことを考えていて負けてしまった」とビンチ。「でも今、USオープンまで2、3日の休みがあるから、その間に回復するよう努めるわ」。(C)AP