世界のベストプレーヤーたちが、ツアーの最後を飾る「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10日~17日)への残り2つの出場権を掴むために戦っている。今週行われている2つのトーナメント「ATP500 ウィーン」「ATP500 バーゼル」は、どちらも優勝すれば500ポイントが得られる大会だ。ここでも重要になってくるのが、最終セット(3セットマッチであれば第3セット、5セットマッチであれば第5セット)にもつれ込んだ時の勝率である。

この勝率を上げて最終戦の出場権を掴んだ1人が「ATP500ウィーン」の第1シードであるドミニク・ティーム(オーストリア)だ。オーストリアのスター選手であるティームの最終セット勝率は、昨年まで60%に過ぎなかった。しかし今年は、その分野での勝率アップもあり彼にとって最も安定したシーズンとなった。

2019年、ティームは12回戦った最終セットの内10回勝利。勝率は83%以上だ。この数字は、2019年に最終セットを10回以上戦った選手の中でトップ。

2019年 最終セットの勝率(10回以上)

1 ドミニク・ティーム、10-2、83.3%

2 アンドレイ・ルブレフ(ロシア)11-3、78.6%

3 アレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)10-3、76.9%

4 ラスロ・ジェレ(セルビア)8-3、72.7%

5 クリスチャン・ガリン(チリ)10-4、71.4%

最も輝かしい点は、ティームが最終セットを戦ったのは、準決勝で4回、その内3回を勝利。そして決勝では2回、その2回とも勝利した。この2回の優勝、「ATP1000 インディアンウェルズ」と「ATP500 北京」だけでも、最終セットを落とした場合と比較して600ポイント多く獲得したのだ。

ティームに続く4人の選手も、2019年に自己最高ランキングを達成している。なお、キャリア最終セット勝率トップ5の選手たちは、今年の勝率トップ10に入っていない。錦織圭(日本/日清食品)(2019年の最終セット勝率60%)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)(50%)、ラファエル・ナダル(スペイン)(66.7%)アンディ・マレー(イギリス)、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)だ。ナダルは今年6回しか最終セットを戦っておらず成績は4勝2敗。マレーとデル ポトロも10回は戦っていない。2人とも怪我で欠場期間が長かったことが大きい。

キャリア最終セット勝率(現役選手のみ)

1 錦織圭:132-46、74.2%

2 ノバク・ジョコビッチ:176-65、73.0%

3 ラファエル・ナダル:157-71、68.9%

4 アンディ・マレー:160-73、68.7%

5 フアン マルティン・デル ポトロ:97-47、67.4%

今年の「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を獲得した選手で、この勝率が50%以下なのはステファノス・チチパス(ギリシャ)だけで、47.8%(11–12)だ。チチパスはそれでも自身の最高ランキング5位を達成した。

ティームが母国オーストリアで初優勝を飾ったのは、今年8月の「ATP250 キッツビューエル」。これまで準々決勝より上に勝ち進んだことがないウィーンで、今年こそ優勝の晴れ姿を見せることができるだろうか。

※写真は「全仏オープン」でのティーム

(Photo by Quality Sport Images/Getty Images)

翻訳ニュース/ATPTour.com