写真:EPSホールディングス株式会社広報戦略部 CR室 室長 丹治公典氏/撮影:ラリーズ編集部2018年秋にTリーグが産声をあげてから、約1年が経過し、多様な業界の企業がスポンサーとして卓球マーケットに参入した。今年6月にTリーグのオフィシ…

写真:EPSホールディングス株式会社広報戦略部 CR室 室長 丹治公典氏/撮影:ラリーズ編集部

2018年秋にTリーグが産声をあげてから、約1年が経過し、多様な業界の企業がスポンサーとして卓球マーケットに参入した。

今年6月にTリーグのオフィシャルスポンサーとなったEPSホールディングス株式会社(以下、EPS)もその1社だ。同社は医療・製薬業界にてBtoB向けに事業を展開するため、一般消費者への知名度は決して高くないが、東京・神楽坂を中心に、世界各地にいくつもの拠点を持つ東証一部上場の超優良企業だ。

日本のCRO事業(製薬会社への新薬開発支援などの技術サポート)のパイオニアとして活躍する同社がなぜTリーグへのスポンサーを決めたのか、同社の丹治公典氏(広報戦略部CR室 室長)にお話を伺った。

『Tリーグスポンサー』を活用したコミュニティ強化




写真:Tリーグ試合中に表示されるEPSロゴ/撮影:ラリーズ編集部

――Tリーグ・オフィシャルスポンサーとなったきっかけを教えて下さい。
丹治公典氏(以下、丹治):Tリーグからの熱心なお誘いを受け、厳(浩氏・代表取締役会長)がTリーグの試合を現地観戦させていただきました。以降、トントン拍子で話がまとまり、スポンサー契約締結に至りました。

――厳会長は山梨大学卓球部OBでいらっしゃるとお伺いしました。
丹治:今回の契約の背景にはそれもありますし、会長は中国出身なので、卓球が国技。基本的には卓球が好きなんだと思います。ハッキリとは言わないですけど(笑)。

――スポンサーとなって期待される効果はどのようなところにあるのでしょう?
丹治:一言で表すと「社内コミュニティ強化」のためです。

「会社はコミュニティの集まり。だからコミュニティをきちんとコントロールする事が会社のコントロールに繋がる」。これは会長の厳が社内でよく口にする組織に対する考え方です。

我々の事業は、BtoB領域のため一般の人にはあまり知られていない。そのため、スポンサーをすることで新たな仕事が入ってくるということは想定していません。

ですので社内組織の結束を高めること。ここに期待をしています。スポーツのトップリーグ、プロリーグにスポンサーできる企業は世の中でも限られています。

Tリーグにスポンサーをすることで、社員がよりプライドを持って働ける企業にしたいですし、社員が家族に理解してもらいやすくなる効果も期待しています。

――社員の中でTリーグスポンサーであるという認知は進んでいますか?
丹治:本格的な周知を始めたのは7月後半ぐらいです。そこから今シーズンの試合チケットについて社員に告知を出すと応募が殺到しました。想像以上に社員の興味関心の高さを感じました。「ご自由にお持ちください」とTリーグのステッカーも廊下に置いていたら、すごい人気であっという間になくなっていましたね。




写真:Tリーグ試合中に表示されるEPSロゴ/撮影:ラリーズ編集部

――すでに社員の方も現地でTリーグの試合を観戦されたのでしょうか?
丹治:はい、既に複数名が現地観戦をし、「会社のロゴが出てました!」と写真を撮ってきてくれました。今後は現地観戦をした社員にアンケートを取り、イントラネットにアップして社内認知度をより高めていく計画です。

Tリーグと協力して地元で卓球教室を開きたい

――Tリーグスポンサーとしての今後の計画について教えて下さい。
丹治:スポンサーメリットを最大限に活かす計画です。現在構想しているのは2021年の当社創立30周年のタイミングでの記念卓球大会です。まだ構想段階ですが、Tリーグの選手をもし呼べるなら、神楽坂近くの学校の体育館をお借りして、子供たちに卓球教室を開きつつ、卓球大会を行おうというアイデアが出ています。




写真:社内にある卓球台/提供:EPSホールディングス株式会社

――楽しみなイベントですね。
丹治:地域の子どもたちにとって一生忘れられないイベントにしたいと思っています。

また、その前段としてまずはホールディングス内での卓球を盛り上げようということで、年明けに社内プレ大会を実施予定です。当社は社員による部活動が盛んなのですが、今回は社内の卓球部メンバーが張り切って準備をしています。会社内の空きスペースに卓球台を置いて、毎週コーチを呼んで本格的に練習するほど熱心に練習が行われています(笑)

――まさに卓球による社内コミュニティ強化の好事例ですね。ありがとうございました。

取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)