テニスファンにとっては、ラファエル・ナダル(スペイン)やロジャー・フェデラー(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)などトップ選手たちのライフスタイルは、とても華やかに見えることだろう。しかし大金を稼ぎ出す彼らには、そのレベルを保つための出費があることも事実だ。米スポーツメディアSports Castingが発表した、プロ選手たちの経費を紹介する。

■トップ選手の年収は?

スター選手となると収入も桁違い。ナダル、フェデラー、ジョコビッチのビッグ3はもちろんのこと、彼らに続くクラスの選手たちの収入もかなり高いと言える。以下は、ATP賞金ランキングトップ10選手の、シングルスでの獲得賞金額だ(2019年10月21日時点)。

ラファエル・ナダル:1192万6883ドル(約13億円)

ノバク・ジョコビッチ:1007万9396ドル(約11億円)

ダニール・メドベージェフ(ロシア):695万5,826ドル(約7億5500万円)

ロジャー・フェデラー:650万9,783ドル(約7億円)

ドミニク・ティーム(オーストリア):538万8877ドル(約5億8500万円)

ステファノス・チチパス(ギリシャ):399万2362ドル(約4億3300万円)

アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ):306万0707ドル(約3億3200万円)

ファビオ・フォニーニ(イタリア):259万8415ドル(約2億8200万円)

マッテオ・ベレッティーニ(イタリア):251万6517ドル(約2億7300万円)

ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン):246万6489ドル(約2億6800万円)

テニスが大きな収入を見込める仕事であることは明白だ。しかし「損して得取れ」ということわざにあるように、これらの金額は、彼らトップ選手たちが多額な自己投資をした後に得た金額なのだ。

■トップ選手たちの生活に欠かせないものとは?

プロのテニス選手として必要な経費を知るためには、彼らのライフスタイルを知る必要がある。その内訳は想像よりも多いかもしれない。

コーチ費用

最高のプレーヤーになるためには、最高の師に習うべきである。大多数のトップ選手たちにはコーチが付いている。彼らは、選手たちが必要とすればすぐに駆け付けられるように、どんな時でも待機している。

旅費

グランドスラムだけをみても、「全豪オープン」はメルボルン、「全仏オープン」はパリ、「ウィンブルドン」はロンドンで、「全米オープン」はニューヨーク。ハイレベルの試合に出場し続けるには、それだけの距離を飛び回らなくてはならず、これに掛かる旅費は決して安くない。

用具代

トップ選手となると、細かく自分のニーズに合わせて作られたウェアやラケットなどの用具が必要となる。

アントラージュ(チーム、取り巻き)にかかる費用

コーチやマネージャーだけでなく、もう少し仕事のはっきりしない人々も周囲において、彼らに様々な用事をさせるトップ選手たちもいる。古くからの友人や、広報などの役目を持った人物がそういったポジションにつく。彼らにかかる費用は、報酬のみではなく旅費なども含まれる。

■プロ選手の平均経費は?

2018年、ウェブメディアのLivemintが、ATPランキングトップ50の選手たちが使うおおよその経費を分析して紹介した。以下は、ATPツアーを回るエリート中のエリートである選手たちの主要経費の内訳である。

コーチ費用:150万ドル(約1億6000万円)

食費:3万ドル(約330万円)

旅費:15万ドル(約1600万円)

トレーニング費用:25万ドル(約2700万円)

ガット張り、ラケットカスタム費用:4万ドル(約430万円)

その他諸経費:5万ドル(約540万円)

このデータによれば、トップ選手たちの年間の主要経費は17万5,000ドル(約1900万円)から200万ドル(約2億2000万円)の間と試算される。このリストに載らない隠れたコストもあるだろうか?恐らくそれは「時間」である。トップ選手は全員、途方もない時間を練習に費やしている。これは、彼らがいかに多くの犠牲を払いながらプロ選手として生活しているかを表していると言えるだろう。

一般人が予想する以上にプロテニス選手たちが自らにかける経費は大きい。大きく稼ぐことのできる仕事ではあるが、大きな犠牲もまた不可欠な仕事なのだ。

※為替レートは2019年10月21日現在

(テニスデイリー編集部)

※写真は錦織圭とボッティーニ(元)コーチ(手前)とチャンコーチ

(Photo by Jean Catuffe/Getty Images)