25日、ソフトバンクは楽天に5-7で敗れ、4月19日から守り続けてきた首位の座を日本ハムに奪われた。■9回にまさかの形で逆転を喫し「奇跡も起こればこういうことも起きる」 25日、ソフトバンクは楽天に5-7で敗れ、4月19日から守り続けてきた…

25日、ソフトバンクは楽天に5-7で敗れ、4月19日から守り続けてきた首位の座を日本ハムに奪われた。

■9回にまさかの形で逆転を喫し「奇跡も起こればこういうことも起きる」

 25日、ソフトバンクは楽天に5-7で敗れ、4月19日から守り続けてきた首位の座を日本ハムに奪われた。

 同点の8回に長谷川勇也の勝ち越し打で1点をリードしたソフトバンクは、9回に代理守護神のスアレスをマウンドへ。スアレスは1死一、二塁とされ、ここで茂木栄五郎が放った打球に対してセンター・柳田悠岐がスライディングでの捕球を試みるも失敗。打球はセンター奥まで転がり、茂木のランニング本塁打となって一挙3点。9回裏も3人で攻撃が終了し、その瞬間に首位の座が入れ替わった。

 試合後、工藤公康監督は「ふ~」と大きなため息をついた後「奇跡も起きればこういうことも起きるのが野球」と、つぶやくように口にした。

「(茂木のランニング本塁打について)捕れるかなという風には思ったけど…後ろに逸らすのがね。あれは前で止めてほしかった。ただ本人も捕ろうとしてスライディングにいったわけだから」

■会見終了後には「暗くなってもしょーがない」

 右足を痛めたサファテの代役として起用したスアレスについては「プレッシャーを感じていたのかもしれないが、カウントを不利にしたというのがね」とひと言。

「すべては結果だから、切り替えて行くしかない。追う立場になっても、しっかりと守るところは守って、投げるところは投げてという方法論は変わらないわけだから、目の前の試合に勝つことだけを考えて、そのための準備をしっかりやっていくだけ。みんなで力を合わせてやるしかない」

 会見を終えて立ち上がると「さあ、また明日がんばろう。暗くなってもしょーがない」と、いつもの“大きな声の独り言”を囁きながら監督室へと歩みを進めていった。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura