ラファエル・ナダル(スペイン)はここ数年、「ウィンブルドン」前に行われるトーナメントへの出場を控えてきた。ナダルの元コーチで叔父のトニ・ナダル氏は、彼がディレクターとなって2020年に新しく開…

ラファエル・ナダル(スペイン)はここ数年、「ウィンブルドン」前に行われるトーナメントへの出場を控えてきた。ナダルの元コーチで叔父のトニ・ナダル氏は、彼がディレクターとなって2020年に新しく開催するナダルの地元マヨルカでの大会に、甥が出場するようにプレッシャーをかけるつもりはないと話した。英紙Expressが伝えている。

この大会は過去4年間WTAのトーナメントだったが、来年からATP250の大会となることが今年9月に発表されていた。そして、その女子の大会のディレクターだったトニ氏が、引き続き新しい男子の大会でも同じ役職を務める。6月29日に開幕する「ウィンブルドン」の1週間にスタートする。

この数年間、ナダルは「全仏オープン」を戦った後は「ウィンブルドン」が始まるまでの間、一切トーナメントに出場していない。クレーコートでの連戦による疲労から回復するためだ。来年、ナダルは驚異的な13回目のローラン・ギャロス制覇を目指している。それはグランドスラム優勝回数で大記録となる可能性もある。また実際の試合には出なくても、ナダルはマヨルカにあるサンタポンサ・テニスアカデミーで芝に慣れるトレーニングをして、「ウィンブルドン」に臨んでいた。

記者会見でトニ氏は、「このマヨルカの大会は“ウィンブルドン”の準備に理想的な大会だ」と述べたが、ナダルが出場するかどうかについては明言しなかった。「(ナダルが)出場するかどうか、私には分からないが、それは彼と、コーチであるカルロス・モヤとフランシスコ・ロイが決めることだ。私は大会ディレクターとして、彼にプレッシャーをかけたくはない」とトニは語った。

ナダルの現在の課題は、手の負傷からリカバリーすることだ。それが原因で「レーバー・カップ」の最終日に棄権し、「ATP1000 上海」の出場も取り止めている。先週、ナダルは「今年はとても良い年だった。初めだけは去年のケガの影響があったけどね」と話した。「バルセロナ以降は、自分が出たいと思った試合には全部出られた。“全米オープン”の決勝は厳しい試合だった。“レーバー・カップ”も。あの時から手に少し問題があったんだ。今はその負傷からリカバリーしているところだよ。今後は予定しているトーナメントに全て出場して、好調だったこのシーズンを自分の希望している形で締めくくりたい」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」でのナダル

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)