アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月15~21日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのアンディ・マレー(イギリス)が第1セットでの雨に…

 アメリカ・シンシナティで開催されている「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月15~21日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのアンディ・マレー(イギリス)が第1セットでの雨による中断にもめげず、第4シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を6-3 6-3で下して決勝に進出した。過去2度、今大会で優勝しているマレーにとって、これは3度目のタイトルを獲るチャンスとなる。

 マレーはここ22試合に連勝しており、これは彼のキャリアで最高記録となる。前日、長い夏の連戦による疲労に言述していたマレーだが、準決勝での彼はより活力に満ちているように見えた。

 今年のウィンブルドンは決勝でラオニッチを倒し、2度目の優勝を果たしたマレー。その後、リオ五輪で2大会連続の金メダルを獲得したあと、彼はへとへとになってシンシナティにやって来た。彼はひどい鼻風邪を引いており、準々決勝では動きに制限を与えたという背中の筋肉の硬直に煩わされていた。しかし、土曜日の準決勝での彼は動きによりキレがあるように見え、アンフォーストエラーも11本にとどめていた。

 「活力いっぱいってことにはならないと思うよ」とマレー。「ここ数週間は多くの試合をプレーしてきた。リオからここにやって来て、本当にきつかったよ。明日は僕にとって日中にプレーする初めての試合。日の下ではコンディションが違うと皆が言うだろうね」。

 今大会の男子のドローは故障者が続出し、大きな影響を受けた。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)とロジャー・フェデラー(スイス)は欠場を決め、ラファエル・ナダル(スペイン)は深刻な手首の故障から復帰はしたものの、本来の調子に戻ろうとする過程にあったこともあり早期敗退した。

 マレーは決勝で、第12シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦する。チリッチは雨による中断に苛まれ、準決勝は夜中の1時36分に終わった。ノーシードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を4-6 6-3 7-5で下して勝ち上がった。

 「初めてマスターズ1000の決勝に進出するというのは、僕にとって大きなこと。決勝を楽しみにしているよ」とチリッチ。「気分はいい。今週はすごくいいプレーができている。決勝でアンディと対戦できることにわくわくしているんだ。明日いいプレーができるよう祈っているし、そうできれば(勝つ)チャンスがあると信じている」。(C)AP