アンディ・マレー(イギリス)は、ついに燃料切れとなった。 アメリカ・シンシナティで開催された「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月15~21日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シー…

 アンディ・マレー(イギリス)は、ついに燃料切れとなった。

 アメリカ・シンシナティで開催された「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/8月15~21日/賞金総額436万2385ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのマレーは第12シードのマリン・チリッチ(クロアチア)に4-6 5-7で敗れ、連勝記録は「22」で打ち止めとなった。  チリッチは準決勝の対グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)戦で3セットの末の勝利を夜更けの1時35分に戦い終え、14時間後にはタイトルをかけて戦うためにコートに戻ってきた。  マレーもここ数週間は楽な時間を過ごしていたわけではく、彼は先週の日曜日にリオデジャネイロ・オリンピックの決勝でフアン マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)を4時間超の熱戦の末に下して2度目の金メダルを獲得。それからまっすぐシンシナティに飛んで、ひどい鼻風邪をひき、疲労困憊した身体が繰り返し硬くなる中、週を切り抜けるのに苦労していた。  準決勝に進んだときにはマレーは2度目の追い風を受けたように見えたが、ここ15日間で14試合目となる決勝では、頑張り抜くことができなかった。

 「今週の戦いをとても誇りに思う」とマレー。「言うまでもなく、今日は自分が望んだようにことは運ばなかった。でもここに来たとき、僕は決勝に進出することを期待してはいなかった。これは非常にポジティブな週だったよ。数日の休息をとることを楽しみにしている」。  マスターズ1000ではこれまで18大会連続でビッグ4(ジョコビッチ、フェデラー、マレー、ナダル)の一角が優勝してきたが、チリッチの優勝でこの連続記録に終止符が打たれた。2014年全米オープン優勝者であるチリッチは一度もマスターズ決勝に進出したことはなく、先週までは準々決勝でも8戦0勝だった。  日曜日の決勝に勝ったとき、チリッチはマレーと握手してからジャンプして拳を宙に突き上げた。

 「やっと勝てたよ」とチリッチ。「これは間違いなく、前に進むための大きな一歩だ」。(C)AP