アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネチカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第1シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)がエレナ・オスタペ…
アメリカ・ニューヘブンで開催されている「コネチカット・オープン」(WTAプレミア/8月21~27日/賞金総額69万5900ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第1シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)がエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を7-5 6-1で下して準々決勝に駒を進めた。 19歳のオスタペンコは今大会で4度優勝しているカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を1回戦で破り、この試合でも世界4位のラドバンスカを相手に5-4とリードしてセットポイントを握った。しかしラドバンスカはそこから奮起してサービスをキープし、第11ゲームでブレークを果たすと試合の手綱を奪い返した。 「私はただより辛抱強く、2ポイント分より優れていただけだと思うわ」とラドバンスカは試合後に言った。 ナイターだったこの試合に先立つ日中の試合では、キルステン・フリプケンス(ベルギー)がベリンダ・ベンチッチ(スイス)を6-1 4-6 7-5で下して今週1回戦を突破した4人目のラッキールーザーとなった。おそらく彼女はその中でももっともラッキーだったかもしれない。 リオ五輪でビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)に対して番狂わせを演じた30歳のフリプケンスはここニューヘブンは当初、予選2回戦で敗れていた。しかし彼女はレシヤ・ツレンコ(ウクライナ)が試合直前に右膝の故障で棄権したために、本戦に入ることができたのである。 フリプケンスは土曜日の予選で敗れたあと、全米オープン前の練習をするためにコネチカット・テニス・センターをまだうろうろしていた。そして彼女は11時半に(ラッキールーザー申請の)サインをし、正午に本戦に出られることを知ったのだった。 「私がやらなければならなかった最初のことは、ラケットのストリングを張ることだった」とフリプケンス。「幸運にも、試合用のシャツや必要なものはすべて持っていたの」。 第1セットの彼女は、左手首の故障から戻ったばかりで精彩を欠いたベンチッチを圧倒した。しかし、今年の初頭には世界7位だった19歳のベンチッチはそこから挽回し、第3セットでも5-2とリードを奪った。ところがそこでまた流れが変わり、ベンチッチがラケットを投げるなどしながら試合のコントロールを失っていく中、落ち着きを保ったフリプケンスが続く5ゲームを連取した。
「ただ戦い続けなければならないこと、すべてのボールを返そうと努めなければならないことはわかっていたわ」とフリプケンスは言う。「最後にはメンタルの戦いになることが感じられたの」。 もうひとりのラッキールーザー、ヨハンナ・ラーション(スウェーデン)は第7シードのティメア・バシンスキー(スイス)を7-5 6-2で倒した。28歳のラーションはスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)が肩の故障で棄権した際に本戦出場権を得た。 「第二のチャンスを得たなら、それをただつかみたいものでしょ」とラーション。「それを今日実現できてとてもうれしいわ」。
ラーションはこれに先立ち、世界16位のバシンスキーと4度対戦してそのすべてで敗れ、1セットを取ることもできていなかった。 リオ五輪の女子ダブルスで優勝したエカテリーナ・マカロワとエレナ・ベスニナ(ともにロシア)は、シングルスの準々決勝に進出した最初のプレーヤーたちとなった。ベスニナはアネット・コンタベイト(エストニア)に対し6-4 1-0とリードしたところで、相手が左腿の故障でリタイア。マカロワは予選勝者のアナスタシア・セバストワ(ラトビア)を6-3 6-2で下した。 「全米オープン直前にはシングルスに集中し、何回か勝ちたいと思っているの」とベスニナは言った。「だから、私たちふたりともが勝ち上がることができて本当によかったわ。全米オープンに向けてのいい準備にもなる」。 ベスニナは次のラウンドでエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)と対戦する。スビトリーナはエフゲニヤ・ロディナ(ロシア)を6-3 6-1で下して勝ち上がった。世界23位のスビトリーナはリオ五輪でのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に対する勝利で勢いをつけ、現在は最高に調子のよいところを見せている。(C)AP