ラグビーワールドカップは13日(日)、熊本県民総合運動公園陸上競技場でプールDの2位ウェールズと最下位のウルグアイが対戦した。

ウェールズ(世界ランキング2位)はここまで3戦全勝で、9日のフィジー戦で決勝トーナメント進出を決め、中3日の厳しいスケジュールで臨むウルグアイ戦は先発13人を変更した。1位通過なら準決勝でプールCの2位フランスと対戦、2位ならプールC首位のイングランドが対戦相手となる。一方、1勝2敗でプール戦敗退が決定したウルグアイはほぼ主力を起用し、今大会最終戦となる一戦に臨んだ。

序盤から両チームとも気持ちの入った試合となった。互いに球際で厳しく当たり単独突破を許さない展開が続くが、徐々に肉弾戦で優位に立つウェールズが相手陣内でボールを持つ時間帯が続く。

最初にスコアを動かしたのはウェールズだった。前半16分、ゴールライン際の密集戦に持ち込み、最後はPRニッキー・スミスが押し込みトライ。FBリー・ハーフペニーがゴールを決めて7-0と先制する。

ただ、今大会フィジー相手に番狂わせを起こしたウルグアイは、重さのあるタックルと抜かれても誰かがフォローする粘り強いディフェンスで応戦する。ウェールズの反則を誘い、前半21分、38分にPGを決め、7-6と1点差に詰め寄って前半を終える。

後半も膠着した時間帯が続いたが、ガットランドHCが「ウルグアイはタフだった。粘り強さがあり、タックルも強かった。後半は少しダイレクトに行こうと話した」と振り返ったように、ウェールズは密集から左右に大きく展開する。

9分、ゴール前の連続攻撃で中央に相手を集め、SOリース・パッチョルが大きく左に展開。ロングパスを受けたWTBジョシュ・アダムスがトライを決めて、14-6とリードを広げる。

ボールポゼッションで上回るウェールズの攻勢は続いたが、ウルグアイの粘り強い防御に手を焼く。それでも焦れることなく攻め続け、後半25分にようやく実を結ぶ。密集戦に持ち込み、最後はペナルティトライで21-6となる。

勝負は決したかのように思われたが、ウルグアイが攻めの姿勢を見せ続けた。後半30分、ゴールライン際の連続攻撃からHOヘルマン・ケスレルが待望のトライ。キックも決まり21-13と粘りを見せる。

8点差に詰め寄られたウェールズだが、その3分後に着実にパスをつないでSHトモス・ウィリアムズがチーム4つ目のトライ。ボーナスポイントをしっかりと手にしたウェールズは、最後まで勝負を諦めない相手に最大の敬意を払い、ホーンが鳴ってもボールをタッチラインに蹴り出すことなく攻め続けた。2度の攻守の入れ替わりがあった末に、最後はWTBガレス・デービスのトライ。35-13で試合を終えた時には、両チームの健闘に会場から大きな拍手が起こった。

試合後、ゲームキャプテンのFLジャスティン・テュピュリックは、「今夜は多くのミスをした。ウルグアイは最初から最後まであきらめずタフだったので、それ以上のことをしなければいけなかった。ボーナスポイントを獲得できたのは良かった」と振り返り、準々決勝に向けて「4連勝の勢いを持ち込み、勝ち続けたい」と意気込みを語った。

ウェールズはプールD首位突破となり、10月20日(日)の準々決勝はフランスと東京スタジアムで対戦する。ウルグアイは全日程を終了し、プール戦敗退となった。

 

◇ウルグアイ、大きな爪痕を残す

フィジーに勝利し番狂わせを起こしたウルグアイは、この日もウェールズ相手に互角の勝負を挑み、鮮烈な印象を残した。エステバン・メネセスHCは今大会を振り返り、こう総括した。

「ウルグアイが(強豪国相手に互角に)プレーできること、ラグビーが進化していることを世界に示すことができた。最高の瞬間はフィジー戦だったが、その4日後にはジョージアと対戦し、その後もオーストラリアとウェールズでプレーするのは非常に難しかったが、選手たちはすべてを出し切った」

キャプテンのFLフアンマヌエル・ガミナラは、

「とてもいい大会だった。私たちは主役になるためにこのワールドカップに来たし、実際にできたと思う」

と胸を張った。そして最後に、

「日本人の素晴らしい文化、ありがとうございます。私たちは素晴らしい時間を過ごすことができました。そして、台風の被害に遭われた方々、がんばってください」

とエールを送り、会場を後にした。