ついに幕を開けた最後の決戦の舞台・全日本大学対抗王座決定試合(王座)。早大は関東第一代表として、初戦となった2回戦で愛知学院大と対戦した。結果はシングルス、ダブルスともに全勝で9−0と愛知学院大を圧倒。準決勝進出を決めるとともに、王座15連覇へ向けて弾みの付く勝利を挙げた。

 関東大学リーグとは規約が異なることもあり、ダブルスのオーダーはダブルス1に古賀大貴副将(スポ4=大分舞鶴)・安上組、ダブルス2に島袋将副将(スポ4=三重・四日市工)・千頭昇平(スポ3=愛知・誉)組を起用。ダブルス3には今季初めてのペアリングとなった髙村佑樹主将(スポ4=千葉・東京学館浦安)・田中優之介(スポ3=埼玉・早大本庄)組が出場した。リーグではダブルス3で5戦全勝を果たしたダブルス1の古賀安上組。起用される場所が異なっても、為すべきことは同じだった。盤石のコンビネーションで序盤からポイントを重ね、ファースト、セカンドセットともに2ブレークアップの6−2で快勝。一度もブレークを許さない安定した戦いぶりを披露した。ダブルス2の島袋・千頭組も出だしはブレーク許すなど苦しい場面も見られたが、続くゲームでブレークバックすると、そこから怒涛の10ゲームを連取。6−2、6ー0と相手を圧倒した。ファーストセットを6ー3で幸先よく奪った髙村・田中組だったが、セカンドセットは苦戦を強いられた。相手の積極的なプレーや球際の強さも光り、相手を突き放せぬままタイブレークの末にこのセットを落とし、カウントをイーブンに戻される。それでもファイナルセットは田中のサーブやリターンで流れを引き戻すと、要所では髙村のパッシングも飛び出すなど勢いに乗り、6−1で勝利を収めた。髙村主将は「少し頼もしくないダブルスだった。田中が落ちてしまった時間帯に引っ張れなかった」と反省点を挙げたが、早大はダブルス全勝でシングルスへと折り返すことに成功した。


ダブルス1での出場となった古賀・安上組。為すべきことは変わらなかった

 シングルスは王者・早稲田の強さを遺憾なく発揮した。シングルス2の白石光(スポ1=千葉・秀明八千代)、シングルス4の小林雅哉(スポ4=千葉・東京学館浦安)は試合を通じてわずか1ゲームしか奪わせず、ストレートで完勝。シングルス5の藤井颯大も序盤は拮抗(きっこう)した展開となるが、その後突き放しファーストセットを6−2で奪うと、セカンドセットはその勢いに乗り6ー0で勝利を挙げた。シングルス6には今季団体戦初出場の佐藤祥次(スポ4=大分舞鶴)が登場。4年目にして王座初出場を果たし「すごく緊張していた」という佐藤だが、「入ってプレーをすると後ろで仲間が励ましてくれたので、自分も固くなることはなく、その応援に乗っていこう」と序盤から圧巻のパフォーマンスを披露。「イージーミスが少なかったことと、その中でも攻めに出ることができた。自分が思うような、相手が嫌だと思われるようなプレーもできた」(佐藤)と持ち前のフットワークから鋭いストロークに加え積極的に前に詰めるプレーやサーブも冴え相手を翻弄(ほんろう)。1ゲームも奪わせぬ完勝を収めた。シングルス3の田中とシングルス1の島袋も手堅くストレートで勝利。早大はシングルスを全てストレート勝ちで初戦を突破した。


王座初出場となった佐藤は相手に1ゲームも与えぬ完勝を挙げた

 早大はシングルス、ダブルスともに全勝で初戦を突破。「非常にいいかたちで勝てたと思います。サポートもみんな声が出ていたので、言うことはない」と髙村主将も手応えを感じていた。悲願の王座15連覇へ向けて好スタートを切った早大。準決勝の相手である関大はインカレでも好成績を収めた選手を多く擁しており、断じて油断のできない相手だ。「関大は毎年苦しめられているので、もう一度チームを締め直していく必要があると思います。僕の方からも喚起して、あすの試合には臨もうと思います」(髙村主将)。勝って兜の緒を締めて、早大は前人未到の王座15連覇へ向けて邁進を続ける。

(記事、写真 林大貴)



結果

早大 9−0 愛知学院大

▽男子シングルス
S1 ◯島袋将 [6-2、6-2] 中野佑哉
S2 ◯白石光 [6-1、6-0] 林泰光
S3 ◯田中優之介 [6-1、6-1] 伊藤肇
S4 ◯小林雅哉 [6-0、6-1] 伊藤滉崇
S5 ◯藤井颯大 [6-2、6-0] 加藤諒一
S6 ◯佐藤祥次 [6-0、6-0] 衣川信繁


▽男子ダブルス
D1 ◯古賀大貴・安上昂志 [6-2、6-2] 砂野太志・伊藤滉崇
D2 ◯島袋将・千頭昇平 [6-2、6-0] 加藤諒一・伊藤肇
D3 ◯髙村佑樹・田中優之介 [6-3、6(5)-7、6-1] 中野佑哉・衣川信繁

コメント

髙村佑樹主将(スポ4=千葉・東京学館浦安)

――王座初戦を終えました。きょうの試合をチームとして振り返っていかがですか

非常にいいかたちで勝てたと思います。選手たちは僕たちのダブルス3以外は全部ストレート勝ちで。サポートもみんな声が出ていたので、言うことはないですね。課題は僕たちのダブルス3だけだったかなと思います。

――王座に向けて、ここまでの準備期間の取り組みとしては

その部分に関しても言うことはないと思いますね。やり残したことはないと思っています。

――少しお話にもありましたが、ご自身はダブルス3に出場しました。振り返っていかがですか

田中とは練習でしか組んだことがなかったんですけど、ペアリングは悪くはなくて。ただきょうの試合は少し頼もしくないダブルスだったのかなと思います。田中が落ちてしまった時間帯に僕が引っ張らないといけない立場だったんですけど、引っ張ることができなくて、少し雰囲気が悪くなってしまったかなと思います。

――あすの関大戦へ向けて、一言お願いします

関大は毎年苦しめられているので、もう一度チームを締め直していく必要があると思います。僕の方からも喚起して、あすの試合には臨もうと思います。

佐藤祥次(スポ4=大分舞鶴)

――今季団体戦初出場となりました。どういった気持ちで試合に臨みましたか

リーグでは出られそうで出られなかった試合が何試合かあって。その時の悔しさをぶつけてやろうという気持ちでした。

――慣れないコートであったり、風が強いというコンディションでしたが

条件が悪いのは相手も同じなので、その中でもできることっていうのを自分の中で整理して、それを徹底してやり抜けたのかなと思います。

――試合を振り返って。相手に1ゲームも与えませんでした

最初から自分のイージーミスが少なかったことと、その中でも攻めに出ることができました。自分が相手が嫌だと思われるようなプレーもできたと思いますし、調子も良かったので、プレーには満足しています。

――出るか出ないかわからない立場にいらっしゃると思いますが、準備をする上で意識していることはありますか

そうですね。去年も出られるか出られないかという立場で、練習をしていても「どうせ出られないんだろうな」と思ってしまうこともあったんですけど、練習の中でもアピールをし続けようと。団体戦は調子の良い人が選ばれると思うので、練習でも集中して、自分が見せつけてやることで普段出場している人にもいい影響を与えることができると思いますし、層の厚さにもつながると思うので。最後ということもあって、悔いのないようにやろうと思っていたので、練習の段階から万全の状態で取り組んでいましたね。

――初めての王座でしたが、試合を終えて率直な心境としてはいかがですか

入る前はすごく緊張していたんですけど、入ってプレーをすると後ろで仲間が励ましてくれたので、自分も硬くなることはなく、その応援に乗っていこうと思って。楽しくプレーできたかなと思います。

――今後も王座は続きます。あす以降の戦いに向けて一言お願いします

出ることになれば自分が一本持ち帰って、それがチームの勝利につながればいいかなと思います。出られなくてもベンチコーチに入ったりだとか、応援だとか、サポートの面でチームに貢献できるように。それが選手にとっていい影響を与えられるような応援やベンチコーチでの声掛けをしていきたいと思います。