ラグビーワールドカップも、いよいよ今週末でベスト8がすべて決まる。10月9日(水)は、埼玉・熊谷ラグビー場で、プールC、アルゼンチン代表(世界ランキング10位)とアメリカ代表(同15位)が対戦した。

アルゼンチンは10月5日のイングランド戦で、イングランドに10-39で敗れ1勝2敗の勝ち点5となり、翌6日にフランスがトンガに勝ったため、決勝トーナメント進出の可能性が消滅した。

アメリカ代表も2連敗の勝ち点0で敗退が決まっている。

アルゼンチンのマリオ・レデズマHC(ヘッドコーチ)は、イングランド戦から9人の選手を変更。メンバー外だったSOニコラス・サンチェスが先発に復帰した。また2015年大会の主力だったFBホアキン・トゥクレが今大会初めての出場となった。

アメリカのギャリー・ゴールドHCは、フランス戦からLOグレッグ・ピーターセン、SHルーベン・デ=ハース、CTBポール・ラシケと3人の選手を変更した。またNo.8キャム・ドランがこの試合で50キャップの節目を飾った。

熊谷ラグビー場の最終戦となるこの試合は、13時45分にアルゼンチンボールでキックオフした。

前半、アメリカがスクラムから良い形で攻めるが、決め手に欠き、逆にアルゼンチンにターンオーバーを許してしまう。

11分、アルゼンチンは敵陣5m中央でのスクラムから、SHフェリペ・エスクラが持ち出してインゴールを割るが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)によりトライは認められなかった。

しかし、勢いのついたアルゼンチンは18分、ターンオーバーからCTBファン=クルス・マリアがブレイクし、最後はSOサンチェスがトライ。7-0とアルゼンチンが先制する。

さらに24分、SOサンチェスのキックしたボールをアメリカのFBマイク・テオが自陣インゴールでミスジャッジし、カバーしていたFBトゥクレがルースボールを拾ってトライ。ゴールも決まり14-0とする。

35分にもアルゼンチンはFBトゥクレの連続トライで19-0とリードを広げる。

アメリカも前半終了前のラストプレーで、SOのAJ・マクギンティのつま先でのキックパスをキャプテンのWTBブレイン・スカリーが拾ってトライ。マクギンティのコンバージョンはポストに嫌われるが19-5として折り返す。

後半に入ってもアルゼンチンが勢いよく攻め続け、3分、CTBマリアが相手ディフェンスを交わしてトライ。さらに7分にもCTBマリアがバックスでボールをつないで連続トライ。そして15分には再びBKでパスをつないでCTBヘロニモ・デラフエンテがトライ。アルゼンチンはわずか15分間で3トライを挙げ、40-5とアメリカを突き放す。

だが、アメリカも19分、モールで押し、出たボールをCTBポール・ラシケがトライ。SOマクギンティのゴールも決まり40-12とする。

アルゼンチンも31分に途中出場のSHベルタノウがブレイクして追加点。47-12と勝負を決める。

アメリカは最後に敵陣深くまで切り込み、右サイドに控えていたWTBスカリーが今日2トライ目を挙げて意地を見せる。

結局アルゼンチンが7トライを挙げ試合は47-17でノーサイド。プレイヤー・オブ・ザ・マッチには2トライを挙げたCTBマリアが選ばれた。

アメリカのゴールドHCは、「ラインアウトは良かったが、スクラムが今一つだった。セットピースが悪いと勝つのは難しい。この試合私たちは非常に良いパフォーマンスをしている時もあるのだが、80分間通してそれができない。トンガ戦ではなんとかポイントを取りたい」と反省を口にした。

アメリカは10月13日(日)大阪・東大阪市花園ラグビー場でトンガとのプール最終戦を迎える。

一方、全ての試合を終えたアルゼンチンのレデズマHCは、「若い選手にこの経験を持ち帰ってもらいたい。今回の私たちのワールドカップは終わってしまったが、彼らにはアルゼンチンラグビーの未来がある」と目を赤くしながら語った。

アルゼンチンは全てのプール戦の結果次第だが、3位に入ることは濃厚で、次の2023年フランス大会では今日出場した若い選手たちがプーマスを牽引することになるはずだ。

◇FLレギサモン、2007年からの4大会連続出場を達成

FLファン=マヌエル・レギサモンが今大会初出場し、4大会目の出場を果たし、87キャップとなった。

今日はチームの先頭で入場し、家族に見守られながらロス・プーマスとして最後のプレーとなった36歳のレギサモンは、2007年大会でアルゼンチンがフランスを破り3位となった時の最後の現役選手で、「今日は本当に彼のための特別な試合でもあった」と同大会で一緒にプレーしたかつてのチームメイトをたたえた。

キャプテンのFLパブロ・マテラも「彼がこのジャージーを着てプレーする最後の試合を勝利でかざれて良かった」と語った。

「35歳を過ぎてワールドカップに出場するなんてちょっとクレイジーかもね」とおどけつつも、最初から最後まで笑顔を絶やさなかった。