連日の酷暑にも負けない熱戦が繰り広げられた、2019年の世界陸上(カタール・ドーハ)。翌年に東京五輪を控えていることもあり、注目度が高かった今大会。そこで輝きを放った女性アスリートたちから、来年の五輪でも活躍が期待される7人を厳選して紹介する。

アンジェリカ・シドロワ(28歳)
Authorised Neutral Athletes(ロシア)/棒高跳<金メダル>

苦境を乗り越え5mジャンパーへ

世界のトップ選手として活躍が期待されていたリオ五輪は、ロシア陸連のドーピング問題で出場できず。世界選手権ドーハには”中立の選手(ANA)”として出場し、母国の元女王であるエレーナ・イシンバエワの5m01に次ぐ、大会歴代2位の4m95で初優勝。5m超えに大きな可能性を感じさせた。

ヤロスラヴァ・マフチク(18歳)
ウクライナ/走高跳〈銀メダル〉

進化を続ける18歳ジャンパー

13歳で競技を始め、2年後のU-18世界陸上では大会記録となる1.92mを跳んで金メダルを獲得。その後も記録を伸ばし続け、世界陸上ドーハでは初の2m超えとなる2m04を成功させた。自身の憧れでもあり、世界陸上3連覇を達成したマリア・ラシツケネ(ANA/ロシア)には及ばなかったが、東京五輪での頂点が見える戦いだった。

ユスティナ・シュエンテ(26歳)
ポーランド/4×400mリレー〈銅メダル〉

マイルリレーのスペシャリスト

2013年の世界陸上で4×400mリレー(マイルリレー)のメンバーに選ばれ、それから多くの国際大会でメダルを獲得。昨年のヨーロッパ選手権では、同日に行なわれた400m個人とリレーの2冠を達成する鉄人ぶりを見せつけた。4大会連続の出場となった世界陸上ドーハでは400m個人で7位。4×400mリレーではアンカーを担い、前回大会の銅メダルを上回る銀メダルを獲得した。

マライカ・ミアンボ(25歳)
ドイツ/走幅跳〈金メダル〉

覚醒した幅跳びの新女王

父がタンザニア人、母がドイツ人のハーフで、2013年に初めて世界選手権に出場。翌年には6m90を跳んで世界のトップジャンパーの仲間入りをしたが、7mの壁をなかなか破れずにいた。しかし、今年の国内選手権で7m11を記録し3度目の優勝を飾ると、世界陸上ドーハでは一気に7m30まで記録を更新。2位に38cm差をつける圧勝で金メダルを獲得した。

イリヤナ・ズク(26歳)
ベラルーシ/棒高跳

急成長を遂げた遅咲きジャンパー

20代前半は世界のトップ選手との差が大きく、初めての五輪出場となった2016年のリオ五輪でも34位。悔しい結果に終わったが、2017年のユニバーシアードで優勝を飾るとそこから成長を遂げる。昨年のヨーロッパ選手権で初めて4m50以上を跳ぶと、世界陸上ドーハで4m70の自己ベストで7位に。東京五輪ではさらなる上位を狙う。

シドニー・マクラフリン(20歳)
アメリカ/4×400mリレー〈金メダル〉、400mハードル〈銀メダル〉

勢いが止まらない陸上エリート

400mでロサンゼルス五輪に出場した父を持ち、各年代の400mハードルの記録を更新してきたエリート。昨年の全米大学選手権では、世界ジュニア記録を塗り替える52秒75で優勝した。世界陸上ドーハでは、同じアメリカ勢で、世界記録保持者のダリラ・ムハンマドに及ばずも52秒23で2位。最終日の4×400mリレーでは、そのムハンマドらと共に2位以下を突き放して金メダルを獲得した。

佐藤友佳(27歳)
日本/やり投げ

東京五輪で期待のなでしこスローワー

高校入学後に競技を始め、3年時にインターハイで日本ジュニア新記録(57m31)を樹立。今年の日本選手権で62m88と大きく記録を伸ばし、全日本実業団対抗選手権を連覇するなど好調を維持して世界陸上ドーハに臨んだ。本番では力みもあって本来の力が出せず、決勝には進めなかったが、母国開催の五輪でこの悔しさを晴らしたい。