「チャイナ・オープン」(中国・北京/9月28日~10月6日/ハードコート)で優勝した大坂なおみ(日本/日清食品)。WTA(女子テニス協会)によると、その大坂は優勝後の記者会見でテニスを続けてい…

「チャイナ・オープン」(中国・北京/9月28日~10月6日/ハードコート)で優勝した大坂なおみ(日本/日清食品)。WTA(女子テニス協会)によると、その大坂は優勝後の記者会見でテニスを続けていくことが一番大切なことであると語った。

大坂にとっては9月の「東レ パン・パシフィック・オープン」に続き、出場2大会連続での優勝。今季3個目、通算で5個目のタイトルとなった。今年1月に「全豪オープン」を制して以降、世界1位にもなったことで注目度が上がり、プレッシャーもあって満足のいく結果を残しきれない日々もあったが、さらに成長して輝きを取り戻した。

グランドスラムに次ぐカテゴリの大きな大会であるこの「チャイナ・オープン」で、その強さが光った。準々決勝では、今年破竹の勢いで「全米オープン」を制し、試合前棄権を除いて17連勝中だったビアンカ・アンドレスク(カナダ)に1セットダウンからの逆転勝利。準決勝では、これまで勝ったことがなかった元世界1位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)から再三ピンチをしのぎ、1度もブレークさせなかった。

そして決勝では、現世界1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)から3-6、6-3、6-2と逆転勝利を飾った。

その決勝について「第1セットでは、正直言うと、とにかく勝ちたいとそればかり考えていました」と大坂は認めている。「それによってとても感情的になってしまいました。 きっと一目瞭然でしたよね。はたから見ていてもそれがわかったでしょう。第2セットでは全て合理的にしようとしたんです。そして第3セットでもひたすら第2セットと同じことをし続けました」「そんなにドラマチックになるのをやめさえすれば、勝ち目はあるのだから、と自分に言い聞かせていたんです」と試合を振り返っている。

そして「自分としては、過去21年間やってきたこと、つまりテニスを続けていく、それだけです」「それが私にとって一番大切なことなんです。テニスは私の人生で毎日続けてきたことであり、私に最も大きな喜びを感じさせてくれることなのです」と冷静に自身にとってテニスとは何かを再認識し、前を向いている。

大坂の次戦は、10月27日開幕のツアー最終戦「WTAファイナルズ・深セン」を予定している。昨年は涙のグループリーグ敗退だっただけに、さらに成長し好調のなか挑む今年はどんな結果になるか注目だ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「チャイナ・オープン」での大坂なおみ

(Photo by Lintao Zhang/Getty Images)