土俵際で踏みとどまった。勝負どころで星を逃し、全敗で入替戦に挑むことになった明大。相手は夏に負けた慶大。気持ちを切り替え5-3でリベンジを果たし、1部残留を決めた。◆10・5~6 第68回東日本学生リーグ戦(靖国神社相撲場)▼明大――8位…

 土俵際で踏みとどまった。勝負どころで星を逃し、全敗で入替戦に挑むことになった明大。相手は夏に負けた慶大。気持ちを切り替え5-3でリベンジを果たし、1部残留を決めた。

◆10・5~6 第68回東日本学生リーグ戦(靖国神社相撲場)

▼明大――8位

・1回戦

 明 大 3-6 東農大○

・2回戦

 明 大 4-5 早 大○

・3回戦

 明 大 1-8 日体大○

・4回戦

 明 大 2-7 中 大○

・5回戦

 明 大 0-9 日 大○

・6回戦

 明 大 4-5 東洋大○

・7回戦 

 明 大 2-7 拓 大○

 ・入替戦

○明 大 5-3 慶 大

 今大会は9人体制の団体戦でチームの総合力が露になる厳しい戦いとなった。勝負所の早大戦。藤原竜平主将(政経4=埼玉栄)が左上手を引き土俵際まで追い込み押して勝利。チームに勢いをもたらしたかに思えた。しかし後が続かず、佐藤大地(政経3=埼玉栄)が勝負の分かれ目となった一番を落としたことがあだとなり5-4で敗北。その後も強豪・日大の「雰囲気に飲まれてしまい」(藤原主将)ストレート負け。流れを変えられず全敗で入替戦に挑むことになる。

 瀬戸際でチーム力を見せた。4年生の引退まで残された期間はわずか。そのなかで守重佳昭監督は普段レギュラー入りしていない片村永尚(政経4­=埼玉栄)、末木康平(商4=東洋大牛込)を含めた4年生全員を入れたオーダーを組んだ。立ち向かうのは慶大。3カ月前の全日本大学選抜金沢大会では悔しい負けを喫した相手だ。試合前、藤原主将は「プレッシャーは感じず、思い切り取れるように頑張れ」とチームは鼓舞した。その言葉通り、二陣・村上光起(政経2­=尾道)が力強い一突きで相手を土俵から落とすと一気に3連勝。勝利は目前に迫った。ところが、課題であった藤原、東の後続が続かず、3-3の同点に。ここで持ち直したのは七陣の八幡莉玖(政経2=新潟県立海洋)。「自分が1点を取る」(八幡)。立ち合いから引かずに攻め続け、押し出し。勢いそのままに副将の太治裕真(農2=報徳学園)も続いて押し出し、明大は5-3で白星をつかみ2部降格を免れた。

 来月にはいよいよインカレを迎える。チームは1年間、この大舞台で優勝することを目標にしてきた。今回の結果を受けて、「勝ち切れない」(太治)弱さが浮き彫りに。この課題を克服し、念願の優勝へつなげてみせる。

[波木井里紗]

試合後のコメント

守重監督

――慶大戦はどのように組まれましたか。

 「4年生を全員入れて、「お前らが中心でやれ」と言って組んだオーダーです。本当に勝ててチームの総合力が出たので良かったと思います」

――インカレまであと1カ月です。

 「いつもと変わらず変な突飛なことせず基礎中心に。明治は前に前にだから、自力をつけるように稽古します」

藤原

――金沢でのリベンジを果たせました。

 「1度負けた相手に勝てたということはチーム力上がっているということだと思うので良かったと思っています」

――今後の課題は何でしょうか。

 「個人的には小手先で勝とうとするところがあるので前に出る相撲で勝たなければいけないなと思います。チームはみんな良くなってきていると思うので、あとは多少の緊張感はあった方がいいですけれど、練習通りの相撲を取れるようにメンタルの部分を強くしていけばいいと思います」