今季のF1に出場しているのは史上最少タイの計10チームだ。2016年を最後にマノーが参戦を断念して1減となったが、過去にも10チームだった時が数度あった。幸いなことにまだ1桁台になったことはない。 日本でF1ブームが巻き起こった時代はF1…

 今季のF1に出場しているのは史上最少タイの計10チームだ。2016年を最後にマノーが参戦を断念して1減となったが、過去にも10チームだった時が数度あった。幸いなことにまだ1桁台になったことはない。

 日本でF1ブームが巻き起こった時代はF1チームが乱立した。ちょうど30年前の1989年は20チームがエントリー。そのため一部の弱小チームを対象に金曜日午前8時から1時間の予備予選が行われたほどだ。

 予選に出走できるのは規定で30台。予備予選はそれよりもエントリーが多い場合に実施された。もちろん、予選ではさらにふるいに掛けられ、決勝は計26台に絞られる。

 1989年には当時ザクスピード・ヤマハに所属した鈴木亜久里が全戦予備予選落ちの憂き目にあったが、翌90年には日本GPで日本人初表彰台となる3位を獲得。一夜にしてシンデレラボーイとなった。

 

F2に参戦するカンポスレーシングの首脳陣がF1参入を画策(FIAーF2提供)

 

2021年からの新規参入を目指す2チーム

 

 そんなF1に2021年からの新規参入を目指すチームが表れた。それも2チームも。

1つ目はロシアマネーで世界耐久選手権などに参戦してきたSMPレーシングを軸とする「パンテーラチームアジア」。

英シルバーストーンにチーム本拠地を置くとうわさされている。

 もう1つはF2などに参戦するスペインチーム、カンポスレーシングの首脳陣が関与して3日に参戦に名乗りを上げたチーム。

正式なチーム名称はまだないという。

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F1参戦の参入障壁は?

 

今季のF1は10チーム20台((c)RedBull Content Pool)

 

 これまでF1参戦の道が険しかったのは参戦予算がべらぼうに高かったから。2016年には米国でNASCARシリーズなどを戦うハースがF1チームを旗揚げしたが、今年に入って早くも撤退説がうわさに上がったほど。最近でも今回の参戦表明の中核となったカンポスが2009年にチームを立ち上げたが、予算を捻出できずに譲渡。そのチームはHRTの名称で10年から参入したが、わずか3年でチームを閉じた。

 そのためF1側はチーム予算の上限をあらかじめ決めるバジェットキャップ制を導入。1年1億7500万ドル(約187億1000万円)の予算制限を導入。これで湯水のように開発予算を注入できるトップチームに、小規模チームが対抗できるチャンスが格段に増えることになるとみられている。

 しかし、肝心のF1運営会社が2チームの新規参入について新チームが参戦することについて信用していないきらいがあり、「新チームの参入して何らかの個人や企業と、真剣な議論は行われていない」とわざわざコメントを出す有様だ。

 世界の最高峰カテゴリーのドライバーがたったの20人しかいないのは寂しい限り。門戸は広く開かれるべきだと思うのは自分だけか。

[文/東京中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)

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