選手層の厚さを見せつけた。前半はディフェンスに苦戦し我慢の時間を強いられるも、先週に引き続き高い〝修正力〟をみせ、後半にはいつもの力を遺憾なく発揮。チームが一つになって戦い抜き、74-21で勝利を収めた。◆10・5 練習試合 (…

 選手層の厚さを見せつけた。前半はディフェンスに苦戦し我慢の時間を強いられるも、先週に引き続き高い〝修正力〟をみせ、後半にはいつもの力を遺憾なく発揮。チームが一つになって戦い抜き、74-21で勝利を収めた。

10・5 練習試合 (八幡山グラウンド)

対摂南大戦

 ○明治74 {26―14、48―7} 21摂南大

 「試合の全体的な流れやプランは自分たちが思い描いているようにできた」(ゲームキャプテン・左フランカー佐藤諒・政経4=国学院久我山)。前半14分、敵陣5メートルからのマイボールラインアウト。フッカー三好優作(文3=松山聖稜)と左ロック武内慎(商1=石見智翠館)の安定したセットプレーから最後は右ロック辻龍哉(政経3=流経大柏)が中央に押し込み先制トライ。また前半17分には石田が持ち前の軽やかなステップでビックゲインを切ると素早いパス回しで佐藤が右中央へ決める。その3分後にはスタンドオフ二浦瑞樹(営4=明大中野)がセンターから右端へと正確なキックパスをみせ、右センター齊藤大朗(商3=桐蔭学園)につなぎ小技で奪うなど様々な引き出しを見せた。攻撃の手はとどまることを知らず、前後半で計12トライを挙げ完勝をみせた。

 この日はスタメン5人を含む7人のルーキーが出場。後半から途中出場の紀伊遼平(営1=桐蔭学園)は、後半再開直後に相手陣10メートル付近のラインアウトから抜け出し左端に沈めるなど抜群の存在感を発揮。「しっかりボールをもらいにいけた」(紀伊)と終始ボールキャリーでチームを引っ張った。また、攻撃のみならずディフェンスでも終始プレッシャーをかけ続け、相手に攻撃の選択肢を与えなかった。「みんな上にいきたい思いで一人一人がアピールをしている」(紀伊)。対抗戦再開に向けメンバー争いがし烈になるが、1年生からも目が離せない。

[中村奈々]

試合後のコメント

佐藤

――ゲームキャプテンとして今日の目標

 「80分間、みんなが〝ユニット〟一つになって戦い抜いて勝ち切ることをテーマにしていました」

――前後半通して、相手に抜かれるシーンが多かったように思われました

 「試合前に、前に出てしっかり体を当ててディフェンスしようとチームで話していました。前に出る部分でコネクションが少しずつずれてしまうことがあったので、ハーフタイムにはそこをしっかりと修正しようと。一つずつ内側からインサイドブレイクされないでラインスピードを上げようと話しました。後半はしっかり体を前で当てて修正できたと思います」

――相手と競ったプレーが続く中で、思い通りのプレー運びはできましたか

 「試合の全体的な流れやプランに関しては、割と自分たちが思い描いているようにできました。細かいところでいうと、外国人選手が突っ込んでくるところを前で止めるなどはしっかりできました。次に修正が必要なのは、ディフェンスの速いクイックセットだったり体力的に自分たちに負けてしまう場面を少なくすることです」

  

紀伊

――試合を振り返っていかがでしたか

 「後半からの出場でしたが、その中で自分の強みであるアタックの部分でよくアピールできたと思います。今までの試合ではラインアウトのスローインでミスすることが多かったのですが、今日はラインアウトが少なかったのもありますが、2本しっかり成功させられたというのは大きかったです」

――後半に点差広げられた要因はどこですか

 「前半のメンバーがしっかりシンプルなプレーでゲインとかを切ってくれたので、相手もそこを捨てきれないままディフェンスに迷いが出ていました。そういうところを後半突けたと思います」

――どんなプレーでアピールしたいですか

 「アタックのところは僕の強みだと思うのでそこをアピールしたいです。あとは、フッカーとしての完成度、スローインであったりとか、スクラムのコントロールって部分はもっとうまくならないと。セットプレーやディフェンスの部分はまだ苦手意識があるので、アタック以外のところを頑張ります」