「楽天ジャパンオープン」(日本・東京/9月30日~10月6日/ハードコート)に初出場で初優勝を目指すジョコビッチに、松岡修造さんがインタビューを行った。最初に松岡さんは「日本に来てパフォーマン…

「楽天ジャパンオープン」(日本・東京/9月30日~10月6日/ハードコート)に初出場で初優勝を目指すジョコビッチに、松岡修造さんがインタビューを行った。

最初に松岡さんは「日本に来てパフォーマンスをありがとうございます」と、勝利後に両手を前に出して上に挙げるおなじみのパフォーマンスを感謝されたジョコビッチ。「日本人かと思いましたよ」と言われると「もっと日本語を勉強しないといけないんですけどね。毎日、1つ2つ言葉を覚えています。大会が終わるまでに話せるようになっていたらいいですね」と笑顔で答えた。

「日本に来ることができ、キャリアで初めてこの大会に参加できて嬉しいです。ツアーの中で出場していない大会はあまり無いのですが、日本はその中の1つでした。でもこの大会のことはずっと気にしていたし、いつか来ることを想像していました。願いが叶って、ここで長い時間を過ごせています。良いプレーもでき、観客の応援も素晴らしいので感謝しています」

ジョコビッチはこの日、オリンピックの五輪のカラーに「TOKYO2020」の文字が入ったシューズを履いていた。松岡さんからは「大切なのは東京オリンピックだというのはあなたのシューズからも分かりますが、スタジアムからオリンピックの感じはつかめましたか」と問われると「良い感じですね。本当に良いプレーができているし、大会が始まる4、5日前から練習もできました」と語った。

また、相撲を体験するなど日本を楽しんでいたことに触れ「少し早く到着して日本で色々と体験したから、ポジティブな印象しかありません。みんな親切だから地元のような感じで、とても居心地が良いですね」と日本の印象を語った。

そして「この大会で良い結果を出したいし、叶うのならば1年後にオリンピックでプレーしたいですね」と続けた。

最後に松岡さんから「長年プレーして世界1位になり、苦しい時期を過ごして再び世界1位になりましたが、テニスから学んだ一番大切なことは何ですか」という質問には「敗戦からの方が勝利より学ぶものが多いということです。テニスの試合で負けると悪い部分が表に出てしまいます。それを失敗と呼ぶこともできるけど、僕は失敗というよりレッスンだと思っています」と語った。

「とても辛いということは深い闇から立ち直り、さらに強くなる機会があるということです。僕のモットーの1つはいつでも自分自身を信じることです。信じることが僕に翼をくれ、強さをくれました。セルビアの小さな少年がテニスチャンピオンになるためのね。チャンピオンになる夢はありましたが、テニスの伝統が無い国だったから苦労もありました。でも決してやり方や夢を変えることはありませんでした」

「信じることが翼をくれ、強さをくれた」と語ったジョコビッチ。今大会は初出場ながらその強さを遺憾なく発揮し、準々決勝では第5シードのルカ・プイユ(フランス)をわずか50分で撃破し、観客を驚かせた。

そのジョコビッチは、現在準決勝で第3シードのダビド・ゴファン(ベルギー)と対戦中。2017年の同大会覇者との対戦で、ジョコビッチがどのようなプレーを見せてくれるのか、注目される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「楽天ジャパンオープン」でのジョコビッチ

(Photo by Koji Watanabe/Getty Images)