東京六大学野球秋季リーグ戦 対明大 2019年10月4日(金) 神宮球場  破竹の開幕4連勝で勢いに乗る法大。慶大と並び首位を走る中、次に対峙するのは昨季王者・明大だ。ドラフト1位確実と言われるプロ注目右腕・森下暢仁を筆頭に、今季も完成度…

東京六大学野球秋季リーグ戦 対明大
2019年10月4日(金)
神宮球場

 破竹の開幕4連勝で勢いに乗る法大。慶大と並び首位を走る中、次に対峙するのは昨季王者・明大だ。ドラフト1位確実と言われるプロ注目右腕・森下暢仁を筆頭に、今季も完成度の高さをうかがわせる明大。先週、早大から勝ち点を落としただけに、今カードは何としても勝ち点を奪おうと万全の準備をして望んでくるはずだ。今季も熱い戦いが予想される『血の法明戦』。優勝に向け、勝負の後半戦が始まる。

明大戦展望 
 破竹の開幕4連勝。慶大と並び首位を走る法大が次に対峙するのは昨季王者・明大だ。ドラフト1位確実と言われるプロ注目右腕・森下暢仁を筆頭に、今季も完成度の高さをうかがわせる明大。優勝に向け、勝負の後半戦が始まる。

 明大の初戦の先発は森下と見て間違いないだろう。昨季、大車輪の活躍を見せた右腕はさらなる注目を浴びた中でも、その実力を遺憾なく発揮。先週の早大3回戦で黒星を喫したものの、安定感のある投球を続けている。さらに、伊勢大夢もラストシーズンとなった今季、第2先発として力投を見せる。森下の陰に隠れてはいるものの、伊勢も今年のドラフト候補。やはり、この両投手から大量得点を見込むことは難しいだろう。

初戦は森下の先発がほぼ確実だ

 そうなるとやはり、法大としては1つのチャンスをものにできるかどうかが鍵になる。福田光輝主将の言葉を借りれば『勝負どころの戦い方』というところだろう。ここまでの4戦、法大はその数少ないチャンスをしっかりとものにし、勝利をつかんできた。今カード、森下と伊勢からも「勝負所での1本」を出すことに期待したい。期待が高まるのは先日の試合で今季初の安打を放った宇草孔基(営4)だ。開幕からの3戦では3番に座った宇草だが、先日の試合では慣れ親しんだ1番に復帰。そこできっちりと結果を残し、状態を整えてきた。チャンスメーカーとしての役割はもちろん、8番に座る現在好調の相馬優人から作られる好機を、宇草がものにできるかという点も1つのポイントと言って良い。また、言うまでもなく、現在状態が良いとは言えない安本竜二(営4)や舩曳海(キャ4)の奮起にも期待したい。

チャンスメイクはもちろん、走者を還す打撃にも期待がかかる宇草

 一方、投手陣。今カードでも『総力戦』の継投が予想される。ここまで抜群の安定感を見せている投手陣には、おのずと期待が高まるが、1つのポイントとなるのは石川達也(キャ2)の復調だ。昨季登板1試合にとどまった左腕は今季復活を遂げたが、制球が定まらず、走者を背負う場面が目立っている。しかし、「ブルペンでの状態は良い」と青木久典監督。石川は昨秋優勝を成し遂げた際の1人の立役者であるだけに、1週間空いた中で迎える明大戦で、その本来の力を出せるかどうかに注目だ。添田真海、喜多真吾、内山竣など、左の好打者が数多くいる明大。強心臓リリーバーの本領発揮に期待だ。

石川の調子が戻れば投手陣の厚みはさらに増す

 早大相手に勝ち点を落とし、もう1つも落とせない状況の王者・明大。万全の準備をして明日からのカードに臨んでくるはずだ。しかし、法大としても、優勝に向け1つも落とすことはできない。『血の法明戦』を勝ち切り、連覇に向けたさらなる『流れ』を創出してほしい。

 

(山﨑有馬)