今週末の10月6日(日)、日本時間の深夜(23時05分発走予定)にフランスのパリで世界最高峰のレース、GI凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)が行なわれる。日本調教馬は、ブラストワンピース(牡4歳)、フィエールマン(牡4歳)、キセキ(牡5歳)の3頭が出走。世界の強豪馬を相手にどんなレースを見せるのか、必見である。

 一方、日本では同日、関東でGII毎日王冠(東京・芝1800m)が、関西ではGII京都大賞典(京都・芝2400m)が行なわれる。両レースとも、この秋の大舞台へと直結するレースゆえ、こちらも見逃せないレースとなる。

 京都大賞典は、例年GI実績のある馬が顔をそろえ、比較的少頭数になりやすいレースだが、今年はそうした傾向からガラッと変わって、GI勝ち馬は不在。連対経験馬もアドマイヤジャスタ(牡3歳)、エタリオウ(牡4歳)、グローリーヴェイズ(牡4歳)、クリンチャー(牡5歳)の4頭と少なく、グレード制が導入された1984年以降では最多となる17頭が出走する。

 少頭数で行なわれることが多いレースとはいえ、1番人気は過去10年で3勝と、意外と波乱含みのレースと言える。そうした傾向にあって、今年は荒れる要素が一段と増しているだけに、今後のGIシリーズへの資金確保も見込める好配当が期待できそうだ。

 実際、先述したGI連対経験のあるエタリオウとグローリーヴェイズが中心視されているが、どちらも不安要素を抱えている。

 グローリーヴェイズはGI天皇賞・春(2着。4月28日/京都・芝3200m)以来となる休み明け。目標が先にあることを考えると、ここではまだ調整途上の可能性がある。「最強の1勝馬」と称されるエタリオウも、結局は勝ち味に遅い馬。GI馬不在とはいえ、勝ち切る力があるかどうかは疑問だ。

 では、どの馬が狙えるのか。中日スポーツの大野英樹記者は、展開面を考慮して、ダンビュライト(牡5歳)に注目している。



京都大賞典で重賞3勝目を狙うダンビュライト

「今年のメンバーには、確たる逃げ馬が存在しないため、スローペース必至の状況。上がり勝負もあり得ますが、ここは自分から動けるダンビュライトの自在性に期待が持てます」

 GIではやや力不足でも、GII2勝のダンビュライト。たしかに、勝ち負けを演じる力は存分に秘めている。大野記者が続ける。

「(ダンビュライトは)切れるタイプではありませんが、バテずにしぶとく伸びてくるのが持ち味。外を回される競馬になって、力を出し切れなかった前走のGI大阪杯(9着。3月31日/阪神・芝2000m)はともかく、2走前のGII京都記念(1着。2月10日/京都・芝2200m)のように、好位から積極的な競馬ができれば、ここでも大差はないと思います。

 現に、京都はなだれ込みが利きやすいコース。鞍上の松若風馬騎手も、この馬の特性を理解しているでしょうから、早め先頭で押し切る形を選択してくるはずです。

 およそ半年ぶりの実戦になりますが、1週前の追い切りでは、坂路コースで4ハロン50秒7と好時計をマーク。動きは文句なく、態勢は整っています。ここでは、重賞2勝の実績を信頼してもいいでしょう」

 デイリースポーツの大西修平記者も、前目の競馬から粘り込み狙う馬が波乱を呼ぶと見て、まずはノーブルマーズ(牡6歳)の名前を挙げた。

「前走のGIII小倉記念(8月4日/小倉・芝2000m)でも3着に粘ったように、自分のリズムで運べれば、コースを問わず、いい脚を長く使えるタイプです。重賞勝ちはないものの、昨年のGI宝塚記念(阪神・芝2200m)では3着と好走。このメンバーに入っても、格負けすることはありません。

 前走後は短期放牧に出て、帰厩後の調整も順調そのものです。本来は使いつつ上向くタイプですが、今回は(前走から)そこまで間隔が空いているわけでもないので、十分に力を発揮できると思います」

 今回と同じ舞台で行なわれた年明けのGII日経新春杯(4着。1月13日/京都・芝2400m)では、グローリーヴェイズ(1着)に敗れている。その点、大西記者はどう見ているのだろうか。

「日経新春杯の時は、まだ復調途上と見られていました。それでも、ハンデ56㎏を背負って4着。勝ったグローリーヴェイズは、1㎏軽いハンデ55㎏でした。それが今回、グローリーヴェイズが斤量57㎏で、ノーブルマーズが1kg軽い斤量56kg。状態のよくなってきた今なら、逆転のチャンスは大いにあるでしょう。

 ノーブルマーズにとっては、開幕週の馬場も歓迎材料。瞬発力勝負ではなく、自ら積極的に動いていくレースができれば、上位争いは十分に可能と見ています」

 そして、大西記者はもう1頭、ドレッドノータス(せん6歳)を穴候補としてオススメする。

「ドレッドノータスは、以前は激しい気性が災いして、なかなか結果を出せない時期がありました。しかし、ここに来て、精神面もしっかりとしてきました。持ち味のしぶとさは健在で、安定感も増している印象があります。

 前走のオープン特別・丹頂S(9月1日/札幌・芝2600m)では、初の2600m戦を経験しましたが、先行して5着に粘り込みました。同レースでは、プラス22㎏で出走。陣営も『明らかに太かった』と振り返っており、今回はさらなる上積みが見込めます。

 北海道から帰厩後の調整も申し分ありません。栗東のウッドチップコースなどを中心に長めからしっかりと乗られて、追うごとに動きも、体もシャープになってきています。開幕週のスピードが生きそうな馬場も歓迎のクチ。マイペースで運べれば、好位からの押し切りがあっても驚けません」

 ドレッドノータスは、母ディアデラノビアという良血。2歳時にはGIII京都2歳Sを制して、将来を嘱望された存在だった。それ以来、4年ぶりの重賞制覇なるか、注目である。

 次週からは、再び秋のGIシリーズが始まる。そこへの勢いをつけるためにも、ここでオイシイ馬券をゲットしておきたいところ。その手助けをしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にいてもおかしくない。