「楽天ジャパンオープン」(日本・ 東京/9月30日~10月6日/ハードコート)大会3日目、男子シングルス2回戦で、世界45位ラドゥ・アルボット(モルドバ)に6(2)-7、6-3、6-4で逆転勝…

「楽天ジャパンオープン」(日本・ 東京/9月30日~10月6日/ハードコート)大会3日目、男子シングルス2回戦で、世界45位ラドゥ・アルボット(モルドバ)に6(2)-7、6-3、6-4で逆転勝利をし、ベスト8進出を決めた内山靖崇(日本/北日本物産)は、準々決勝でライリー・オペルカ(アメリカ)と対戦を予定している。

オペルカは、とても苦手な対戦相手だという、大親友のテイラー・フリッツ(アメリカ)を1回戦で破り、2回戦でもジル・シモン(フランス)に7-6(4)、7-6(2)という大接戦の末、勝利している。内山にとっては、211cmという驚異的な長身から繰り出されるビッグサーブを、いかにして攻略するかがカギとなるだろう。現在世界ランキング53位のオペルカは、アメリカの男子テニスシーンを、前述のフリッツや、フランシス・ティアフォー(アメリカ)とともに牽引する注目の次世代選手だ。ATPのオフィシャルサイトに掲載された、オペルカの素顔を紹介しよう。

1:「ウィンブルドン」を制覇済み!

オペルカが正式に「ウィンブルドン」の男子シングルスに出場したのは、2019年ではあるが、会場であるオールイングランドクラブでのプレーは初めてではなかった。彼は2015年の「ウィンブルドン」ジュニアの部、男子シングルスで、第12シードのミカエル・イーメル(スウェーデン)との決勝を、7-6(5)、 6-4で勝利し優勝している。

2:2019年の活躍には、ATPツアーのタイトル獲得も含まれている!

オペルカは、2月に開催された「ATP250 ニューヨーク」、男子シングルス決勝でブレイデン・シュナー(カナダ)をストレートで破り、ATPツアーの初タイトルを獲得した。

準決勝では、第1シードのジョン・イズナー(アメリカ)と対戦し、イズナーのマッチポイントを6回もしのいだ末に、6-7(8)、7-6(14)、7-6(4)のフルセットを制した。その試合でのイズナーのサービスエースの数は38本、オペルカに至っては43本と、ビッグサーバー対決らしい驚きの数字だ。

オペルカは、決勝戦でも43本のエースを叩き出し、大会合計156本のエース、68ポイント連続でのサービスポイントなどの驚異的な数字を記録した。

「このタイトルは、間違いなく僕にとって一番誇らしいもの。第1セットを落とした試合ばかりだったこともあって、精神的にとてもタフな一週間だったけれど、ファーストサーブが結構決まってくれたので助かったよ。お陰で、大切なポイントでいいプレーができた」

3:"トリプルタワー"の1人!

身長211cmのオペルカは、同じく211cmのイボ・カルロビッチ(クロアチア)、208cmのイズナーとともに、ATPツアーで身長が一番高い3人衆の1人だ。3人が並ぶと、NBA選手が並んでいるかのような迫力がある。トップの写真にオペルカとともに写っている、193cmのフリッツと比べても格段に背が高いことが分かるだろう。

4:よくイズナーに間違われる

背が高い選手たちが、全員似て見えるということではないだろうが、オペルカは頻繁にイズナーに間違われるようだ。ESPNのインタビューでオペルカは、フランスでイズナーに間違われてサインを頼まれてしまい、「イズナーの振りをするしかなかったよ」と告白。わざとスペルを間違えてサインをして渡したことも白状した。

5.:チャレンジャー大会は卒業

2018年の、オペルカのチャレンジャー大会での成績は輝かしいものだった。アメリカ国内でのチャレンジャー大会で次々と優勝し、後半に出場したチャレンジャー大会も、6大会中4大会で決勝まで進んだ。

「2018年は大きな年だった。何試合もコンスタントにいいプレーを持続できたのは、初めての経験だったんだ。かなり多くの大会で準決勝まで進むことができた。2017年は、恐らく3試合連続で勝てたことすらなかったと思うよ」

「ATPツアーの大会よりも、チャレンジャー大会を沢山回れたことで、勝利を積み重ねていくことができた。すごく自信がついたし、自分の人間性や、自分のテニスについて、多くのことを学ぶことができたと思う。対処しておかなくてはならないと思っていた問題と、しっかり向き合う時間も持てたよ」

番外編:実はレッドブル中毒!?

オペルカは試合中も試合後も、いつでもレッドブルを愛飲している。先日のフリッツ戦で勝利した後のインタビューでも、レッドブルを飲みながら質問に答えている姿が映像に残っている。

ATPが以前に配信した彼のビデオでは、「レッドブルはかなり飲むよ。僕はカフェインが大好きなんだ」とコメント。実は、彼はテニス選手の中では現在2人しかいない、レッドブルとスポンサー契約を結んでいる選手。ちなみに、もう1人はドミニク・ティーム(オーストリア)だ。

オペルカと内山靖崇との準々決勝は、大会5日目の10月4日、第1試合としてセンターコートの有明コロシアムで行われる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2018年「ATP1000 インディアンウェルズ」での(左から)アンドレイ・ルブレフ(ロシア)、フリッツ、アレックス・デミノー(オーストリア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、オペルカ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)