10月3日(木)、日本代表と同じプールAの一戦、アイルランド対ロシアが神戸市御崎公園球技場で行われ、国内外から26,856人ものファンが詰めかけた。

アイルランド(世界ランキング4位)は開幕戦でスコットランドに快勝し勝ち点5を獲得する最高のスタートを切ったものの、日本代表戦は12ー19で敗れた。しかし7点差以内の敗戦で得られるボーナスポイントを獲得し、総勝ち点6でプールA2位につけている。

メンバーはSOジョナサン・セクストンがスコットランド戦以来2試合ぶりに出場。同時に、欠場するHOローリー・ベストに代わってゲームキャプテンを任された。CTBバンディ・アキも復帰するなど、特にBK陣は豪華な顔ぶれとなった。

ロシア(同20位)は開幕戦で日本代表に、2戦目はサモアにも敗れて0勝2敗、勝ち点0でプールA最下位にとどまっている。世界ランキングではプールA最上位のアイルランドに対して苦しい戦いを強いられると予想されたが、同時に一矢報いるのでは、という期待感も高まっていた。

メンバーは、キャプテンのFBヴァシリー・アルテミエフをはじめ、キックによるエリアマネジメントを得意とするSOラミーリ・ガイシンらが先発。リザーブにはCTBウラジミール・オストロウシコら有力なメンバーが待機した。

前半早々から格上のアイルランドがチャンスをものにする。1分、敵陣でのラックからパスを受けたFBロブ・カーニーが相手ディフェンスを抜けると一気にインゴールまで走り切りトライ。SOセクストンのゴールも決まり、アイルランドが7-0と先制する。

前半12分には、またも敵陣でのラックから、今度はSOセクストンが前方へグラバーキック。これに反応したFLピーター・オマホニーがボールに追いつきトライ。アイルランドが14-0とリードを広げる。

その後はロシアのディフェンスの健闘も光り、互いに得点できない時間帯が続いたものの、前半終盤の33分にロシアLOボグダン・フェドトコがシンビン(10分間の一時的退出)となり、アイルランドに数的有利が生まれる。すると35分、アイルランドはロシア陣5mライン付近のラックからFWがインゴールへ押し込み、そのままFLリース・ラドックがトライ。3トライ目を決めて21-0としたところで前半を折り返す。

後半も序盤からロシアがディフェンスで粘りを見せてスコアが動かず、戦前の予想以上の健闘を見せたものの、10分、途中出場したばかりのLOアンドレイ・オストリコフにシンビン。またも数的に苦しくなったロシアはアイルランドに対し防戦一方となり、21分、アイルランドWTBアンドリュー・コンウェイのトライで28-0。これでチーム4トライ目、ボーナスポイントを獲得した。

ロシアは数的不利の状況でもゴール前でアイルランドのアタックを食い止めるなど健闘する場面もあったが、終盤の後半35分にはCTBギャリー・リングローズがとどめのトライを決めて、アイルランドが35-0でロシアに完勝、勝ち点5を確保した。3試合消化で総勝ち点を11として、プールAの首位に立った(日本は2試合消化、勝ち点9で2位)。

試合後、アイルランドのジョー・シュミットHCはこのように語った。

「自信を取り戻すことが必要でした。自信を取り戻すパフォーマンス、サポートが必要でした。今日素晴らしい応援がありました。今もスタジアムで湧いているのが聞こえます。どれだけ選手たちを高まらせてくれたでしょう。

タフなコンディションの中でゲームをコントロールすることができました。この湿気の中でしたし、いくつかボールがルーズになってしまいましたが。この2試合で65もハンドリングエラーがありました」

プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたアイルランドFLリース・ラドックは

「タフな試合でした。コンディションがタフだったので、肉体的にかなり厳しかったです。その中でこのようなパフォーマンスをして勝てたことは嬉しいです。献身とエネルギーが我々にはあったので、相手にスコアをさせませんでした。ミスもありましたが80分間戦うことができました。そこに満足しています。ファンの皆さんの前でこのような賞を受けるのは特別な気分です」

と、勝利と受賞に喜びを示した。

アイルランドは10月12日(土)にプールA最終戦、サモア戦を東平尾公園博多の森球技場(福岡)で行う。敗れたロシアは10月9日(水)のスコットランド戦が最終戦となる。

◇ロシア、今大会初のプール戦敗退決定

ラグビーワールドカップ2019日本大会開幕戦で日本代表と対戦し、華々しく大会初トライを挙げるなど存在感を見せたロシアだが、このアイルランド戦の敗戦により3連敗、勝ち点0でプール戦敗退が決まった。残念ながら、大会第1号の予選プール敗退となった

ロシアのリン・ジョーンズHCは、アイルランド戦後、

「今日のパフォーマンスには本当に満足しています。アイルランドが4トライを取るのに本当に苦労したのではと思います。選手たちを誇りに思います。出し切ってくれました。私たちは組織で戦術的にプレーしました。残念ながら得点を取ることはできませんでしたが、選手たちは力を出し切ったと思います。ディフェンスも機能したところもありました。アイルランドは裏に蹴ってきました。良いチームというのはディフェンスのアティチュードに現れます。私たちの選手たちは常に立ち上がっていました」

と語り、選手たちを称えた。スコアは一方的でも随所にロシアの粘り、とくにディフェンスでの奮闘が際だったゲームとなった。