プールステージの折り返しにさしかかってきたラグビーワールドカップ日本大会。10月3日(木)は、大阪・花園ラグビー場でプールDのジョージア対フィジーの対戦が行われた。 

世界ランキング11位のフィジーは初戦でオーストラリアに21-39、2戦目は格下のウルグアイに27-30と2連敗で勝ち点2と最下位に沈んでおり、この試合に勝たないと決勝トーナメント進出の可能性は潰えてしまう。

一方、世界ランキング14位のジョージアは、初戦こそウェールズに14-43と敗戦したが、ウルグアイには33-7ときっちりボーナスポイントをとって勝利し、勝ち点5でプール3位につける。この試合に勝って悲願のベスト8進出へ弾みをつけたいところだった。

雨が降る中でも21,069人が集まった試合は、互いにハイパントキックを使うが、なかなかトライに結びつけることができない。お互い持ち味を出すものの、フィジーはジョージアの激しいタックルの前にボールをつなげられず、ジョージア代表はモールを組むものの押し込むことができなかった。

試合が動いたのは前半19分、SOベン・ヴォラヴォラのグラバーキックをWTBセミ・ラドラドラがキャッチし、内側をフォローしたCTBワイゼア・ナヤザレブがトライを挙げて、SOヴォラヴォラがゴールを決めて7-0と先制する。

ジョージアも自陣のスクラムからボールを展開し、攻め込んでペナルティを誘うと、34分FBソソ・マティアシュヴィリがPG を決めて7-3とし、ハーフタイムを迎えた。

お互い気迫がこもった後半、主導権を握ったのは今大会初勝利を目指したフィジーだった。スクラムからオフロードパスをつないで、後半4分、SHフランク・ロマニがトライ。さらに9分、キックカウンターからWTBジョシュア・トゥイソバがトライを挙げて17-3とリードを広げる。

ジョージア代表も、キックオフしたボールをキャッチし、攻め込んでFWの近場にこだわり、12分、FLマムカ・ゴルゴゼが押さえて、17-10と7点差に追い上げる。

しかし後半20分以降は、ジョージアのディエンスの足が止まってきたこともあり、フィジーの時間帯になる。20分にはスクラムから左に展開しWTBラドラドラがトライ。27分にはラインアウトを起点に展開しFLセミ・クナタニ、29分には自陣からオフロードパスをつないで途中出場のLOアピ・ラトゥニヤラワ、さらに35分には再びWTBラドラドラがトライを決めて、フィジーが45-10で快勝し、4トライ以上のボーナスポイントを得て勝ち点5を獲得した。

プレイヤー・オブ・ザ・マッチには2トライを挙げたWTBラドラドラが選出され、「今日はとても楽しかったし、勝てて良かった。あと1試合だから頑張る。今日はフリーに動いていいと言われたから結果、トライができて良かった」と破顔した。

ラスト20分で大量点を取られてしまったジョージアのミルトン・ヘイグヘッドコーチ(HC)は、「フィジーにオフロードを許してしまうとどんどん突破され、止めることができない。オープンプレーでは最高のチームなので、こうなったら難しい」と肩を落とした。

フィジーのジョン・マッキーHCは、「今日は非常に満足している。最初の40~50分はちょっと膠着してしまったが、タレントのある選手たちがいいトライを取ってくれた」と笑顔で語った。

今大会、初勝利を挙げて、勝ち点を7と伸ばし、決勝トーナメント進出の可能性を残したフィジーは、10月9日(水)に大分・大分スポーツ公園総合競技場でウェールズとプール最終戦を戦う。一方、勝ち点5のままで4位に転落したジョージアは10月11日(金)に静岡・小笠山公園運動場エコパスタジアムでオーストラリアに挑む。

◇後半、6トライ! フライング・フィジアンズ、ようやく本領発揮

2連敗で土俵際だったフィジーは、後半に一挙6トライを挙げて快勝し、ようやく「フライング・フィジアンズ」らしいゲームを展開することができた。

141のパス、13のオフロード、自陣からのターンオーバー7つと、ジョージアを持ち前の攻撃力で翻弄し、またセットプレーの強いジョージア相手だったが、スクラム、ラインアウトと比較的安定させたことが勝利に結びついた。

プレイヤー・オブ・ザ・マッチのWTBラドラドラは今大会、トップの177メートルのラン、5つのクリーンブレイクを記録した。ウェールズ戦でも活躍してくれるはずだ。