文=佐保めぐみ 写真=FIBA.comイタリアの高さに苦しむも西岡のシュートで決着3x3のU23ワールドカップ2日目。U23女子日本代表はイタリアと対戦し、21-20で勝利した。この試合でも山本麻衣の2ポイントシュートで先制した日本は、西岡…

文=佐保めぐみ 写真=FIBA.com

イタリアの高さに苦しむも西岡のシュートで決着

3x3のU23ワールドカップ2日目。U23女子日本代表はイタリアと対戦し、21-20で勝利した。

この試合でも山本麻衣の2ポイントシュートで先制した日本は、西岡里紗のインサイドでの得点で勢いに乗る。さらにディフェンスでも西岡がティップすることで、イタリアにリズムを与えない。馬瓜ステファニーもイタリアのディフェンス2人に付かれてもフィジカル負けすることなく得点まで繋げて7-2とリードをする。

それでも、ここからは高さとフィジカルを前面に押し出したイタリアの時間帯に。イタリアは4選手ともに長身で、しかも192cmの選手が2人。165cmの山本麻衣と172cm永田萌絵はもちろん、西岡と馬瓜でもインサイドで押し負けてしまい、さらには連続2ポイントシュートまで決められて逆転を許し、以後はイタリアのペースで試合が進むことに。

また日本の最大の武器である山本の2ポイントシュートを徹底してケアされ、常にチェックが付き、長い手でコースを消されて打つことができずに、この点でも日本は苦しんだ。

リバウンドを取ることで、勢いを取り戻す

それでも攻めではボールをシェアしてドライブへと切り替えて得点を繋ぎ、リバウンドにも身体を張る。2ポイントシュートを決めた馬瓜が、その直後にオフェンスファウルを誘うなど、我慢の時間帯を耐えしのぐ。

イタリアを追う展開が続いた終盤、ギリギリのところで流れを呼び込んだのはリバウンドだった。イタリアの選手たちに疲労が見えるに従って日本はリバウンドが取れるようになると、思い切りの良さも出てくる。そして勝負を決めたのは西岡の2ポイントシュート。イタリアは山本のアウトサイドは徹底してケアしていたが、長身の西岡が外に開くとついて行けない。最初は右コーナーで、そして最後は左45度で、西岡は決して得意ではない2ポイントシュートを見事にねじ込み、日本が土壇場で21-20の逆転勝利を飾った。

3x3の日本代表は東京オリンピックの開催国枠での出場が不透明なものになり、選手たちは試合に集中するのが難しかったかもしれない。だが、それを言い訳にすることなくコートで100%のパフォーマンスを披露し、高さと強さで上回るイタリアを撃破。この1勝はチームにとって大きな自信となるはずだ。