アメリカのフロリダ州で行われた「ジュニアデビスカップ」決勝戦(アメリカ・レイクノナ/9月24日~29日)。ジュニアテニスの中で最も大きいタイトルを手にし、歴史に名前を残すチャンスの日である。地元アメリカの男子チームはこの大会の第1シードであり、決勝戦でも優勢と見られていた。ところがこの日の会場は、ジャパン・デーとなった。ダブルスチームの素晴らしい勝利によって日本チームが2回目の優勝を果たしたのだ。

最初のシングルスでアメリカのToby Kodatが日本の磯村志に6-3、6-3で勝利。第2試合は2人のトップジュニアの直接対決となった。日本の望月慎太郎とアメリカのMartin Damm、2人はこの1週間、それぞれのチームを牽引してきた。この日も自国に勝利を持ち帰るために対戦。

彼らはフロリダのIMGアカデミーで共に学ぶ親しい友達だ。だがこの日は友情を横に置き、チームのために最初から最後まで真剣勝負を繰り広げた。結果はDammのビッグサーブに対抗し攻撃的なネットプレーを仕掛けた望月の7-6(3)、7-5での勝利となった。

2人は勝利を決める最終戦のダブルスにも登場。DammはKodatと、望月は末岡大和と組んだ。アメリカペアは、この週2回最終戦のタイブレークで勝ち、チームを決勝まで導いた無敵のペアに見えた。しかし、疲れが出たのか、日本ペアのエネルギーについていけず、6-4、6-3で日本チームが勝利。日本のエースは望月だが、この試合では末岡のプレーが光っていた。鋭いパッシングショット、巧妙なネットプレーに観客も息をのんだ。

試合後、岩本功監督は若いプレーヤーたちを褒め称えた。「笑顔が止められない。選手たちには失うものは何もないと話していた。アメリカチームにはMartinとTobyという2人のベストプレーヤーがいる。でもこの1週間、みんな自信を失わなかった」岩本はITFtennis.comに「慎太郎はあの2人のどちらにも太刀打ち出来る。選手たちには、全ての球で勝ちにいけ、そして楽しんでこいと伝えた。特に大和。彼はコートで笑顔だったが、本当はすごく緊張していた」と語った。

日本チームで特に際立っていたのは選手がコート上でも笑顔でいたことで、それは試合後もずっと続くことになる。あふれる笑顔の望月は、試合後のインタビューで嬉しさを隠せない。「信じられないくらい嬉しいです。なんて言い表したらいいか分からない。最高に幸せです」「チームのためにプレーするのは最高です。負けている時でも僕たちはポジティブでいられました。アメリカチームと彼らのホームコートで試合するのがタフなのは分かっていたけれど、楽しむことが出来ました」と望月は話した。

将来について聞かれ、いつかデビスカップに出場できる日がくることを楽しみにしていると答えた望月。「今回が僕のジュニアの最後の年でした。でも1〜2年後にはステップアップしていたい。チームとして戦うのは他のトーナメントと違い、自分の勝利が自分だけでなくチーム全員のためになるのが嬉しいです」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ウィンブルドン・ジュニア」での望月慎太郎

(Photo by Simon Stacpoole/Offside/Getty Images)